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ルクシオ皇子×悪役令息

見知らぬベッド※若干R18

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ギシ、ギシ……


キングサイズのベッドと、周りにはシルバーがかった乳白色のレースが天蓋として幾重にも重ねられ、吊り下げられている。
ベッドは、小さく音を立てながら僅かに振動する。

「ん、う、ふあっ……♡ルクシオ、おう、じっ、や、……♡」

「ルクシオじゃなくて、『イオ』。……ちゃんとよんで、『ジェノ』。」

ちゅ、ちゅ、と唇が触れ合い擦れる音が響く。
夜の寝静まった部屋では、殊更に大きく聞こえてくる。

シルバーブロンドの髪色とお揃いの銀色のまつ毛がふるりと震えさせるこの男……

ーラクシア皇国の第2皇子
『ルクシオ・ワルツ・ラクシア』が、ジェノヴィを組み敷いている


ジェノヴィを組み敷いているルクシオは、ジェノヴィの下履をするりと脱がし、ぐいっ、と太ももを押し上げる。
「んんっ♡」と甘く呻くジェノヴィをみて、ぺろりと舌なめずりをすると、ちゅむっ、とわざと音をたてながら太ももをちゅううっ、と吸う。
びくんっ!と身体を震わせた。

(なん、で……?♡おれ、なんれ、ルクシオおうじ、に、こんな……なんで……?)

ジェノヴィは頭の中をぐるぐるさせている。
ここに至るまで、何が起こったかを思い出そうとしていた





ー……

〖数日前〗

追放処分を言い渡されたあの夜、ジェノヴィは馬車に乗り込み、国境を越えた先の辺境の村に向かっていた。

国境を超えるまでは丸1日。国境を超えてから目的地の村に行くまでまた1日。
移動距離は合わせて2日かかる為、一旦国境近くの宿場町にて宿をとろうと向かっていた。
そして、次の日は国境を越えた後、途中の町を経由して一旦休む……といったスケジュールを組んでいる。

そして、国境近くの宿場町に到着したジェノヴィとルークスは、宿を取り、休んでいた。

ジェノヴィは移動中に、ルークスが用意した服に着替えており、いつも着ていた高価な金糸が刺繍されて貴族の服ではなく、歩きやすい茶色の革靴と紺の麻の服……いわゆる庶民の服といったところだ。

「ふあー!ベッドで横になれるって幸せだぁ……」

ばすんっ、とベッドに横たわるジェノヴィ。
結構固い材質ではあるが、ジェノヴィはこれくらいがちょうどいいと思っていた。
というのも、今まで自分が寝ていたベッドは柔らかすぎて、逆に寝つきがあまりよくなかったのと、そもそも前世ではベッドではなく床に布団を敷いて寝ていたため、固いベッドの方が落ち着くのだ。

(夕食のシチュー……結構おいしかったなあ……パンに漬けて食べると格段に美味しさがやばかった……たしか朝食もついてるっていってたし……ここの宿とって正解だったな!ルークスありがとう……)

ふあ……とあくびをするジェノヴィ。
夕食でおかわりもとって、腹も膨れて大満足……のところにベッドで横たわれば、眠気がやってくるのは必然のことであった。

(もう寝よう……明日は国境を超えてから……また宿取らなきゃ……い、け……ない……し……)

すぅ……と寝息をたてながら、ジェノヴィは眠りについていた。







ー……

……ヴィ、ジェ…………ノヴ、




(あ、ルークス……あ、もう、朝……かな?)





……て……おきて……ヴィ、……ジェノヴィ、




(ルークス、のこえ、か、?なんか、ちがう、ような……?)



……て、かわ……い、ヴィ、……





「ん、あ……いま、起きる……ルークス……」






「『ルークス』って、誰のこと?」





「へ?」


ジェノヴィが目を覚ますと、


そこは見知らぬ天蓋ベットと、

第2皇子『ルクシオ・ワルツ・ラクシア』がベッド横で微笑んでいた。

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