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8 逆だった ***
「んっ♡ んん~~っっ♡♡」
こんなはずじゃなかった。
那岐はそう思いながら、お尻の違和感に耐え続ける。
二時間前。
「那岐さん、まずは事前準備して貰いますね」
「ええと、事前準備……?」
「お尻を綺麗にすることです」
にっこりと笑って言う一軌に、那岐は首を傾げた。
「僕がですか?」
「ええ、那岐さんがです」
「その、一軌さんは男性が好きな人なんですよね?」
「そうですよ。私はタチなんです」
「た、たち?」
「男同士はお尻でセックスするでしょう? タチっていうのは、突っ込むほう。つまり那岐さんが、突っ込まれるほうですね」
「……え?」
まさかここまで話を進めておきながら今さら勘違いしていましたとは言えず、那岐はひく、と口元を歪ませながらも懸命に事前準備の指導を受ける。
那岐は風呂場とトイレを往復し、事前準備とやらに四苦八苦しながら、昨日のバーの店員が『安藤さんはタチよ』と言おうとしていたということに気づいた。
特殊な性癖でもなんでもなく、掘られるとは思っていない客の那岐に、無理をさせるなと注意をしてくれたのだ。
ということは、那岐が勘違いをしていることに気づいていながらも、一軌は那岐を誘ったことになるのだろうか。
そこまで考えて、那岐はそれ以上考えることを放棄した。
どの道もう、先に一宿の恩は受けてしまっているのだから、腹を括るしかない。
「では早速、解していきましょうか」
「えっと、こんな真昼間からですか?」
「はい」
風呂から出たばかりのタオル一枚だけ腰に巻いた那岐の腕を引っ張ると、一軌は昼前まで那岐が寝ていたベッドへと誘い、仰向けに押し倒した。
そのまま那岐の上へ馬乗りになると、どこから取り出したのか、ローションたっぷりと手に取る。
「初めは冷たいよ」
「は……ううっ」
はい、と言う前に、那岐のお尻の穴に一軌の指が突っ込まれた。
「ひゃっ! あ……あ、ぁう……っ、苦し……っ」
「うん、きついけど……凄く上手」
ぐちゅぐちゅぐちゅ、と前も扱かれながら、ゆっくり時間をかけてひたすら後ろを暴かれていく。
「ぁ……んぅっ」
「感度いいね……わかるかな、もう三本ですよ」
真っ赤に頬を染め、顔を隠しながら那岐は首をふるふると横に振る。
もう何度放ったのかわからない。
ただ違和感しかなかった後ろの感覚が、ペニスで味わう快感に影響されて、全く不快ではなくなったことは確かだった。
そしてやがて、後ろの穴に突っ込まれた指が快感を運ぶようになり、気持ち良いところに当たるように、気づけばゆるゆると那岐の腰は揺れていた。
「そろそろ私のモノを、突っ込んでもいいですか?」
「……っっ」
頬を染めたまま、那岐はこくりと頷いた。
許可が下りるや否や、一軌は那岐の身体をくるりと反転させ、四つ這いにさせる。
「後ろからのほうが初めては辛くないと思うので。……では、力を抜いてくださいね」
「ぐっ、あ……!!」
ず、ずぐぐ……、と那岐のすぼまりへと一軌の剛直が飲み込まれていく。
目の前のいやらしい光景に、一軌はぺろりと軽く舌を舐めた。
男を抱くことなんて慣れているはずなのに、緊張していたことに今さら気づく。
その抵抗をものともせずにみちみちと狭い道を拓きながら奥へ奥へと突き進んだ一軌のペニスは、やがて、ずん、と一番奥まで到達する。
「ッッ~~っっ!!」
あまりの衝撃と痛み、それにわずかな疼きを与えられた那岐は、気を飛ばしそうになりながらも懸命に耐える。
「動きますよ」
「ぁ、待っ……」
ずちゅ♡ ずちゅ♡ ずちゅ♡!!
