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陸
観光.壱
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「凄い人ね……」
私は目の前に続いている日曜市の人の多さに目を瞬いた。
はりまや橋から高知城の下までの直線距離で、大体2キロはあるだろう長さの日曜市。露店に使われる即席テントが軒を連ねて、自家製の果物や野菜、お花や雑貨品など様々なものが売られていた。
お祭りでも何でもないのに、何だかお祭りに来ているような気分になる。それくらい沢山の人がぞろぞろと歩いて、思い思いにそれぞれのテントを覗いて行っていた。
最初は人混みの中に入るのに少々気が引けたけど、ここまで来て見て行かないのは勿体ないと飛び込んでみる。歩きながらも店を見てみると目新しいものが多くて、ついつい夢中になってしまった。
「この市はさ、1690年からずっと続いてるんだよ」
私があちこち見ていると、人の姿になってついてきている虎太郎がボソッと教えてくれて、私は思わず彼の方を振り返った。
「1690年? って事は……300年以上も?」
「そうだよ。この市は市民たちの生活を支える大事な市場なんだ」
「確かに、食料がたくさんあるものね」
こうして見てみると、結構立派なお野菜が凄く安く売られてる。東京では見たことないようなお野菜も売っていた。
ふと、通り過ぎた店先に見た黄緑色のふきのとうみたいな細長い野菜に目が行く。
“りゅうきゅう”と書かれたその野菜は見たことが無い。
「ねぇ、あの、さっきのリュウキュウ? ってどうやって食べるの?」
「炒め物にしても和え物にしても、シャキシャキした歯ごたえがあって、とても美味しいですよ。高知では学校の給食にも使われていますわ」
料理に関していち早く答えたのはやこだった。
さすがは女子、とでも言うべきか。虎太郎はそもそも料理しないものね。手伝ってはくれるけど。
「美味しそう。今日買ったら明日まで持つかな? せっかく市場にいるんだしここで食料を買って行って、明日幸之助たちのところに行ったらご飯の材料になるかなって思って」
「それは大丈夫だと思いますけれど……。でも、幸之助殿も支度をされていると思いますわ」
そうだ。
ここに来る前とモーニングを食べている時に、やこが気を利かせてくれて幸之助に伝達を出したんだった。
東京だと半日かかるところを、近くまで来てるからか返事も1時間ととても早かった。
『この日をどれだけ待ち望んでいたことか。あなたにお会いできるのがとても待ち遠しいです』
そんな返事が帰ってきたことをまた思い出して、私は一人で顔を赤らめながら無意識に隣にいた虎太郎の背中をバシバシと叩いてしまった。
「い、痛い痛い! 何!? 加奈子!」
「あ、ご、ごめん。つい……」
半泣きになりそうな顔でこちらを振り返る虎太郎に、私は慌てて謝った。
だって、嬉しいんだもの。私と同じように幸之助も思ってくれていたことが。ほんとに、今すぐにでも会いに行きたい。
一人でニマニマとニヤけている私をよそに、虎太郎とやこは二人揃って顔を見合わせた。
「そんなに嬉しいんなら、もうこのまま行っちゃえばいいのに」
「加奈子殿は私たちの安全のことも考えて下さっているんです。どんなに幸之助殿にお会いしたくても、そこは冷静に判断される優しいお方ですわ」
くすくすと笑うやこに、虎太郎は「それは認める」と小さなため息を吐いていた。
結局、私は日曜市でリュウキュウを含めた野菜を袋いっぱいに買いこむ。
肉や魚はここには売ってないから、別の場所で探すとして……。
照り付ける太陽の日差しがきつくて、人混みでむっとした湿気が凄すぎて汗が止まらないし、暑い。本当に蒸し暑い。南国土佐とはよく言ったものだわ。
市を回りながら「冷やしあめ」を頼んだらスプーン一杯の擦りショウガを放り込まれて甘いのに辛くなったりして目を白黒させたりして喉を潤してみたけど、暑さにはかなわない。
「ねぇ、そこのアイス買って一息つかない?」
市場の終わりの所にあった「アイスクリン」と書かれた、お婆ちゃんが開いているお店のアイスを指さした。
バニラ、チョコ、イチゴ、ソーダと書かれていて2段だけじゃなく5段くらいまでコーンに盛ってくれるらしい。
「加奈子、さっきモーニング食べたばっかりなのにまだ食べるの?」
呆れたように虎太郎がそう言う。
いやしんぼだと思われても仕方が無いのかもしれないけどさ……東京じゃなかなか見ない物だと食べたくなるでしょ。普通。それが人間ってもんでしょ!
「暑いんだからいいじゃない。モーニングとアイスは別物よ」
「……太るよ?」
「……」
聞こえてないと思ったの? めちゃくちゃ聞こえてますけど?
