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第二章ーー招かれざる客
埋められない距離
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王太子がこの部屋に来るまで。男は手慰みに陽向の身体を所々いじりながら、王太子の歴代の“おもちゃ”がどんな非業な最期を遂げたかを面白おかしく陽向に聞かせた。
耳を塞ぎたくとも、手が寝台に拘束されている為動かせない。汚い男に身体を触れられるよりも、現代社会ではまず聞くことがない残虐な嬲り方や殺し方の方が陽向には堪えた。
王太子が部屋に来た時には、この拷問ともいえる時間が漸く終わると錯覚したほどだ。それは、終わりではなく始まりのはずなのだが。
「おい。昔の話を持ち出すな。あの頃はまだ幼かったのだ。もうそんな遊びは飽きたさ」
「へぇ。それはすいませんでした。では、アッシはこれで。扉の前にはいますんで、何か必要なものがありましたら呼んでくだせぇ」
「早くいけ。黒猫ちゃんが怖がってるじゃないか」
「へぃ」
傭兵にしても、王太子の前に出るには品の悪すぎる男だ。だが、これほどまでに残虐な王太子の”お遊び”に、まともに付き合うことができる貴族の子弟はいないのだろう。
「アイツの言ったことは忘れろ。貴重なお前にそんなことはしない」
『それは、髪と目の色が貴重じゃなかったら、するってことじゃないか……』
ちっとも安心できない慰めだった。
「ふぅ~ん。でも勃ってるな。お前もしかしてマゾの気があるのか?
大事にしてやろうと思ったが、むしろそういうことをして欲しいということなら、器具を持ってきてもらうけど」
王太子は陽向の蜜芯を悪戯に上下に扱きながら、陽向の反応を見ている。
陽向の蜜芯が勃っているのは、あの男が手慰みにいじったからだ。決してあの残虐な話を聞いて、自分もやって欲しくて興奮で立ったわけではない。
ネオに開発されたせいもあるだろうが、性感帯をいじられれば勃ってしまう。悲しい男の性だ。
陽向は大きく首を振って、否定した。
「そうか。もうこんなに濡れているのにな」
王太子は、陽向の出した先走りでテカテカに光っている手をわざと陽向に見せつける様に握ったり開いたりして水音を響かせた。
陽向は、羞恥の余りについ顔をそむけてしまう。
「抵抗しないなら、手を自由にしてやってもいいぞ。どうする」
抵抗しないと約束はできないが、手足の自由は欲しい。
「外してほしい……です」
「そうか。なら、舐めて綺麗にしろ」
王太子はそのまま陽向の先走りで汚れた手を陽向の顔の前まで持ってきた。
手を拘束されていたら、逃げられるチャンスが来ても逃げられない。
陽向は渋々舌を伸ばして王太子の手を舐めた。
その従順な姿に満足したのか。
王太子は、陽向の頭を撫でるとニヤリと笑った。そのしぐさがふいにネオと重なって嫌になる。
色こそ違えど、顔立ちもネオの面影がある。
これだけ性根が腐っていても、この目の前にいる男が紛れもなくネオの弟だという事実が、陽向の心に重くのしかかる。
そして、さきほどの地下牢でネオが躊躇せずに雷魔法で無実の人に苦痛を与えたことも。
王太子は、陽向の腕の拘束を外しながらも、陽向に釘を刺すのを忘れない。
「ネオが恐竜保護区を離れられるのは、あの砦までなのだ。それより遠くまで離れると結界の維持ができなくなる」
『カチャリ』
腕は軽くなったが、心はちっとも軽くならない。
「つまり、闇魔術師を十人探して交代しない限り、ここまでは来られないということだ。
まぁ、肉食恐竜が一般人を襲って食っても良いと割り切れるなら、今すぐにでも来られるけどな」
ネオにそんな選択はして欲しくない。もし陽向を助けるためにネオがここにきた結果として、誰か亡くなったとしたら……。そんなのは、陽向の方が耐えられそうもなかった。
王太子は、陽向の反応をニヤニヤと伺っている。
あれは虐めっ子の目だ。まだ陽向が中学生だった頃。陽向が施設育ちであることを執拗にいじってきた彼らと同じ目をしていた。
ここで、絶望に沈む目をみせてはいけないと思った。そうすれば、相手の思うツボだ。
「それでも、いつかネオは絶対来てくれると信じてる」
陽向は、軽んじられない様に、王太子の目をまっすぐ見て口に出した。
「ハハッ。少々躾が必要そうだね」
王太子はいそいそと服を脱ぎだす。
「大丈夫。そういう気が強い子、私は嫌いではないよ。でも、躾は最初が肝心だからね。
それに、私はあのでくの坊の兄上よりだいぶ経験が豊富だからさ。絶対に君を満足させてあげられるよ」
取り出したものは、色こそ日本人よりは薄いものの、太い血管が張り巡らされていて、相当使い込まれていることが分かる一振りだった。
「あんなつまらない男、すぐ忘れさせてあげるね」
『イヤイヤイヤ。ネオ以外イヤだ!』
「ネオーー!!助けてーーー!!!」
陽向は、我慢できずについに助けを呼んでしまった。
耳を塞ぎたくとも、手が寝台に拘束されている為動かせない。汚い男に身体を触れられるよりも、現代社会ではまず聞くことがない残虐な嬲り方や殺し方の方が陽向には堪えた。
王太子が部屋に来た時には、この拷問ともいえる時間が漸く終わると錯覚したほどだ。それは、終わりではなく始まりのはずなのだが。
「おい。昔の話を持ち出すな。あの頃はまだ幼かったのだ。もうそんな遊びは飽きたさ」
「へぇ。それはすいませんでした。では、アッシはこれで。扉の前にはいますんで、何か必要なものがありましたら呼んでくだせぇ」
「早くいけ。黒猫ちゃんが怖がってるじゃないか」
「へぃ」
傭兵にしても、王太子の前に出るには品の悪すぎる男だ。だが、これほどまでに残虐な王太子の”お遊び”に、まともに付き合うことができる貴族の子弟はいないのだろう。
「アイツの言ったことは忘れろ。貴重なお前にそんなことはしない」
『それは、髪と目の色が貴重じゃなかったら、するってことじゃないか……』
ちっとも安心できない慰めだった。
「ふぅ~ん。でも勃ってるな。お前もしかしてマゾの気があるのか?