一軌の男根はローションのお陰で滑らかに出入りし、那岐の知らなかった快感を引き出していく。
「あ♡ やだ、も♡ やめ……っっ♡♡」
「私のペニスを捻じ込まれて感じる那岐さん、可愛いです。ほら、突かれて先っぽからトロトロこぼれてますよ」
「嘘♡ 止まらない……っっ♡ あん♡ ああ……っっ♡♡」
酷い痛みと圧迫感しかなかった性交は、徐々に那岐を未知の世界へと誘い、溺れさせていく。
「那岐さん、そろそろ私も、イきますね……っ」
「も♡ 無理、むりぃ……っ♡♡」
激しいピストンと体内に放たれた飛沫を受け止め、同時に那岐自身も白濁した液体を迸らせた。
こんなはずじゃなかった。
那岐はそう思いながら、お尻の違和感に耐え続ける。
二時間前。
「那岐さん、まずは事前準備して貰いますね」
「ええと、事前準備……?」
「お尻を綺麗にすることです」
にっこりと笑って言う一軌に、那岐は首を傾げた。
「僕がですか?」
「ええ、那岐さんがです」
「その、一軌さんは男性が好きな人なんですよね?」
「そうですよ。私はタチなんです」
「た、たち?」
「男同士はお尻でセックスするでしょう? タチっていうのは、突っ込むほう。つまり那岐さんが、突っ込まれるほうですね」
「……え?」
まさかここまで話を進めておきながら今さら勘違いしていましたとは言えず、那岐はひく、と口元を歪ませながらも懸命に事前準備の指導を受ける。
那岐は風呂場とトイレを往復し、事前準備とやらに四苦八苦しながら、昨日のバーの店員が『安藤さんはタチよ』と言おうとしていたということに気づいた。
特殊な性癖でもなんでもなく、掘られるとは思っていない客の那岐に、無理をさせるなと注意をしてくれたのだ。
ということは、那岐が勘違いをしていることに気づいていながらも、一軌は那岐を誘ったことになるのだろうか。
そこまで考えて、那岐はそれ以上考えることを放棄した。
どの道もう、先に一宿の恩は受けてしまっているのだから、腹を括るしかない。
「では早速、解していきましょうか」
「えっと、こんな真昼間からですか?」
「はい」
風呂から出たばかりのタオル一枚だけ腰に巻いた那岐の腕を引っ張ると、一軌は昼前まで那岐が寝ていたベッドへと誘い、仰向けに押し倒した。
そのまま那岐の上へ馬乗りになると、どこから取り出したのか、ローションたっぷりと手に取る。
「初めは冷たいよ」
「は……ううっ」
はい、と言う前に、那岐のお尻の穴に一軌の指が突っ込まれた。
「ひゃっ! あ……あ、ぁう……っ、苦し……っ」
「うん、きついけど……凄く上手」
ぐちゅぐちゅぐちゅ、と前も扱かれながら、ゆっくり時間をかけてひたすら後ろを暴かれていく。
「ぁ……んぅっ」
「感度いいね……わかるかな、もう三本ですよ」
真っ赤に頬を染め、顔を隠しながら那岐は首をふるふると横に振る。
もう何度放ったのかわからない。
ただ違和感しかなかった後ろの感覚が、ペニスで味わう快感に影響されて、全く不快ではなくなったことは確かだった。
そしてやがて、後ろの穴に突っ込まれた指が快感を運ぶようになり、気持ち良いところに当たるように、気づけばゆるゆると那岐の腰は揺れていた。
「そろそろ私のモノを、突っ込んでもいいですか?」
「……っっ」
頬を染めたまま、那岐はこくりと頷いた。
許可が下りるや否や、一軌は那岐の身体をくるりと反転させ、四つ這いにさせる。
「後ろからのほうが初めては辛くないと思うので。……では、力を抜いてくださいね」
「ぐっ、あ……!!」
ず、ずぐぐ……、と那岐のすぼまりへと一軌の剛直が飲み込まれていく。
目の前のいやらしい光景に、一軌はぺろりと軽く舌を舐めた。
男を抱くことなんて慣れているはずなのに、緊張していたことに今さら気づく。
その抵抗をものともせずにみちみちと狭い道を拓きながら奥へ奥へと突き進んだ一軌のペニスは、やがて、ずん、と一番奥まで到達する。
「ッッ~~っっ!!」
あまりの衝撃と痛み、それにわずかな疼きを与えられた那岐は、気を飛ばしそうになりながらも懸命に耐える。
「動きますよ」
「ぁ、待っ……」
ずちゅ♡ ずちゅ♡ ずちゅ♡!!
一軌の男根はローションのお陰で滑らかに出入りし、那岐の知らなかった快感を引き出していく。
「あ♡ やだ、も♡ やめ……っっ♡♡」
「私のペニスを捻じ込まれて感じる那岐さん、可愛いです。ほら、突かれて先っぽからトロトロこぼれてますよ」
「嘘♡ 止まらない……っっ♡ あん♡ ああ……っっ♡♡」
酷い痛みと圧迫感しかなかった性交は、徐々に那岐を未知の世界へと誘い、溺れさせていく。
「那岐さん、そろそろ私も、イきますね……っ」
「も♡ 無理、むりぃ……っ♡♡」
激しいピストンと体内に放たれた飛沫を受け止め、同時に那岐自身も白濁した液体を迸らせた。
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