虎太郎の呟きに私は彼にジト目を向けた。
普段は虎太郎だって出されたら出された分全部ぺろっと平らげて、沢山食べてるじゃない。
「加奈子殿はいつもちゃんと体の事気にされていますもの。普段から自分に見合った食事の摂り方をされていますし、調整もされていますから大丈夫ですわ」
やこは無理を言うわけでもなく、さらりと嬉しいフォローを入れてくれる。
「じゃあ虎太郎は無しね」
「えええ!? そんなこと言ってない!」
一人だけ食べられないと分かると途端に虎太郎は一人で狼狽えるその姿に、私もやこも思わず笑ってしまった。
私たちは3人とも3段のバニラアイスを手に、高知城に足を向ける。
このアイス、何か思ってたのと違う。
普通の甘いねっとりしたアイスクリームだと思っていたけど、食べてみるとさっぱりとした甘さでくどくなくて、シャーベットみたいに軽い口当たり。細かい氷が沢山入った……ラクトアイスに分類されるのかな。私これ、好きだわ。
小ぶりのアイスディッシャーで積まれて、結構な量だと思ったけどそれでもあっさりと食べられてしまった。
高知城の下にたどり着くと、大きくて立派な大門を抜け、上を見上げれば天守閣がドーンと構えている姿が見えた。
私は手でひさしを作ってどっしりと構えている高知城を見上げる。
「立派ねぇ……。そう言えば、確か高知城って日本のお城の中で唯一、昔のまま一切手を加えられていないお城だって聞いたことがあるわ」
ギラギラと照り付ける太陽から逃れるように木陰に移動しながらそう言うと、二人とも懐かしそうに天守閣を見上げながら答えてくれた。
「それだけ、丈夫で今まで大きな被害にも遭わずにきた証拠なんだよ」
「そうよね……。過去の南海トラフの大地震にも耐えたってことは、相当頑丈に出来ているのね」
私はもう一度お城を見上げる。
沢山の木が生えていて日陰になっているのが有難い。鳴いている蝉の声はそりゃもう大合唱レベルではあるけれど、それも情緒。
でも、こうして皆で旅行するのがこんなに楽しいなんて、久し振りかもしれない。
一人旅の良さとはまた全然違う。色んな発見もあったり知らなかったことを教えてくれることもあって……。
あの寄相神社をきっかけに結ばれたこの多くのご縁に、私はただただ感謝するばかりだった。
私は目の前に続いている日曜市の人の多さに目を瞬いた。
はりまや橋から高知城の下までの直線距離で、大体2キロはあるだろう長さの日曜市。露店に使われる即席テントが軒を連ねて、自家製の果物や野菜、お花や雑貨品など様々なものが売られていた。
お祭りでも何でもないのに、何だかお祭りに来ているような気分になる。それくらい沢山の人がぞろぞろと歩いて、思い思いにそれぞれのテントを覗いて行っていた。
最初は人混みの中に入るのに少々気が引けたけど、ここまで来て見て行かないのは勿体ないと飛び込んでみる。歩きながらも店を見てみると目新しいものが多くて、ついつい夢中になってしまった。
「この市はさ、1690年からずっと続いてるんだよ」
私があちこち見ていると、人の姿になってついてきている虎太郎がボソッと教えてくれて、私は思わず彼の方を振り返った。
「1690年? って事は……300年以上も?」
「そうだよ。この市は市民たちの生活を支える大事な市場なんだ」
「確かに、食料がたくさんあるものね」
こうして見てみると、結構立派なお野菜が凄く安く売られてる。東京では見たことないようなお野菜も売っていた。
ふと、通り過ぎた店先に見た黄緑色のふきのとうみたいな細長い野菜に目が行く。
“りゅうきゅう”と書かれたその野菜は見たことが無い。
「ねぇ、あの、さっきのリュウキュウ? ってどうやって食べるの?」
「炒め物にしても和え物にしても、シャキシャキした歯ごたえがあって、とても美味しいですよ。高知では学校の給食にも使われていますわ」
料理に関していち早く答えたのはやこだった。
さすがは女子、とでも言うべきか。虎太郎はそもそも料理しないものね。手伝ってはくれるけど。
「美味しそう。今日買ったら明日まで持つかな? せっかく市場にいるんだしここで食料を買って行って、明日幸之助たちのところに行ったらご飯の材料になるかなって思って」
「それは大丈夫だと思いますけれど……。でも、幸之助殿も支度をされていると思いますわ」
そうだ。
ここに来る前とモーニングを食べている時に、やこが気を利かせてくれて幸之助に伝達を出したんだった。
