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二の段
一
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さて、ところは変わって後宮(平安京内裏にある、紫宸殿(ししんでん)や仁寿殿(じじゆうでん)の後方に建つ七殿五舎のこと。帝やきさきたちが住むため、建物およびそこに住むきさきや仕える人々のことを指す)。この国を統べる帝の寵を競いあう場であり、これまで数々のきさきがこの後宮で愛に泣き、欲に溺れてきた。
当世では二人の女御(にようご)(きさきの位の一つ)が後宮を彩っているが、その日の夕刻、弘徽殿(こきでん)はことさらに華やいでいた。弘徽殿女御の兄である、藤原 道頼が訪れていたからだ。
庇の間に設けられた茵(しとね)(座布団)に腰を下ろし、御簾の向こうの女御と近況などを話す。庇の間や簀子縁に侍る女房たちの数は常より多い。姿かたちの美しい道頼を一目見ようと、特別に用事がない者たちも伺候しているからだ。宮中には様々な男たちが出入りしており、男など見慣れているはずの彼女たちであっても、道頼の姿は是が非にも拝みたくなるものなのである。
「こちらに来るとつい長居してしまいます」
「いくらでもいてくださって構わないですわ。そのほうが女房たちも喜ぶもの。ね、式部」
弘徽殿女御は朗らかに笑う。名指しされたのは、女御から特に目をかけられている古参女房である。今日は女御の隣に控えているらしく姿は見えないが、女御同様朗らかな声が返ってきた。
「ええ、その通りですわ。道頼様を拝見すると、胸がときめいて気持ちが明るくなります」
「式部にそう言われると、私も嬉しいよ」
にこりと微笑を浮かべると、周囲が黄色くざわめく。いつものことなのでさして気にせず、道頼は席を立った。
「しかし、そろそろ行かねばなりません」
「またすぐにいらっしゃってくださいませ。父上様、母上様にもよろしくお伝えしてくださいね」
弘徽殿をあとにし、細殿(ほそどの)(廊下)を歩いていると、局の一つから声がかかった。そこは道頼と幾度か共寝したことのある女房の部屋だった。格子を押し上げ出てきたのは、蔵人少将である。彼は口元をにいと緩め、嬉しそうに近づいてくる。
「どちらまで行くのですか?」
「屋敷に帰るだけさ」
「それでしたら、お送りしますからご一緒しましょう」
「君は右衛門の君と逢瀬を楽しんでいたのではないのかい?」
「右近少将殿とご一緒するほうが大事ですから」
蔵人少将は常からこういう人物だった。媚びを売っているのとも違う。彼は美しいものを好む性質であるため、道頼のことを異様に慕っているのだった。例えば道頼と関係を持ったことのある女人を自分も抱いてみるとか、まるで恋人のように道頼のやることなすことについて知りたがるとか、挙げたらきりがない。
最初こそ面食らい、気色が悪いと思っていたが、彼の変質的なところにはそのうち慣れた。それに、この男は自身の容貌が多少ましなことを鼻にかけ、他の美醜に拘るような仕方のない人間ではあるが、仕事はそこそこにできるし出自も悪くない。そのため、蔵人少将とは長い間友人関係を築いていた。
宮中を出た二人は、牛車に揺られながら帰路につく。
「まだ新婚だというのに、もう他の女人のもとを遊び歩いているのか?」
右衛門の君を盗られてむかっ腹を立てているわけではない。彼女とはその時限りの恋愛だし、そもそも道頼は生まれてこのかた、恋愛に本気になったことはない。ただ、彼の新妻は美人だと評判なうえ、まだ結婚して半月ほどしか経っていないため、単純に気になったのだ。
蔵人少将は嬉しそうに頷く。
「ええ、妻の家は本日から総出で石山(石山寺)詣に参拝に出かけているのです。ですから、数日は自由の身です」
「へえ、石山詣か……」
「二泊三日だそうです。私としてはもっと出かけてほしいくらいですが」
蔵人少将と中納言家の三の君は、どうやらあまりうまくいっていないらしい。やはり結婚などろくなものではないな、と道頼は思いを新たにした。
そして屋敷に戻るなり、惟成を召しだす。
