転生したら王だった

如月はるな

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真実を知る

転生したら王だった

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   親子三人を何時もの様に執務室に案内した。
「可愛いね。女の子はやっぱり可愛いね」
   その言葉に皆んな一斉に俺を見た。
「な、なに?」
「どうして女の子だと・・・」
「えっ?  そんなの簡単でしょう。エリサの生んだ子が男ならなら入れ替える必要ないでしょう。女の子だったから入れ替える必要があった。ね、そうでしょう?」
「成る程」
   俺はエリサに優しく声を掛ける。
「あの乳母と言うシンシアは何者なのかな」
「・・・・」
    エリサは中々口を開かない。俺達は根気強く待つ。まあ、大体察しはついてるが。
「エリサ・・・」
   何も語ろうとしないエリサにジェスが声を掛けた。
「全てを・・・話そう」
   エリサはジェスを見つめた。しばらく見つめあって居た二人は決心したかの様に頷きあう。
「・・・シンシア様は、父の愛人の一人です」
「やっぱりあの二人は母子だったんだ」
「はい」
「そして、その後で国王が死ねばその子が後継者になるわけだからね」
「そ、それは国家転覆ですぞ!」
「では、陛下の命を狙ったのは・・・」
「この国の権力を握りたかったのかな」
「もっ、申し訳有りません!!」
   急にエリサは跪いて、頭を床に付けて謝った。
「父の恐ろしい計画を知りながら黙って見ていました。申し訳ありません!」
   頭を床に擦り付けながら涙を流しながら謝る姿は、とても痛々しい。
「エリサ。頭を上げて。娘だもの。父親の恐ろしさ計画を知っていても裏切れないよ、娘だもの」
「へ、陛下・・・」
「でも、俺は親子じゃない。エリサには気の毒だけど、ダン・グレイ侯爵の罪は糾弾するよ」
「・・・はい・・」
「大罪を犯そうとした侯爵は許さない。捕ら罪を問うことになる。そうしたは、財産、領地は没収する事になる。そうなったらエリサは頼れる人はいるのかな?」
「わ、私も父に加担しました。私の罪は・・」
「エリサは何も罪を犯してなんかいないよ」
「陛下」
   アンドルーとオードリーが睨んで来た。確かにエリサは国王の子を孕んだと嘘はついたが、それもすべて父親の命令で仕方なく行ったのだ。どんなに悪い父親でも、娘としては裏切れない愛情がある。
「陛下!   私も罰して下さい!」
   今度はジェスが俺の足元に土下座して来た。
「な、なに?」
「陛下を襲い、お命を奪おうとしたのは私です!」
   わお、いきなりの告白。
「なんだとー!」
   アンドルーとオードリーの顔色が変わった。
「あの時の刺客はお前か?」
「は、はい。暗殺しようとしました。しましたが、陛下が思いの外強くて出来ませんでしたが・・・お許し下さい!」
「許せるか!   そこに直れ!  今ここで首をはねてやる!」
   アンドルーの怒りは頂点に達した。怒りで顔から火が出るのでは無いかと思うくらいだ。
「もう~。その事は不問にしようと思っていたのに。馬鹿正直だな、ジェスは」
「はあーー!  不問ですと?  命を狙われたのですよ!」
   納得出来ない二人は、承知出来ないと俺に詰め寄ってくる。
「ほ、ほらさ。俺は生きてるし、それに子供には父親が必要だし」
「はぁーー!」
   オードリーは何を言ってるのだと大袈裟に手を広げた。
「・・・確かに・・」
「えっ?」
「父親は必要だと思います」
   鞘から引き抜きかけた剣をアンドルーは静かにしまった。
「アンドルー、何を言ってるのだ」
「陛下の言う通り、子供に父親は必要だと思います」
「アンドルー・・・」
   俺はアンドルーに近寄り頭を撫でた。
「な、何をなさるのですか?」
「いやぁ、アンドルーは良い子だなと思って。ヨシヨシ」
「おやめください!   私は陛下より年上ですから」
「年上なんだ」
「・・・一才だけですが」
「ヨシヨシ」
「止めろーーー!」
  ジェスの母親が田舎で小さな料理屋をやっているとの事。しばらくはそこに身を寄せたら良いと俺は二人をうながし、直ぐに出発させた。
「道中、ジェスはエリサを守れよ」
「は、はい。ありがとうございます」
   夜が明ける前に二人は旅立った。その姿を見送りながら幸せになれよと祈る。
(さて、これからが本番だな)
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