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承
#15.★櫂の本音
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「還暦の大台が見えてきたときにさ、恵まれた俺の人生、最後にやり残したことは無いか考えたんだ。
産まれた時から社長令息で、順当に社長を継いで、美人なオメガ妻と優秀なアルファの跡取り息子がいて順風満帆。でも、唯一の想い残しがお前だった。
それに気づいちゃったらさ、もうお前を手にいれる事しか考えられなかった。お前を手に入れて、死ぬほど貪る事ができる今、もう思い残す事は何も無いよ。」
先ほどまでの熱気はどうしたのか。賢者タイムなのか、急にひんやりとした空気感に違和感を感じた。
「なんだよそれ。まるで今から死ぬみたいじゃないか」
なんだよ。急にしんみりしやがって。いつもの不敵な笑みはどうしたんだよ。
「さぁな。俺は今回の件で色んな奴に恨まれるだろうし、ってか少なくともモールスの支配人は俺の仕業だって気が付いてるだろうから、俺はもう明日をも知れぬ命ってわけよ。」
よく聞く話しだ。そんなこと言うやつの方が長生きするもんだ。
「じゃあなんでこんなことしたんだよ。こんなことしたら、蒼空も凛空も口封じに殺されるかもしれないだろ?
……まさか、それが目的なのか?」
「う~ん。さぁどうだろうね。一先ず蒼空の方は安心していいと思うけど?」
「お前は、正吾が自分の保身の為に蒼空を殺す可能性は万に一つも無いと思ってるんだな?」
俺もそう思っているが、一応他人にも肯定して貰いたい。
「あぁ、無いな。あの惚れ具合じゃ全くないだろうな。
ほとぼりが冷めたら、蒼空は誰か俺の政敵が飼ってた事にして救い出して、戸籍を回復してやるつもりだ。」
コイツの言葉でまだ安心出来る自分自身の心がよく解らない。結局親友だった頃の想い出を、俺はまだ引き摺ってしまっているのかもしれない。
「絶対に頼んだぞ。蒼空を俺より早く死なせないでくれよ?」
「あぁ。頼まれた。その代わりに今度は何をしてもらおっかなぁ~。」
「なぁ、その前にさ、俺のもう一つの頼みも聞いてくれるか?」
俺は凛空の事も切り出す事にした。この2年間、凛空の事を聞いてはお仕置きとして痛い目に遭ってきたが、このタイミングでは何も聞かずにはいられなかった。
「凛空の事だって言うんなら聞かないぞ。」
「なんでそんなに凛空を目の敵にするんだよ。
お願いだ!俺はもう一生凛空に会えなくてもいい。いや、むしろ俺がこの先一生凛空に会わない事を条件に、凛空を今の飼い主から助け出してくれないか?」
櫂は哲也の腕枕から抜け出し、哲也に向かって本気で頭を下げた。
「それをして俺にメリットはないね。今のままでもお前らは一生会えないしな。交渉材料にはならないよ。」
「俺の事は好きにしてください。だから、凛空の事を助けてください。
何でもしますから。お願いします。」
櫂は尚も言い募り、ベッドの下に降りて床に土下座した。
「今なんでもって言った?」
「はい。なんでもします。」
櫂は結構な覚悟でその言葉を口にした。例え足の腱を切られてこの先一生この豪華な監獄に監禁されたとしても、ツガイが幸せだと知れるなら構わない。
「じゃあさ、焼き印していい?俺の家紋、櫂の身体に刻み付けたいんだ。櫂はおれのものだって。いい?」
「解った。それでいい。焼き印してもいいから、凛空の現状を教えて下さい。」
櫂は全く迷わずそれを口にした。
「ふ~ん。そこまでかぁ。なんか嫌だなぁ。凛空が好きだから嫌々俺のものになって、俺が与える痛みに耐えるって感じで。
俺の焼き印を付けるのに、それって結局は俺に対する愛じゃなくて凛空に対する愛ってことだろ?
う~~ん。何かないか考えとくよ。これ以上お前にしてほしい事。」
「頼む!凛空さえちゃんと幸せなら、俺は本当にもう一生凛空に会えなくても、蒼空に会えなくても構わないから。」
「それが嫌なんだよなぁ。まだお前から凛空に対する愛情が見え隠れするの。
なぁ、心も俺のモノになってくれたらいいよ。俺の事、本気で好きになってよ。」
哲也の苦笑が、それは既に諦めていますと物語っている。
「……今もう既に好きだよ。」
櫂は嘘なんだか本当なんだか、もう自分でもよく解っていない事を口にした。
「親友として?」
「………。う~ん。少なくとも、身体の関係が嫌ではない位にはなってるよ。」
それは今の櫂の本心だった。この長年の親友に絆されたのか、それとも自己防衛本能が働いているだけなのか。
「俺相手に嘘をついてどうにかなると思った?
