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三 なりふり
十五行
しおりを挟む生暖かいものに包まれて、すぐに射精しそうなるのをグッと堪えた。それが口内だと気づくのに時間がかかって、遅れてやってきた快感の渦にあっけなく飲み込まれて放ってしまった。
「ごめんなさいっ」
ゴクン。
「ごちそうさま」
揺れた髪の間から、傷が見え隠れして、バクンと心臓が跳ねる。荒く肩で息をしながら、手を伸ばした。すぐに絡め取られて、ほおずりされる。
「もう一度、俺を選んでくれたら、ちょっと痛いこともするから」
指先が飲み込まれていく。弾力のある舌でねっとりと舐め回され、じゅるじゅる吸われる。
解放された頃には、疼いてしかたない自身に彼の昂ぶりがピタリと押し当てられていた。
「前もしたよね。覚えてる? こうやって擦り合わせて……」
潤滑油をまとわせたスキン越しに二つが重なって、ぬるぬると合わさって気持ちいい。
どちらが発してるのわからない甘さを含んだ声が部屋に響いて、ジクジクと濡れる自身がすぐに固くなってしまう。
夜一さんと深く深く抱き合って、彼がとてもうれしそうにしていて、胸がいっぱいになって、何もかも忘れられた。
全部思い出になってくれたら、キレイなままでいられるのに。僕たちはどうして、こうもごちゃごちゃしていて、ぐちゃぐちゃに汚し合うのだろうか。
「ほおつきよ 三 なりふり」完
四部につづく
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