「中納言家が石山寺詣に行ったと聞いたんだが、あのかわいそうな姫も同行しているか知っているか?」
「ああ、姫は留守居役だと聞いています。姫様が発情期なので、世話に忙しいから来るなと強く妻に言われました」
「ずいぶん尻に敷かれているようだな」
「ええ……まあ。気が強くてかないません」
頬をかく惟成は、まんざらでもなさそうだ。
「発情期なのか。発情中の男女伽の香りは極上だという……さっそく訪問してみよう」
「いや、阿漕は来るなと言っていたんですってば」
慌てて主人を止める惟成に、道頼は鷹揚に笑ってみせる。
「少し姿を覗いてみるだけだ。それに、万が一つがいになってしまったら、姫を引き取ればいいんだろう?」
幾度も送った歌に一度の返歌もしない落窪の君がどういう人物なのか、好奇心がくすぐられていた。それに何より、男女伽との逢瀬を試してみたい気持ちが強かった。万が一と言ってはみたが、うまく口説ければその場で押し倒すこともやぶさかでなかった。
惟成は主人の押しの強さに負けて、ため息をついた。
(初めて文を持って行ったときと同じだな……)
万が一相手がつれなかったとしても、道頼のことだ、うまく相手をその気にさせるに違いない。しかし、それはあくまで結果論である。
惟成は阿漕になんとどやされるか想像して身震いしながら、身支度を整えた。
夜半、阿漕が落窪のもとから引き上げて就寝の準備をしているところへ、惟成がそっと忍んできた。
「来るなって言ったじゃない」
「どうしても逢いたかったんだよ」
突然の雨に濡れながらもやってきた夫に、怒り続けてはいられない。阿漕は格子を上げて、局の内に彼を招き入れた。惟成は相好を崩し、大きな体躯を滑りこませる。
「まったく仕方ない人ね」
「へへ」
彼の笑みは女心をいたくくすぐるので、阿漕もつられて笑ってしまった。燈台の火を点け直し、円座を勧めてやると、惟成はまるで犬のようにちょこんとその場に座った。濡れた衣を脱がせてやってから、
「あたしも逢いたかったのよ」
そう告げると、ますます喜色を浮かべる夫がいとおしい。彼はそれこそ犬のように、号令をかければ今にも阿漕に飛びついてくるだろう。狩衣姿の尻から、ぶんぶん振られた尻尾が見えるようである。
しかし、阿漕は無情にも「よし」とは言わなかった。
「ちょうど用事があって、連絡をとろうとしていたところだったの」
そう、阿漕は中納言家の面々が留守にしている隙に、ある目的を果たそうとしていた。そのためには惟成が必要不可欠なのだ。
阿漕は自室の隅に置いた文箱から、何通もの文を取り出した。それは右近少将から落窪に送られたものである。届いた文はすべて阿漕が保管していたのだった。
「姫様は乗り気ではないのだけれど、あたしはなんとかして右近少将様と姫様のご縁を結びたいと思っているの」
落窪の意に反することをしたくはない。しかし、自分の主人がこのまま一生屋敷で下働きのような扱いを受けることが、阿漕には耐えられなかった。
「姫様には必ず幸せになってほしいから、このお屋敷を抜け出せるよう、右近少将様とつがいになっていただけたらって……」
そのために、落窪に代わって自分が文の返事をしようと思った。女房の代筆など当然の世の中だから、それ自体は問題ではないはずだが、右近少将のような百戦錬磨の貴公子の興味を惹くにはどういった話題を出せばいいか見当がつかず、乳兄弟の惟成に相談したかったのだ。
(そんなことをしなくても、道頼様はもう落窪の君に興味津々だよ)
惟成はそう言いたかったが、なんとか口をつぐんだ。阿漕の言うつがいとは、正妻とほぼ同義だろう。阿漕はきっと世の中の女子ども同様、つがいというものに大きな憧憬を抱いている。例えば、つがいは一生互いを大切に思いあうものだ、とか。しかし、主芙婀の男の多くがそうであるように、男女伽とは契る具合が良いだけで、特段愛情が深くなるわけではない。道頼も、男女伽をせいぜい数多いる恋人の一人としか見ないだろう。主人を何より大切に思う阿漕には、その違いをまず理解してもらわねばならない。そうでないと、不幸な結末が待っているだけだ。
