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第一章
*雄弁な瞳
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お姫様抱っこをされ、少し硬いベッドにそっとおろされる。
施設では遠慮してしまって、成長期にたくさん食べられなかったから、陽向の身長は伸びなかった。それでも、もやしと言いつつ一六五センチ、五十七キロはある。そんな成人男性をひょいっと抱き上げても揺るがない身体に、嫉妬さえ感じる。
『大きくて、強くて、早くて。まるで恐竜みたいな人だ。
僕もこういう男になりたかったな』
あふれ出た憧憬は、ストックホルム症候群の影響だろうか。わからないが、ネオの心底うれしそうな顔を見たら、陽向の不安はいくらか和らいだ。
『この人は、男の俺を手に入れて、こんなにうれしいんだな。不思議な人だ』
その瞳は、歓喜に満ちていた。燃ゆるようなオレンジでありながら、陽だまりの様に心を包み込むやさしさを孕んでいる。
お互いのことはなにも知らないが、その表情一つで、真摯さが伝わってくる。
『こんな見つめ方をする人なら、自分を大切にしてくれるはず』
根拠のない考えが、陽向の身体のこわばりをほどいた。
まるで大事な人からプレゼントを貰った時のように、そっと服をほどかれる。
温かい手が陽向の上を満遍なく滑り、その瞳に宿る陽光に照らされたかの様に、陽向の体温が少しずつ上がっていく。
『オレンジの宝石みたい……綺麗……。この世界の人は皆こんなにきれいな瞳の色をしているのかな』
その瞳が陽向の身体の一点を凝視し、触れても良いかと目で合図を送ってきた。
その余りの必死さに、陽向もついほほ笑んでしまう。
これほどまでに、『欲しい』と『飢え』を雄弁に伝えてくる瞳も珍しい。
『きっと、ずいぶんと久しぶりなんだろうな。見たところ若そうなのに、こんな山の中に一人で住んでるんだもんな。精力が余って余って仕方ないんだろう』
なんだか可哀そうになってきた。
陽向も、高校を卒業して施設を出て一人暮らしを始めたばかりの頃、身に覚えがある。
今まで同室に遠慮して満足に自慰もできず、若い性欲を持て余していた陽向。そのタガが外れて、一人暮らしになった途端、暇さえあれば自分を慰めていた時期があるのだ。自分にこんなに性欲があったのかと驚いたものだ。
『この人も、長い間人に触れられずに、あの頃の僕の様に性欲を持て余していたのかもしれない』
そう思えると可愛くて、この人のすべてを受け入れてあげたいと思った。
施設では遠慮してしまって、成長期にたくさん食べられなかったから、陽向の身長は伸びなかった。それでも、もやしと言いつつ一六五センチ、五十七キロはある。そんな成人男性をひょいっと抱き上げても揺るがない身体に、嫉妬さえ感じる。
『大きくて、強くて、早くて。まるで恐竜みたいな人だ。
僕もこういう男になりたかったな』
あふれ出た憧憬は、ストックホルム症候群の影響だろうか。わからないが、ネオの心底うれしそうな顔を見たら、陽向の不安はいくらか和らいだ。
『この人は、男の俺を手に入れて、こんなにうれしいんだな。不思議な人だ』
その瞳は、歓喜に満ちていた。燃ゆるようなオレンジでありながら、陽だまりの様に心を包み込むやさしさを孕んでいる。
お互いのことはなにも知らないが、その表情一つで、真摯さが伝わってくる。
『こんな見つめ方をする人なら、自分を大切にしてくれるはず』
根拠のない考えが、陽向の身体のこわばりをほどいた。
まるで大事な人からプレゼントを貰った時のように、そっと服をほどかれる。
温かい手が陽向の上を満遍なく滑り、その瞳に宿る陽光に照らされたかの様に、陽向の体温が少しずつ上がっていく。
『オレンジの宝石みたい……綺麗……。この世界の人は皆こんなにきれいな瞳の色をしているのかな』
その瞳が陽向の身体の一点を凝視し、触れても良いかと目で合図を送ってきた。
その余りの必死さに、陽向もついほほ笑んでしまう。
これほどまでに、『欲しい』と『飢え』を雄弁に伝えてくる瞳も珍しい。
『きっと、ずいぶんと久しぶりなんだろうな。見たところ若そうなのに、こんな山の中に一人で住んでるんだもんな。精力が余って余って仕方ないんだろう』
なんだか可哀そうになってきた。
陽向も、高校を卒業して施設を出て一人暮らしを始めたばかりの頃、身に覚えがある。
今まで同室に遠慮して満足に自慰もできず、若い性欲を持て余していた陽向。そのタガが外れて、一人暮らしになった途端、暇さえあれば自分を慰めていた時期があるのだ。自分にこんなに性欲があったのかと驚いたものだ。
『この人も、長い間人に触れられずに、あの頃の僕の様に性欲を持て余していたのかもしれない』
そう思えると可愛くて、この人のすべてを受け入れてあげたいと思った。
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