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麻友の異世界探訪
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(死してなお儂の邪魔をするのか)
ピザン教皇は魔王と闘う王子の姿を見ながら憎しみで顔を歪めていた。手にはナイフを持ち、すきあらば魔王と闘う王子を刺そうと狙っていた。
魔王は何度も魔力を繰り出し王子に挑むが全て弾き飛ばされ、劣勢に追いやられていた。炎も氷の刃も、全て神剣の前では無力だ。
魔力が効かないと知った魔王は大剣を手に持ち全力で王子に挑み掛かるが、アルベールはそれを巧みにかわし、魔王を追い込んで行く。
「ハア、ハア、ハア」
魔王の息は荒い。
(このままでは・・・)
魔王が危ないと思ったのか、戦いで崩れてた壁の瓦礫を拾うと、背後から王子に向けて投げつけた。
「!」
不意の攻撃に避けきれず瓦礫は王子の肩に当たる。
「あっ!」
その衝撃に身体がよろける。
(いまだ!)
教皇は王子の背後から襲い掛かる。
大広間では魔王と王子、そして魔王に肩入れする獣人達とアルベルト王に忠誠を誓う同士達も戦いを繰り広げていた。安全な場所に王妃とベアトリーチェは身を置きながら戦いの様を見つめていた。
(アルベールは大丈夫かしら・・・)
息子の身を案じてそちらに目を向けた時、瓦礫を投げつけられたアルベールがよろけたのが見えた。
「!!」
そしてピザン教皇の姿も。
「アルベール!」
考えるよりも早く王妃の姿は動き出していた。
(死ね!)
鈍い音と共にナイフが肉を抉る。
「!!」
「母上!」
ナイフは王妃の脇腹に刺さっていた。
「私は大丈夫。アルベール、魔王を倒しなさい」
一瞬の隙ができた魔王は、逃亡を図った。
「早く、追いなさい!」
「しかし、母上・・・」
戸惑う王子に王妃の檄が飛ぶ。
「チャンスを逃してはいけません! 魔王を、魔王を倒すのです!」
「は、はい!」
母を案じながらも逃亡を図った魔王を追う。
「ヒ、ヒィ・・・」
教皇は腰を抜かし、その場に座り込んだ。
「ウグググッ・・・」
王妃は刺さったナイフを引き抜こうとしていた。
「ナイフを抜いてはいけません!」
麻友は叫んだ。抜いたら大変な事になる。
「グッーーー!」
王妃は自分の脇腹に刺さったナイフを抜き取った。抜き取った脇腹からは大量の血が吹き出てきた。王妃のドレスを大量の血で赤く染め上げていく。
「お、王妃さま・・・」
鬼神のような王妃の姿を教皇は見上げていた。その美しい鬼神が教皇を見すえた。
「ヒィィーーー!!」
ナイフを手にした王妃は教皇ににじり寄って行く。
「王妃様、な、な、何を?」
王妃のナイフは教皇の胸に鈍い音を立てて突き刺さった。
「グッワァァァーーー!!」
教皇の断末魔が響き渡る。
「私に殺されて満足でしょう」
恐怖に引きつった目が王妃を見つめている。
「地獄に落ちろ!」
その言葉と共に更に体重をかけ、ナイフで心臓を抉った。
最後に愛おしい王妃の顔を見つめながら教皇は絶命した。
「王妃様! 早く止血を!」
麻友とベアトリーチェは王妃の元に駆け寄り傷口を塞ぐ。出血は激しく中々止まらない。
ほぼ獣人達を征伐し終わったアルフォンス達も駆け寄って来た。
「王妃様」
閉じた目を開け、王妃はアルフォンス達に魔王を倒す様命じた。
「私は大丈夫です。アルベールの助太刀を・・・」
「・・・承知しました」
アルフォンスと数名はアルベールの後を追う。今ここで魔王を逃すわけにはいかない。亡きアルベルト王のためにも、王妃のためにも。
ピザン教皇は魔王と闘う王子の姿を見ながら憎しみで顔を歪めていた。手にはナイフを持ち、すきあらば魔王と闘う王子を刺そうと狙っていた。
魔王は何度も魔力を繰り出し王子に挑むが全て弾き飛ばされ、劣勢に追いやられていた。炎も氷の刃も、全て神剣の前では無力だ。
魔力が効かないと知った魔王は大剣を手に持ち全力で王子に挑み掛かるが、アルベールはそれを巧みにかわし、魔王を追い込んで行く。
「ハア、ハア、ハア」
魔王の息は荒い。
(このままでは・・・)
魔王が危ないと思ったのか、戦いで崩れてた壁の瓦礫を拾うと、背後から王子に向けて投げつけた。
「!」
不意の攻撃に避けきれず瓦礫は王子の肩に当たる。
「あっ!」
その衝撃に身体がよろける。
(いまだ!)