しかし、惟成はどうしても、道頼の本心を暴露できずにいた。
(今日は垣間見するだけだと言っていたし……この雨だからそもそもいらっしゃるのをやめたかもしれないし……)
阿漕から愛想をつかされることを何より恐れている惟成は、誰にともなく弁明しながら、阿漕の言葉に相槌を打つのだった。
当世では二人の女御(にようご)(きさきの位の一つ)が後宮を彩っているが、その日の夕刻、弘徽殿(こきでん)はことさらに華やいでいた。弘徽殿女御の兄である、藤原 道頼が訪れていたからだ。
庇の間に設けられた茵(しとね)(座布団)に腰を下ろし、御簾の向こうの女御と近況などを話す。庇の間や簀子縁に侍る女房たちの数は常より多い。姿かたちの美しい道頼を一目見ようと、特別に用事がない者たちも伺候しているからだ。宮中には様々な男たちが出入りしており、男など見慣れているはずの彼女たちであっても、道頼の姿は是が非にも拝みたくなるものなのである。
「こちらに来るとつい長居してしまいます」
「いくらでもいてくださって構わないですわ。そのほうが女房たちも喜ぶもの。ね、式部」
弘徽殿女御は朗らかに笑う。名指しされたのは、女御から特に目をかけられている古参女房である。今日は女御の隣に控えているらしく姿は見えないが、女御同様朗らかな声が返ってきた。
「ええ、その通りですわ。道頼様を拝見すると、胸がときめいて気持ちが明るくなります」
「式部にそう言われると、私も嬉しいよ」
にこりと微笑を浮かべると、周囲が黄色くざわめく。いつものことなのでさして気にせず、道頼は席を立った。
「しかし、そろそろ行かねばなりません」
「またすぐにいらっしゃってくださいませ。父上様、母上様にもよろしくお伝えしてくださいね」
弘徽殿をあとにし、細殿(ほそどの)(廊下)を歩いていると、局の一つから声がかかった。そこは道頼と幾度か共寝したことのある女房の部屋だった。格子を押し上げ出てきたのは、蔵人少将である。彼は口元をにいと緩め、嬉しそうに近づいてくる。
「どちらまで行くのですか?」
「屋敷に帰るだけさ」
「それでしたら、お送りしますからご一緒しましょう」
「君は右衛門の君と逢瀬を楽しんでいたのではないのかい?」
「右近少将殿とご一緒するほうが大事ですから」
蔵人少将は常からこういう人物だった。媚びを売っているのとも違う。彼は美しいものを好む性質であるため、道頼のことを異様に慕っているのだった。例えば道頼と関係を持ったことのある女人を自分も抱いてみるとか、まるで恋人のように道頼のやることなすことについて知りたがるとか、挙げたらきりがない。
最初こそ面食らい、気色が悪いと思っていたが、彼の変質的なところにはそのうち慣れた。それに、この男は自身の容貌が多少ましなことを鼻にかけ、他の美醜に拘るような仕方のない人間ではあるが、仕事はそこそこにできるし出自も悪くない。そのため、蔵人少将とは長い間友人関係を築いていた。
宮中を出た二人は、牛車に揺られながら帰路につく。
「まだ新婚だというのに、もう他の女人のもとを遊び歩いているのか?」
右衛門の君を盗られてむかっ腹を立てているわけではない。彼女とはその時限りの恋愛だし、そもそも道頼は生まれてこのかた、恋愛に本気になったことはない。ただ、彼の新妻は美人だと評判なうえ、まだ結婚して半月ほどしか経っていないため、単純に気になったのだ。
蔵人少将は嬉しそうに頷く。
「ええ、妻の家は本日から総出で石山(石山寺)詣に参拝に出かけているのです。ですから、数日は自由の身です」
「へえ、石山詣か……」
「二泊三日だそうです。私としてはもっと出かけてほしいくらいですが」
蔵人少将と中納言家の三の君は、どうやらあまりうまくいっていないらしい。やはり結婚などろくなものではないな、と道頼は思いを新たにした。
そして屋敷に戻るなり、惟成を召しだす。
「中納言家が石山寺詣に行ったと聞いたんだが、あのかわいそうな姫も同行しているか知っているか?」
「ああ、姫は留守居役だと聞いています。姫様が発情期なので、世話に忙しいから来るなと強く妻に言われました」
「ずいぶん尻に敷かれているようだな」