東京だと半日かかるところを、近くまで来てるからか返事も1時間ととても早かった。
『この日をどれだけ待ち望んでいたことか。あなたにお会いできるのがとても待ち遠しいです』
そんな返事が帰ってきたことをまた思い出して、私は一人で顔を赤らめながら無意識に隣にいた虎太郎の背中をバシバシと叩いてしまった。
「い、痛い痛い! 何!? 加奈子!」
「あ、ご、ごめん。つい……」
半泣きになりそうな顔でこちらを振り返る虎太郎に、私は慌てて謝った。
だって、嬉しいんだもの。私と同じように幸之助も思ってくれていたことが。ほんとに、今すぐにでも会いに行きたい。
一人でニマニマとニヤけている私をよそに、虎太郎とやこは二人揃って顔を見合わせた。
「そんなに嬉しいんなら、もうこのまま行っちゃえばいいのに」
「加奈子殿は私たちの安全のことも考えて下さっているんです。どんなに幸之助殿にお会いしたくても、そこは冷静に判断される優しいお方ですわ」
くすくすと笑うやこに、虎太郎は「それは認める」と小さなため息を吐いていた。
結局、私は日曜市でリュウキュウを含めた野菜を袋いっぱいに買いこむ。
肉や魚はここには売ってないから、別の場所で探すとして……。
照り付ける太陽の日差しがきつくて、人混みでむっとした湿気が凄すぎて汗が止まらないし、暑い。本当に蒸し暑い。南国土佐とはよく言ったものだわ。
市を回りながら「冷やしあめ」を頼んだらスプーン一杯の擦りショウガを放り込まれて甘いのに辛くなったりして目を白黒させたりして喉を潤してみたけど、暑さにはかなわない。
「ねぇ、そこのアイス買って一息つかない?」
市場の終わりの所にあった「アイスクリン」と書かれた、お婆ちゃんが開いているお店のアイスを指さした。
バニラ、チョコ、イチゴ、ソーダと書かれていて2段だけじゃなく5段くらいまでコーンに盛ってくれるらしい。
「加奈子、さっきモーニング食べたばっかりなのにまだ食べるの?」
呆れたように虎太郎がそう言う。
いやしんぼだと思われても仕方が無いのかもしれないけどさ……東京じゃなかなか見ない物だと食べたくなるでしょ。普通。それが人間ってもんでしょ!
「暑いんだからいいじゃない。モーニングとアイスは別物よ」
「……太るよ?」
「……」
聞こえてないと思ったの? めちゃくちゃ聞こえてますけど?
虎太郎の呟きに私は彼にジト目を向けた。
普段は虎太郎だって出されたら出された分全部ぺろっと平らげて、沢山食べてるじゃない。
「加奈子殿はいつもちゃんと体の事気にされていますもの。普段から自分に見合った食事の摂り方をされていますし、調整もされていますから大丈夫ですわ」
やこは無理を言うわけでもなく、さらりと嬉しいフォローを入れてくれる。
「じゃあ虎太郎は無しね」
「えええ!? そんなこと言ってない!」
一人だけ食べられないと分かると途端に虎太郎は一人で狼狽えるその姿に、私もやこも思わず笑ってしまった。
私たちは3人とも3段のバニラアイスを手に、高知城に足を向ける。
このアイス、何か思ってたのと違う。
普通の甘いねっとりしたアイスクリームだと思っていたけど、食べてみるとさっぱりとした甘さでくどくなくて、シャーベットみたいに軽い口当たり。細かい氷が沢山入った……ラクトアイスに分類されるのかな。私これ、好きだわ。
小ぶりのアイスディッシャーで積まれて、結構な量だと思ったけどそれでもあっさりと食べられてしまった。
高知城の下にたどり着くと、大きくて立派な大門を抜け、上を見上げれば天守閣がドーンと構えている姿が見えた。
私は手でひさしを作ってどっしりと構えている高知城を見上げる。
「立派ねぇ……。そう言えば、確か高知城って日本のお城の中で唯一、昔のまま一切手を加えられていないお城だって聞いたことがあるわ」
ギラギラと照り付ける太陽から逃れるように木陰に移動しながらそう言うと、二人とも懐かしそうに天守閣を見上げながら答えてくれた。
「それだけ、丈夫で今まで大きな被害にも遭わずにきた証拠なんだよ」
「そうよね……。過去の南海トラフの大地震にも耐えたってことは、相当頑丈に出来ているのね」
私はもう一度お城を見上げる。
沢山の木が生えていて日陰になっているのが有難い。鳴いている蝉の声はそりゃもう大合唱レベルではあるけれど、それも情緒。
でも、こうして皆で旅行するのがこんなに楽しいなんて、久し振りかもしれない。
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