歳上の変態ヤンデレは俺を逃がさない。

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第2話 「可愛い子」 エリック視点

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私、エリック・ウォールフィードは去年アメリカからこの日本の学校に配属され、日本の子供達に英語を教える為に働いている。

元々日本の文化に興味があり幼い頃、両親と旅行で訪れてからはさらにその魅力にどっぷりとハマってしまっていた。

そして今日は重大イベント、そう新しい教え子達が入学する、めでたい日
朝から校内は騒がしく、入学式の準備に同僚の教師達はバタバタと身体を動かしていた。


「エリック先生~!こっちの手伝いお願いします!」

 「分かりました!この荷物置いたらそちらに行きますね」

「それが終わったらこっちもよろしくお願いします!」

「はーい」

体格が良いせいか、朝から体育館に椅子をならべ、重たい機材を運んだりと手伝いをお願いされている。
落ち着いた頃には、教師全員がはぁ、と疲れ果てた表情を浮かべ職員室で項垂れていた


「はは、皆さんお疲れ様です」


日本人の方はやっぱり体力が少ないのか、、疲れているだろうし、この教材は私が運ぼう。


「これは私が運ぶので、皆さんはゆっくり休んでて下さいね」

教師陣のお礼の言葉を背に、新入生に配る教科書の余りを片手で抱え、物置と化している空き教室に足を進めた。




「よし、これで全部片付いたな、」



教科ごとに分類分けされている箱に、余った教科書を詰め、綺麗に片付ける。


もう新入生達が学校に集まってきているのだろう、校舎や校庭には賑やかな声が聴こえ、朝から忙しかった仕事もこの楽しそうな声を聞くだけで、やり甲斐を感じた。


物置と化した空き教室を後にし、少し生徒達を見てみようと足を進めれば、校舎の中庭、普段人が集まらない場所のベンチに、人影が見え視線を止める。


新入生が迷ったのか、?


そっと気付かれない様、中庭に出る通路の物陰に隠れ、様子を伺う

ベンチに座っている男の子は、春風に包まれ暖かそうな日差しに微睡みを浮かべていた。

いつまでそうしていたかは分からない。
でも彼をこの目に捉えた瞬間、時が止まったかの様に、全てが遅く見えた。
金髪の髪は染めたにしては指通しが良さそうに、きらきらと風に靡いて、新しい制服は少し着崩して居るが、それがまた彼の魅力を上げている。


(可愛らしい。)


ペットや可愛い生き物を見る時とは少し違う、心から愛おしいという感情が含まれる様な、
胸の奥、鼓動がどきどきと激しく動くそんな気持ちに、思わず笑みを浮かべた。



(あぁ、なるほど、私は彼に一目惚れしたようだ)






彼に見惚れて遅く感じた時間は、予鈴によって現実に戻され。いつの間にか随分と時間が経っている事に気が付いた。

彼も慌ててベンチから立ち上がり、焦った表情を浮かべ校舎へと駆け込んでいく。
そんな姿にまた胸がきゅんと胸がなり、口角が上へと上がる。

彼の事をもっと知りたい、私の事を知って欲しい、あの子を手に入れられたらどれだけ幸せだろうか。

ゆっくりとあの子が座っていたベンチに近づき慌てて忘れてしまったのだろう。置きっ放しにされている。飲みかけの缶ジュースをそっと拾い上げた。


そして、味わう様にゆっくりと
  飲み口に自身の唇を添える。


身体の底からぞくりとした感覚が湧き上がり
全身が暑く、体が熱を持ったのを感じる。
彼が走って行った方へ視線を向け。にやりと笑みを零した。



「絶対に君を、私の人生パートナーにする。」


口にした言葉を心に決め。
そろそろ始まる入学式に足を進めた。









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