「ええ……まあ。気が強くてかないません」
頬をかく惟成は、まんざらでもなさそうだ。
「発情期なのか。発情中の男女伽の香りは極上だという……さっそく訪問してみよう」
「いや、阿漕は来るなと言っていたんですってば」
慌てて主人を止める惟成に、道頼は鷹揚に笑ってみせる。
「少し姿を覗いてみるだけだ。それに、万が一つがいになってしまったら、姫を引き取ればいいんだろう?」
幾度も送った歌に一度の返歌もしない落窪の君がどういう人物なのか、好奇心がくすぐられていた。それに何より、男女伽との逢瀬を試してみたい気持ちが強かった。万が一と言ってはみたが、うまく口説ければその場で押し倒すこともやぶさかでなかった。
惟成は主人の押しの強さに負けて、ため息をついた。
(初めて文を持って行ったときと同じだな……)
万が一相手がつれなかったとしても、道頼のことだ、うまく相手をその気にさせるに違いない。しかし、それはあくまで結果論である。
惟成は阿漕になんとどやされるか想像して身震いしながら、身支度を整えた。
夜半、阿漕が落窪のもとから引き上げて就寝の準備をしているところへ、惟成がそっと忍んできた。
「来るなって言ったじゃない」
「どうしても逢いたかったんだよ」
突然の雨に濡れながらもやってきた夫に、怒り続けてはいられない。阿漕は格子を上げて、局の内に彼を招き入れた。惟成は相好を崩し、大きな体躯を滑りこませる。
「まったく仕方ない人ね」
「へへ」
彼の笑みは女心をいたくくすぐるので、阿漕もつられて笑ってしまった。燈台の火を点け直し、円座を勧めてやると、惟成はまるで犬のようにちょこんとその場に座った。濡れた衣を脱がせてやってから、
「あたしも逢いたかったのよ」
そう告げると、ますます喜色を浮かべる夫がいとおしい。彼はそれこそ犬のように、号令をかければ今にも阿漕に飛びついてくるだろう。狩衣姿の尻から、ぶんぶん振られた尻尾が見えるようである。
しかし、阿漕は無情にも「よし」とは言わなかった。
「ちょうど用事があって、連絡をとろうとしていたところだったの」
そう、阿漕は中納言家の面々が留守にしている隙に、ある目的を果たそうとしていた。そのためには惟成が必要不可欠なのだ。
阿漕は自室の隅に置いた文箱から、何通もの文を取り出した。それは右近少将から落窪に送られたものである。届いた文はすべて阿漕が保管していたのだった。
「姫様は乗り気ではないのだけれど、あたしはなんとかして右近少将様と姫様のご縁を結びたいと思っているの」
落窪の意に反することをしたくはない。しかし、自分の主人がこのまま一生屋敷で下働きのような扱いを受けることが、阿漕には耐えられなかった。
「姫様には必ず幸せになってほしいから、このお屋敷を抜け出せるよう、右近少将様とつがいになっていただけたらって……」
そのために、落窪に代わって自分が文の返事をしようと思った。女房の代筆など当然の世の中だから、それ自体は問題ではないはずだが、右近少将のような百戦錬磨の貴公子の興味を惹くにはどういった話題を出せばいいか見当がつかず、乳兄弟の惟成に相談したかったのだ。
(そんなことをしなくても、道頼様はもう落窪の君に興味津々だよ)
惟成はそう言いたかったが、なんとか口をつぐんだ。阿漕の言うつがいとは、正妻とほぼ同義だろう。阿漕はきっと世の中の女子ども同様、つがいというものに大きな憧憬を抱いている。例えば、つがいは一生互いを大切に思いあうものだ、とか。しかし、主芙婀の男の多くがそうであるように、男女伽とは契る具合が良いだけで、特段愛情が深くなるわけではない。道頼も、男女伽をせいぜい数多いる恋人の一人としか見ないだろう。主人を何より大切に思う阿漕には、その違いをまず理解してもらわねばならない。そうでないと、不幸な結末が待っているだけだ。
しかし、惟成はどうしても、道頼の本心を暴露できずにいた。
(今日は垣間見するだけだと言っていたし……この雨だからそもそもいらっしゃるのをやめたかもしれないし……)
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