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オラネコBL編
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翌朝。
アーティが言うには、出会った時に16歳と名乗ったのは、薹が立っている事を隠す為で、本当は19歳らしい。タイに男娼を買いに来る男は、大体がショタ目当てだからだそうだ。
オイオイ。先に言っておいてくれよ。19歳でも充分若いじゃないか。
そうと知っていたら…いや。そうと知っていても何も出来なかったかもしれないけどさ…。でも、でも、少なくとも昨夜の俺の罪悪感は返してくれよ。
結局俺はショックから立ち直れず、放心状態で寝っ転がっていた。そしたら、朝にもまたアーティに美味しく頂かれてしまった。今度は濃厚な愛撫付きで。あれは天国だった。俺はもう、この世に戻って来れないかと思った。
こんなのを知ってしまったら、もう…もう…。今後俺が主導権を握る事があったとして、俺の拙い童貞エッチではとてもじゃないが満足出来ないだろう。
俺がふと我に返って再起動した時には既に朝の11時だった。マズイ!今日はアーティが住む家を探してあげたかったのに。
アーティは案の定戸籍が無く、まずは戸籍の発行をしてから家を借りなければならないそうだ。銀行口座も当然持っていなかった。そんな…今日全部の手続きを済ませてしまいたかったのに。
とりあえず、アーティには携帯電話を買い与えた。これで連絡が取れる。良かった。
引き落とし先は俺のクレジットカードだから、残高不足になる心配もない。
そして、一緒に役所に行って、戸籍の発行をして貰おうと思ったが、出生証明書も何も持っていないアーティはすぐには戸籍の発行が出来なかった。
まずは役所に紹介して貰った支援団体に繋いで、支援団体の支援でこれからゆっくり戸籍の発行の申請をするらしい。戸籍が無ければ銀行口座は作れない。でも、携帯の中の決済アプリにお金を入れておいたから、それで毎月の食費は賄ってもらう事にした。
不動産会社にも一緒に行って、めぼしい家を押さえた。アーティの戸籍が発行されたらすぐに入居する予定だ。それまでは、支援団体の寮に入れて貰う事になった。支援団体には、当分のアーティの宿泊代分の寄付をした。
こうして、一通りアーティの身の回りの事を済ませることができ。俺は安心して夜行便に乗って日本に発った。
これからの自分の未来は明るいと信じて、太陽の様に微笑むアーティを残して。
アーティ。君の笑顔を守れて良かった。
激務の合間に必ず会いに来るから。どうか、俺の事を待っていてくれ…。
~オラネコBL企画 完~
(=^・^=)(=^・^=)(=^・^=)
ここまでお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。
すみません…小説家でもなんでもない素人の作品を最後までお読みいただけまして、皆様の優しさにはいつも救われております。
少しでも楽しんで頂けていたら幸いです。
光の腐女子の皆さんとは、また別作品でお会いしましょう!さようなら~。
(=^・^=)(=^・^=)(=^・^=)
闇の腐女子の皆さんは次のページへお進み下さい⇒
アーティが言うには、出会った時に16歳と名乗ったのは、薹が立っている事を隠す為で、本当は19歳らしい。タイに男娼を買いに来る男は、大体がショタ目当てだからだそうだ。
オイオイ。先に言っておいてくれよ。19歳でも充分若いじゃないか。
そうと知っていたら…いや。そうと知っていても何も出来なかったかもしれないけどさ…。でも、でも、少なくとも昨夜の俺の罪悪感は返してくれよ。
結局俺はショックから立ち直れず、放心状態で寝っ転がっていた。そしたら、朝にもまたアーティに美味しく頂かれてしまった。今度は濃厚な愛撫付きで。あれは天国だった。俺はもう、この世に戻って来れないかと思った。
こんなのを知ってしまったら、もう…もう…。今後俺が主導権を握る事があったとして、俺の拙い童貞エッチではとてもじゃないが満足出来ないだろう。
俺がふと我に返って再起動した時には既に朝の11時だった。マズイ!今日はアーティが住む家を探してあげたかったのに。
アーティは案の定戸籍が無く、まずは戸籍の発行をしてから家を借りなければならないそうだ。銀行口座も当然持っていなかった。そんな…今日全部の手続きを済ませてしまいたかったのに。
とりあえず、アーティには携帯電話を買い与えた。これで連絡が取れる。良かった。
引き落とし先は俺のクレジットカードだから、残高不足になる心配もない。
そして、一緒に役所に行って、戸籍の発行をして貰おうと思ったが、出生証明書も何も持っていないアーティはすぐには戸籍の発行が出来なかった。
まずは役所に紹介して貰った支援団体に繋いで、支援団体の支援でこれからゆっくり戸籍の発行の申請をするらしい。戸籍が無ければ銀行口座は作れない。でも、携帯の中の決済アプリにお金を入れておいたから、それで毎月の食費は賄ってもらう事にした。
不動産会社にも一緒に行って、めぼしい家を押さえた。アーティの戸籍が発行されたらすぐに入居する予定だ。それまでは、支援団体の寮に入れて貰う事になった。支援団体には、当分のアーティの宿泊代分の寄付をした。
こうして、一通りアーティの身の回りの事を済ませることができ。俺は安心して夜行便に乗って日本に発った。
これからの自分の未来は明るいと信じて、太陽の様に微笑むアーティを残して。
アーティ。君の笑顔を守れて良かった。
激務の合間に必ず会いに来るから。どうか、俺の事を待っていてくれ…。
~オラネコBL企画 完~
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ここまでお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。
すみません…小説家でもなんでもない素人の作品を最後までお読みいただけまして、皆様の優しさにはいつも救われております。
少しでも楽しんで頂けていたら幸いです。
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