教皇は王子の背後から襲い掛かる。
大広間では魔王と王子、そして魔王に肩入れする獣人達とアルベルト王に忠誠を誓う同士達も戦いを繰り広げていた。安全な場所に王妃とベアトリーチェは身を置きながら戦いの様を見つめていた。
(アルベールは大丈夫かしら・・・)
息子の身を案じてそちらに目を向けた時、瓦礫を投げつけられたアルベールがよろけたのが見えた。
「!!」
そしてピザン教皇の姿も。
「アルベール!」
考えるよりも早く王妃の姿は動き出していた。
(死ね!)
鈍い音と共にナイフが肉を抉る。
「!!」
「母上!」
ナイフは王妃の脇腹に刺さっていた。
「私は大丈夫。アルベール、魔王を倒しなさい」
一瞬の隙ができた魔王は、逃亡を図った。
「早く、追いなさい!」
「しかし、母上・・・」
戸惑う王子に王妃の檄が飛ぶ。
「チャンスを逃してはいけません! 魔王を、魔王を倒すのです!」
「は、はい!」
母を案じながらも逃亡を図った魔王を追う。
「ヒ、ヒィ・・・」
教皇は腰を抜かし、その場に座り込んだ。
「ウグググッ・・・」
王妃は刺さったナイフを引き抜こうとしていた。
「ナイフを抜いてはいけません!」
麻友は叫んだ。抜いたら大変な事になる。
「グッーーー!」
王妃は自分の脇腹に刺さったナイフを抜き取った。抜き取った脇腹からは大量の血が吹き出てきた。王妃のドレスを大量の血で赤く染め上げていく。
「お、王妃さま・・・」
鬼神のような王妃の姿を教皇は見上げていた。その美しい鬼神が教皇を見すえた。
「ヒィィーーー!!」
ナイフを手にした王妃は教皇ににじり寄って行く。
「王妃様、な、な、何を?」
王妃のナイフは教皇の胸に鈍い音を立てて突き刺さった。
「グッワァァァーーー!!」
教皇の断末魔が響き渡る。
「私に殺されて満足でしょう」
恐怖に引きつった目が王妃を見つめている。
「地獄に落ちろ!」
その言葉と共に更に体重をかけ、ナイフで心臓を抉った。
最後に愛おしい王妃の顔を見つめながら教皇は絶命した。
「王妃様! 早く止血を!」
麻友とベアトリーチェは王妃の元に駆け寄り傷口を塞ぐ。出血は激しく中々止まらない。
ほぼ獣人達を征伐し終わったアルフォンス達も駆け寄って来た。
「王妃様」
閉じた目を開け、王妃はアルフォンス達に魔王を倒す様命じた。
「私は大丈夫です。アルベールの助太刀を・・・」
「・・・承知しました」
アルフォンスと数名はアルベールの後を追う。今ここで魔王を逃すわけにはいかない。亡きアルベルト王のためにも、王妃のためにも。
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