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愛孫
しおりを挟む『祓い屋になりたいです』
『あっ⋯』
気づいたらその言葉が口から出てしまっていた。私はおじい様の顔色を伺う。
おじい様は、悲しみや切なさ、不安などが入り交じった悲痛な表情をしている。
『あ、えっと⋯』
「⋯水流園、この子を翠樹の上位クラスに入学させたいのだが」
「はいよー、受験のサポートは僕がみっちりやってあげるからねーこはく」
(これは、祓い屋の学校に入学してもいいってこと?)
『おじい様ありがとうございます!』
「⋯もし、翠樹の上位クラスに受からなかったら祓い屋になるのは諦めろ」
おじい様はそう言い残すと、部屋から出て行ってしまった。
『おじい様怒ってるかな⋯?』
「いや、あれは孫の成長が寂しいだけだよ」
「ね、湊もそう思うよね?」
「そうですね、俺もそう思います。こはくちゃん宗秀さん怒ってないと思うよ」
『そっか、なら良かった』
『ていうか、翠樹の上位クラスってなんですか?』
「それについては僕が説明しよう!」
祓い屋を育成する学校は全国合わせて三校あり、その中の1つが翠樹高等専門学校。優秀な祓い屋を多数排出している実績がある。
上位クラスは言わば優秀な子達のクラスで、色々な特別待遇が受けれたり、より実践的な教育を受けれる。
祓い屋としてやっていく上でいいステータスになるため上位クラスを受験する子は多い。
上位クラスは三校合わせて5クラスあり、翠樹高専は1クラスしかない。
「で、翠樹高専の上位クラスの募集定員は12人。推薦枠で今年は2つ埋まってるから10人しか受験できない」
(10人!?少な!)
あ、でも受験する人が何人なのかによってその人数でも納得できるかも
『毎年何人くらいの人が上位クラスを受験するんですか?』
「んー、大体200人ぐらいかな」
『200人ってことは⋯』
『倍率20!?』
「まぁ、大体それぐらいだね。普通クラスなら妖怪が見えさえすれば誰でも入れるんだけど」
「上位クラスの入学は難しいんだよね」
いやいやいやいや、ちょっと待って私おじい様に「⋯もし、翠樹の上位クラスに受からなかったら祓い屋になるのは諦めろ」って言われたんですけど!?
『絶対受かれないですよ倍率20とか!』
「だいじょぶーだいじょぶーこはくなら絶対受かるよ」
「それに僕が受験サポートするんだよ?落ちるわけないじゃん」
『その自信どこから来るんですか!?』
「顔からかな」
キリッとした顔で決めポーズをしながら言ってきた。実際顔がモデル並みに整っているのがさらにムカついた。
「......」
湊くんめっちゃ引いてるし
「じゃ、明日の朝8時に動きやすい格好で玄関の前にいてね」
『?わかりました』
この時の私はこの先あんな地獄が待っていることを知る由もなかった。
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