嫌じゃないの?嫌じゃないのに俺が触れるとビクッってなるわけ?」
既にもう嫌ではないはずなのに、無意識な身体の反応だけは改善されない。こういう時、櫂は自分がアルファなのだと思い知らされる。他人に性的な目線で見られる事に慣れていない。生理的な嫌悪感がある。
「すまない。」
「謝るなよ。お前が凛空の事を忘れる頃になったら教えてやる。」
「そっそれは!」
「そんな日は一生来ないって?」
あぁ、一生来ないだろうな。自分のツガイを忘れるアルファは居ないと思う。
「逆にだ、逆に考えてくれ。凛空の安否が解らないと、ずっと心配してしまって、俺の心の中にずっと凛空が居座ってしまうとは思わないか?
凛空を買ったのが本当に運命のツガイで、凛空が今本当に幸せなら、俺はもう安心してソイツに凛空の事を任せて、俺はこの先一生凛空の事を考えなくて済む。……違うか?」
「う~ん。一理あるな。」
俺はパッと顔を明るくした。
「じゃあ!」
一縷の望みが見えた気がした。
「まぁ、もう少し待て。そのうち解る。」
「そのうちそのうちっていつなんだよ!!!
お前いつもそうじゃないか。」
もうこれ以上待てない。早く、早く凛空の状況を教えてくれ。
「そのうちはそのうちだ。
その煩いお口は塞いでおこうな。」
「おい。待て、その凶悪なプラグは止せ。無理だ。
それはこの前使われて本当に辛かったんだ。だから無理だ!」
「俺にしつこく迫ったお仕置きだよ。
ほら、あんたも手伝って。」
哲也は、部屋の隅で縮こまっている、櫂の大学時代の顔をした若い男に向かって声を掛けた。
若い男は、ゆらりと立ち上がったかと思うと、哲也が羽交い絞めにしている櫂の脚を掴み、慣れた手つきで拘束器具を櫂に嵌めた。こうなると、俺はもう碌な抵抗は出来ない。もがいても無駄だと過去の経験から知ってしまっている。
若い男は俺が抵抗の意思を失った事を確認すると、ゆっくりとエネマグラ型のプラグを挿入した。
不動産売買の時に櫂に入れられていた、あの電動で動く凶悪な太さのものである。
自分が生かしておけと言った傍ら、櫂はなかなかこの若い男に対して本気で抵抗できない。
彼は哲也に毎日甚振られていたストレスからか、食事も随分細くなってしまっていた。万が一蹴り飛ばして当たり所が悪ければすぐ死んでしまいそうな、もやしの様な身体つきとなってしまっていた。
だから櫂は自分で自分の首を絞めてしまったなと思いつつ、それでも自分の若い時と同じ顔をした彼を見捨てることも出来ず、ずるずると彼に拘束される日常を受け入れていた。
果たして彼を開放できる日は来るのかというのも、櫂の悩みの一つであった。
産まれた時から社長令息で、順当に社長を継いで、美人なオメガ妻と優秀なアルファの跡取り息子がいて順風満帆。でも、唯一の想い残しがお前だった。
それに気づいちゃったらさ、もうお前を手にいれる事しか考えられなかった。お前を手に入れて、死ぬほど貪る事ができる今、もう思い残す事は何も無いよ。」
先ほどまでの熱気はどうしたのか。賢者タイムなのか、急にひんやりとした空気感に違和感を感じた。
「なんだよそれ。まるで今から死ぬみたいじゃないか」
なんだよ。急にしんみりしやがって。いつもの不敵な笑みはどうしたんだよ。
「さぁな。俺は今回の件で色んな奴に恨まれるだろうし、ってか少なくともモールスの支配人は俺の仕業だって気が付いてるだろうから、俺はもう明日をも知れぬ命ってわけよ。」
よく聞く話しだ。そんなこと言うやつの方が長生きするもんだ。
「じゃあなんでこんなことしたんだよ。こんなことしたら、蒼空も凛空も口封じに殺されるかもしれないだろ?
