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麻友の異世界探訪
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薄暗くなりかけて来た頃王子は戻ってきた。その姿を見かけたベアトリーチェはすぐさま兄の元へ走り寄っていく。
「お兄様!」
勢いよく兄に抱きつく。その様子を見て、麻友はベアトリーチェは兄が本当に大好きなんだなと感じた。
「ベア・・・」
笑顔で妹を抱き寄せるが、その顔はとても疲れている様に見える。
「お兄様、今日は何処へいらしてらしたの」
「うん。あの山の中かな・・・」
アルベールは後ろを振り返り、遠くに見てる山を指さした。
「まあ。何故そんな場所に?」
「うん。あそこにあるかなと思ってたけど・・無かった」
落胆した様子で肩を落とす。
「お兄様は一体何をお探しなの?」
「うーん。今は言えない・・・」
「お兄様・・・」
心配気に見つめる妹の肩を抱いて王子は城の中は入って行く。
その時麻友は付けている指輪が異常に輝くのが分かった。もしかしたら指輪は王子が探している物が何か分かっているのか?
(そんなまさかね)
そんな事はあり得ないと思いながら、二人の後を追う。
それから二、三日してアルベール王子が厩舎に向かう姿が見えた。また、何かを探しに出かけるのだろうか。
「マユ」
「は、はい!」
麻友に声をかけて来たのは王妃だった。王妃は麻友を連れて王子を追いかける様に厩舎に向かう。
王子はすでに馬にまたがり出かける寸前だった。
「アルベール」
「母上?」
王妃は王子に近寄ると、麻友の背中を押した。
(へっ?)
「マユを連れて行きなさい」
「はあ?」
「ええっ?」
二人は同時に声を上げ、王妃を振り向いた。
「母上、何を言っているのですか」
「そうですよ、王妃様、そんな冗談、ハハハ」
「至って真面目です。マユ、アルベールに付いて行ってあげてくださいね」
そう言うと踵を返しサッサと戻って行ってしまった。
唖然とする二人。
しばらくどうしようか迷ったが、王子は一つ小さなため息を吐くと、馬の後ろに乗せた。
「今日は谷を探す予定なんだ。きついと思うが大丈夫かな」
「は、はい。頑張ります」
「よし」
馬の腹を蹴り二人は谷を目指し、走り出す。
その様子を王妃はただ無言で見送った。
谷は想像以上に厳しい所だった。岩や大きな石がゴロゴロして、行く手を阻む。
「王子さまは何を探しているのですか」
息も荒く麻友は王子に尋ねた。
「・・・剣だ」
「剣?」
その答えを聞いて、麻友は指輪が熱を発するのを感じた。
(ええっ?)
その時指輪は今までに無い強い光を放ち、その光は遠くへ伸びて行く。
「どうしたマユ。大丈夫か」
どうやら王子には光が見えていないらしい。
「む、向こうへ・・・」
「向こう?」
王子は谷の奥へ視線を向ける。
「この谷の奥は王墓がある」
「王墓?」
「王墓は以前に探した」
しかし、光は奥を指している。
「もう一度行って見ませんか」
「ああ、構わないが」
岩を乗り換え二人は王墓を目指す。
王墓の入り口は洞窟の様な所だった。入って行くと中は放射線状に道が別れている。
暗い中、迷う事なく指輪の光は奥を示している。光に従い麻友が先に立って歩いて行く。
「マユ・・・」
王子も何かを確信したかの様に麻友の後を付いていく。
一番奥はこの国の始祖の墓だ。
「ここも探したが・・・」
だが指輪は行き先の無い奥を指している。
「ここは行き止まりだ」
「いいえ、この奥にあります」
麻友の揺るぎない言葉に、王子は持っている剣を抜くと岩を突き刺した。
「!!」
突き通る筈は無いと思っていた岩をを剣はつらぬいた。
ゴトッと音がして岩は落ちた。その中から現れたのは剣だった。
「フォーリの神剣・・・」
王子は探し続けていた物を見つけた想いに、驚愕し、同時に心から喜びが沸き起こるのを感じていた。
「お兄様!」
勢いよく兄に抱きつく。その様子を見て、麻友はベアトリーチェは兄が本当に大好きなんだなと感じた。
「ベア・・・」
笑顔で妹を抱き寄せるが、その顔はとても疲れている様に見える。
「お兄様、今日は何処へいらしてらしたの」
「うん。あの山の中かな・・・」
アルベールは後ろを振り返り、遠くに見てる山を指さした。
「まあ。何故そんな場所に?」
「うん。あそこにあるかなと思ってたけど・・無かった」
落胆した様子で肩を落とす。
「お兄様は一体何をお探しなの?」
「うーん。今は言えない・・・」
「お兄様・・・」
心配気に見つめる妹の肩を抱いて王子は城の中は入って行く。
その時麻友は付けている指輪が異常に輝くのが分かった。もしかしたら指輪は王子が探している物が何か分かっているのか?
(そんなまさかね)
そんな事はあり得ないと思いながら、二人の後を追う。
それから二、三日してアルベール王子が厩舎に向かう姿が見えた。また、何かを探しに出かけるのだろうか。
「マユ」
「は、はい!」
麻友に声をかけて来たのは王妃だった。王妃は麻友を連れて王子を追いかける様に厩舎に向かう。
王子はすでに馬にまたがり出かける寸前だった。
「アルベール」
「母上?」
王妃は王子に近寄ると、麻友の背中を押した。
(へっ?)
「マユを連れて行きなさい」
「はあ?」
「ええっ?」
二人は同時に声を上げ、王妃を振り向いた。
「母上、何を言っているのですか」
「そうですよ、王妃様、そんな冗談、ハハハ」
「至って真面目です。マユ、アルベールに付いて行ってあげてくださいね」
そう言うと踵を返しサッサと戻って行ってしまった。
唖然とする二人。
しばらくどうしようか迷ったが、王子は一つ小さなため息を吐くと、馬の後ろに乗せた。
「今日は谷を探す予定なんだ。きついと思うが大丈夫かな」
「は、はい。頑張ります」
「よし」
馬の腹を蹴り二人は谷を目指し、走り出す。
その様子を王妃はただ無言で見送った。
谷は想像以上に厳しい所だった。岩や大きな石がゴロゴロして、行く手を阻む。
「王子さまは何を探しているのですか」
息も荒く麻友は王子に尋ねた。
「・・・剣だ」
「剣?」
その答えを聞いて、麻友は指輪が熱を発するのを感じた。
(ええっ?)
その時指輪は今までに無い強い光を放ち、その光は遠くへ伸びて行く。
「どうしたマユ。大丈夫か」
どうやら王子には光が見えていないらしい。
「む、向こうへ・・・」
「向こう?」
王子は谷の奥へ視線を向ける。
「この谷の奥は王墓がある」
「王墓?」
「王墓は以前に探した」
しかし、光は奥を指している。
「もう一度行って見ませんか」
「ああ、構わないが」
岩を乗り換え二人は王墓を目指す。
王墓の入り口は洞窟の様な所だった。入って行くと中は放射線状に道が別れている。
暗い中、迷う事なく指輪の光は奥を示している。光に従い麻友が先に立って歩いて行く。
「マユ・・・」
王子も何かを確信したかの様に麻友の後を付いていく。
一番奥はこの国の始祖の墓だ。
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だが指輪は行き先の無い奥を指している。
「ここは行き止まりだ」
「いいえ、この奥にあります」
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「!!」
突き通る筈は無いと思っていた岩をを剣はつらぬいた。
ゴトッと音がして岩は落ちた。その中から現れたのは剣だった。
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