大事にしてやろうと思ったが、むしろそういうことをして欲しいということなら、器具を持ってきてもらうけど」
王太子は陽向の蜜芯を悪戯に上下に扱きながら、陽向の反応を見ている。
陽向の蜜芯が勃っているのは、あの男が手慰みにいじったからだ。決してあの残虐な話を聞いて、自分もやって欲しくて興奮で立ったわけではない。
ネオに開発されたせいもあるだろうが、性感帯をいじられれば勃ってしまう。悲しい男の性だ。
陽向は大きく首を振って、否定した。
「そうか。もうこんなに濡れているのにな」
王太子は、陽向の出した先走りでテカテカに光っている手をわざと陽向に見せつける様に握ったり開いたりして水音を響かせた。
陽向は、羞恥の余りについ顔をそむけてしまう。
「抵抗しないなら、手を自由にしてやってもいいぞ。どうする」
抵抗しないと約束はできないが、手足の自由は欲しい。
「外してほしい……です」
「そうか。なら、舐めて綺麗にしろ」
王太子はそのまま陽向の先走りで汚れた手を陽向の顔の前まで持ってきた。
手を拘束されていたら、逃げられるチャンスが来ても逃げられない。
陽向は渋々舌を伸ばして王太子の手を舐めた。
その従順な姿に満足したのか。
王太子は、陽向の頭を撫でるとニヤリと笑った。そのしぐさがふいにネオと重なって嫌になる。
色こそ違えど、顔立ちもネオの面影がある。
これだけ性根が腐っていても、この目の前にいる男が紛れもなくネオの弟だという事実が、陽向の心に重くのしかかる。
そして、さきほどの地下牢でネオが躊躇せずに雷魔法で無実の人に苦痛を与えたことも。
王太子は、陽向の腕の拘束を外しながらも、陽向に釘を刺すのを忘れない。
「ネオが恐竜保護区を離れられるのは、あの砦までなのだ。それより遠くまで離れると結界の維持ができなくなる」
『カチャリ』
腕は軽くなったが、心はちっとも軽くならない。
「つまり、闇魔術師を十人探して交代しない限り、ここまでは来られないということだ。
まぁ、肉食恐竜が一般人を襲って食っても良いと割り切れるなら、今すぐにでも来られるけどな」
ネオにそんな選択はして欲しくない。もし陽向を助けるためにネオがここにきた結果として、誰か亡くなったとしたら……。そんなのは、陽向の方が耐えられそうもなかった。
王太子は、陽向の反応をニヤニヤと伺っている。
あれは虐めっ子の目だ。まだ陽向が中学生だった頃。陽向が施設育ちであることを執拗にいじってきた彼らと同じ目をしていた。
ここで、絶望に沈む目をみせてはいけないと思った。そうすれば、相手の思うツボだ。
「それでも、いつかネオは絶対来てくれると信じてる」
陽向は、軽んじられない様に、王太子の目をまっすぐ見て口に出した。
「ハハッ。少々躾が必要そうだね」
王太子はいそいそと服を脱ぎだす。
「大丈夫。そういう気が強い子、私は嫌いではないよ。でも、躾は最初が肝心だからね。
それに、私はあのでくの坊の兄上よりだいぶ経験が豊富だからさ。絶対に君を満足させてあげられるよ」
取り出したものは、色こそ日本人よりは薄いものの、太い血管が張り巡らされていて、相当使い込まれていることが分かる一振りだった。
「あんなつまらない男、すぐ忘れさせてあげるね」
『イヤイヤイヤ。ネオ以外イヤだ!』
「ネオーー!!助けてーーー!!!」
陽向は、我慢できずについに助けを呼んでしまった。
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