文明トカゲ

ペン牛

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四 照魔の鏡

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 串矢さんに案内されて、僕は家の二階に上がった。階段を上がってすぐのところにある部屋を串矢さんは視線で示し、
「ここが、娘の部屋です」
 と言った。
「……入っても大丈夫でしょうか?」
「必ずノックをしてから入るようにと言われています。そうすれば、問題ないと思います」
 串矢さんは部屋の扉をノックすると、
「真奈、入るわよ」
 とやや大きな声で部屋の中に呼びかけた。串矢さんが扉を開け、僕はそれに続いた。部屋の中は綺麗に整頓されており、奇抜なものもない、普通の女の子の部屋、という印象で、それが逆に意外だった。
「――真奈。こちらが笹岩楓さん。新しい家庭教師の方よ」
 串矢さんの言葉に反応して、部屋の右奥の勉強机で本を読んでいた少女がこちらを向く。
美しい少女だった。可憐よりも秀麗という形容の方が相応しいように思える。目はやや吊り上がっており、それでいて黒目が大きい。顔の骨格はすっきりと細く、白い肌にやや色素の薄い腰まで伸びた黒髪が絶妙に映えている。
「――初めまして、笹岩 楓です。今日からよろしくお願いします」
 僕が挨拶すると、少女――真奈さんはゆっくりと立ち上がり、
「串矢真奈。真奈でいいよ。せんせー」
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