……まさか、それが目的なのか?」
「う~ん。さぁどうだろうね。一先ず蒼空の方は安心していいと思うけど?」
「お前は、正吾が自分の保身の為に蒼空を殺す可能性は万に一つも無いと思ってるんだな?」
俺もそう思っているが、一応他人にも肯定して貰いたい。
「あぁ、無いな。あの惚れ具合じゃ全くないだろうな。
ほとぼりが冷めたら、蒼空は誰か俺の政敵が飼ってた事にして救い出して、戸籍を回復してやるつもりだ。」
コイツの言葉でまだ安心出来る自分自身の心がよく解らない。結局親友だった頃の想い出を、俺はまだ引き摺ってしまっているのかもしれない。
「絶対に頼んだぞ。蒼空を俺より早く死なせないでくれよ?」
「あぁ。頼まれた。その代わりに今度は何をしてもらおっかなぁ~。」
「なぁ、その前にさ、俺のもう一つの頼みも聞いてくれるか?」
俺は凛空の事も切り出す事にした。この2年間、凛空の事を聞いてはお仕置きとして痛い目に遭ってきたが、このタイミングでは何も聞かずにはいられなかった。
「凛空の事だって言うんなら聞かないぞ。」
「なんでそんなに凛空を目の敵にするんだよ。
お願いだ!俺はもう一生凛空に会えなくてもいい。いや、むしろ俺がこの先一生凛空に会わない事を条件に、凛空を今の飼い主から助け出してくれないか?」
櫂は哲也の腕枕から抜け出し、哲也に向かって本気で頭を下げた。
「それをして俺にメリットはないね。今のままでもお前らは一生会えないしな。交渉材料にはならないよ。」
「俺の事は好きにしてください。だから、凛空の事を助けてください。
何でもしますから。お願いします。」
櫂は尚も言い募り、ベッドの下に降りて床に土下座した。
「今なんでもって言った?」
「はい。なんでもします。」
櫂は結構な覚悟でその言葉を口にした。例え足の腱を切られてこの先一生この豪華な監獄に監禁されたとしても、ツガイが幸せだと知れるなら構わない。
「じゃあさ、焼き印していい?俺の家紋、櫂の身体に刻み付けたいんだ。櫂はおれのものだって。いい?」
「解った。それでいい。焼き印してもいいから、凛空の現状を教えて下さい。」
櫂は全く迷わずそれを口にした。
「ふ~ん。そこまでかぁ。なんか嫌だなぁ。凛空が好きだから嫌々俺のものになって、俺が与える痛みに耐えるって感じで。
俺の焼き印を付けるのに、それって結局は俺に対する愛じゃなくて凛空に対する愛ってことだろ?
う~~ん。何かないか考えとくよ。これ以上お前にしてほしい事。」
「頼む!凛空さえちゃんと幸せなら、俺は本当にもう一生凛空に会えなくても、蒼空に会えなくても構わないから。」
「それが嫌なんだよなぁ。まだお前から凛空に対する愛情が見え隠れするの。
なぁ、心も俺のモノになってくれたらいいよ。俺の事、本気で好きになってよ。」
哲也の苦笑が、それは既に諦めていますと物語っている。
「……今もう既に好きだよ。」
櫂は嘘なんだか本当なんだか、もう自分でもよく解っていない事を口にした。
「親友として?」
「………。う~ん。少なくとも、身体の関係が嫌ではない位にはなってるよ。」
それは今の櫂の本心だった。この長年の親友に絆されたのか、それとも自己防衛本能が働いているだけなのか。
「俺相手に嘘をついてどうにかなると思った?
嫌じゃないの?嫌じゃないのに俺が触れるとビクッってなるわけ?」
既にもう嫌ではないはずなのに、無意識な身体の反応だけは改善されない。こういう時、櫂は自分がアルファなのだと思い知らされる。他人に性的な目線で見られる事に慣れていない。生理的な嫌悪感がある。
「すまない。」
「謝るなよ。お前が凛空の事を忘れる頃になったら教えてやる。」
「そっそれは!」
「そんな日は一生来ないって?」
あぁ、一生来ないだろうな。自分のツガイを忘れるアルファは居ないと思う。
「逆にだ、逆に考えてくれ。凛空の安否が解らないと、ずっと心配してしまって、俺の心の中にずっと凛空が居座ってしまうとは思わないか?
凛空を買ったのが本当に運命のツガイで、凛空が今本当に幸せなら、俺はもう安心してソイツに凛空の事を任せて、俺はこの先一生凛空の事を考えなくて済む。……違うか?」
「う~ん。一理あるな。」
俺はパッと顔を明るくした。
「じゃあ!」
一縷の望みが見えた気がした。
「まぁ、もう少し待て。そのうち解る。」
「そのうちそのうちっていつなんだよ!!!
お前いつもそうじゃないか。」
もうこれ以上待てない。早く、早く凛空の状況を教えてくれ。
「そのうちはそのうちだ。
その煩いお口は塞いでおこうな。」
「おい。待て、その凶悪なプラグは止せ。無理だ。
それはこの前使われて本当に辛かったんだ。だから無理だ!」
「俺にしつこく迫ったお仕置きだよ。
ほら、あんたも手伝って。」
哲也は、部屋の隅で縮こまっている、櫂の大学時代の顔をした若い男に向かって声を掛けた。
若い男は、ゆらりと立ち上がったかと思うと、哲也が羽交い絞めにしている櫂の脚を掴み、慣れた手つきで拘束器具を櫂に嵌めた。こうなると、俺はもう碌な抵抗は出来ない。もがいても無駄だと過去の経験から知ってしまっている。
若い男は俺が抵抗の意思を失った事を確認すると、ゆっくりとエネマグラ型のプラグを挿入した。
不動産売買の時に櫂に入れられていた、あの電動で動く凶悪な太さのものである。
自分が生かしておけと言った傍ら、櫂はなかなかこの若い男に対して本気で抵抗できない。
彼は哲也に毎日甚振られていたストレスからか、食事も随分細くなってしまっていた。万が一蹴り飛ばして当たり所が悪ければすぐ死んでしまいそうな、もやしの様な身体つきとなってしまっていた。
だから櫂は自分で自分の首を絞めてしまったなと思いつつ、それでも自分の若い時と同じ顔をした彼を見捨てることも出来ず、ずるずると彼に拘束される日常を受け入れていた。
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