婚約者と別れたら、五年後ヤンデレになって戻ってきてしまった!!

アラル

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フェアラとトリファンの婚約〜それぞれの想い〜

フェアラside

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「フェアラ、お前にバーリン家の借金を無くす代わりにガンダーレ公爵家の嫡男であるトリファン・ガンダーレ殿との婚約の打診が来ているのだが、どうするかね?」
お父様は、突然そんなことを言った。

「あ、ちなみになんだが、ガンダーレ公爵家が我が伯爵家の技術を欲しているそうだ。」

大大大好きなトリファン様との婚約!?
借金のためでもそんな打診受けるしかありませんわ。

私は、一旦深呼吸をして
「それは、強制ですの?」と言った。

「我が家の…僕が作った借金だ。無理なら断っていい。」とお父様。

「ええ、お父様の言う通りですわ。大切な娘をそんな道具みたいなことできませんわ。」とお母様。

「どちらでも僕はフェアラの味方だからね。」と双子の兄ファルト。

「私、トリファン様と婚約致しますわ。」と宣言した。

「ほ、本当にいいのか!?」とお父様。

「ええ、幸い私には決まった相手もいないことですし……」とボソッと呟いた。

「うぅぅ……」突然誰か泣き出した。

振り返ると
「ううぅぅぅぅ……」とお兄様が泣いていた。

「お兄様?どうかしましたか?」と私は尋ねた。

「可愛い可愛い僕の妹が家を出ていってしまうのが悲しくて……」と泣きながら語るお兄様。

「可愛い可愛い弟は、お兄様に何かあった時のために家に残っていますから安心してくださいよ。」とふざけた調子のファルト。

「アルト兄様、私達ですら時折こうして顔を見せに婚家から実家に帰ってきているのですよ?」とキアラお姉様。

「そうよ!だから、フェアラだって帰ってきてくれますよ…まだ先のことですけど」とサアヤお姉様。

「はぁ、アルト!フェアラが折角決心してくれたのにシスコンこじらせるな!!」とお父様。

「父上は、寂しくないのですか?」とアルトお兄様。

「寂しいが、フェアラが我が家のためと決めたことだ。」とお父様。

「はいはい、このお話はおしまい。あなた、先方に了承のお手紙よろしくお願いしますね?」とお母様。

「ああ、送っとくよ。」とお父様。

そこで家族会議が終わった。

ー自室ー
あぁぁ、、、。どうしましょう。大大大好きな人とのご婚約を了承してしまいましたわ。
コンコン…。
……………

部屋のドアを叩かれた。

「フェイ?僕だけど……入ってもいい?」とファルト。

「ええ、どうぞ。」と返した。

「トリファンとの婚約おめでとう。」と言った後に…

「借金のためとは言え、よく決心したね。」とファルト。

「うん…//////」と私。

「僕の大切な双子の妹が僕の大親友に嫁ぐ日が来るなんて笑」と笑い飛ばした。

「それに、トリファンだから大丈夫だよ~。たとえ理由が借金でもフェイを大切にしてくれるから心配しないでね~」とファルト。

「ええ、ありがとう。ファルト。」と私はお礼を言った。

「じゃあ、おやすみ~」と自分の部屋に帰っていこうとするファルト。

「うん!おやすみなさい~。」と私も返した。

私は、眠りについた。


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