フードデリバリー配達員をやっていたら異世界に自由に行けるようになったので、日本からいろいろな物をデリバリーして大金持ちを目指します!

クレール・クール

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料理長グロリア

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「それじゃ、この材料は好きなように使っていいからあとはよろしく」

「はい、かしこまりました。いってらっしゃいませご主人様」

 恭しく頭をさげるのは、屋敷の料理長を務めるグロリア(28歳独身 スレンダーで彫りの深い顔立ちの美人さん)だ。

「ちょっとたーくん、そこの説明いる?」

 はははサエちゃんよ。人の心の声を読み取るのはやめてもらおうか。

 彼女は1/4ほどエルフの血が混ざっているクォーター。人間の血が濃いおかげで食べ物の好き嫌いもなく、簡単な生活魔法も使えるのでそれを駆使していろいろな料理を出してくれる。

 くれるんだけど……、作ってくれるのは調味料は最低限しか使わない薄味の料理ばかりだったんだよなあ。

 これは別にグロリアが悪いわけじゃなく、それがこの世界の料理の常識なんだ。

 とはいえ、とりあえずここの主人は成り行きとはいえ、俺。

 というわけで、いろんな食材や調味料を渡して俺やサエちゃんの味覚にあった料理の開発をお願いしたというわけさ。

 料理の腕そのものはかなりのレベルだから、きっとこっちの材料とうまく組み合わせて俺なんかが思いもつかないような物を作ってくれるんじゃないだろうか。

「あ、店長! 見てください、上手に包めましたよ」

 屋台に着いた俺たちのところへポーシャが駆け寄ってきた。

 その手に持つのは大きな皿の上にたくさん並べられた餃子。

 オーク肉と白菜、生姜、ニラ、それからアルフォンスさん経由で頼んでモルタに品種改良をしてもらったニンニク。口に入れた瞬間は青森産の田子のニンニクと行者ニンニクのいいとこどりをしたような強い香りが広がるんだけど、30分もすれば嘘のように匂いが消えて後に残らない。

 栄養価に優れ、精力満点なこのニンニクはアルフォンスさんによってマジリハニンニクと名付けられ、特産品として広めていくことになった。

 そのマジリハニンニクの食べ方としていちばんに思いついたのが、みんな大好き餃子。

 これなら屋台でも出せるしエールやビールとの相性も最高。間違いなく売れるということで、ポーシャをはじめある程度の数の従業員たちに仕込みから調理までを叩き込んだというわけだ。

「皮の厚さや、包み方も完璧だな。さすがポーシャ」

 はじめは手作りの皮の厚さが安定せず、薄すぎたり逆に厚すぎたりと失敗ばかりだった。包み方もうまくヒダを寄せて素早く大量に作れるようになるのにはかなりの練習が必要だった。

「苦労しましたけど、これならお客さまにも喜んでいただけると思います」

「そうだね。それじゃ、そろそろ開店しようか」

「はい!」
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