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15 ダラダラの私生活
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結局風呂場でもエロいことをされてしまった僕は、清流に抱きかかえられてリビングへと移動した。
「大丈夫か?」
「ん……」
全然大丈夫じゃない。
乳首は少し触れただけで快感を拾ってしまうし、散々弄られた後ろの穴はまだぱっくり広がっている気がする。
手コキどころか清流の口にまで出してしまったし、身体中ふやけている気がする。
「……凄い、綺麗にしてるんだね」
清流の部屋は、モデルハウスのように整理整頓されていて生活感がなかった。
無駄なことが嫌いな清流らしいな、とぼんやり思う。
そして部屋の隅には、身体を鍛えるためのマシンがいくつか置かれている。
身長差こそあれ、僕だって百七十センチ以上ある一般男性なのにこうも軽々と持ち上げられてしまうのは、このマシンのお陰だろうか。
あとで貸して貰おう、とこっそり思った。
「テレビでも見て、ゆっくりしてて」
「うん」
僕は料理も苦手なので、ご飯作りの助っ人はできない。
運転もできない料理もできない仕事もできない……って、清流は僕のどこが好きになったのだろうかとつい思ってしまう。
いやいや、他人と比較してはいけない。
人間誰しも助け合って生きていくものなんだから、清流が苦手なところを僕がカバーする日はいつか来る。
うん、多分。
降ろされた大きなカウチソファにごろごろと横になって、ローテーブルの上にあったリモコンで向かいにある大きなテレビをつけた。
適当な番組を探してぐったりとした身体を休めていると、清流が僕の名前を呼ぶ。
僕がキッチンの方を向くと、清流が二人分の朝食をキッチンカウンターに手際よく並べているところだった。
漂ってくる香りが既に美味しそうで、僕のお腹はタイミングよく鳴る。
キッチンカウンターまでよたよたと歩いて覗き込むと、僕の好きなフレンチトーストが二枚分と、サラダとスープが用意されていた。
スープは僕がいつも飲んでるインスタントで、味の好みが一緒なのかと思ったけど、もしかしたらSNSでそんなことを呟いたかもなと思い直す。
「うわぁ、美味しそう」
「お待たせ、世那。インスタントで悪いな」
「ううん、これ好き。ありがとう、いただきまーす」
遅めの朝食を美味しくいただいて、食後のコーヒーまで出てきて、初めて来た他人の家だというのに僕はすっかりリラックスモードだ。
働き者の清流はそんな僕を見ながら幸せそうに笑顔を浮かべ、流しに置いた皿を片付けにかかる。
「皿洗いくらいは僕がやるよ」
「いや、いい。まだ身体辛いだろ」
うん、辛いかどうか聞かれれば、確かに辛い。
なんかずっとじくじく疼いている気がする。
僕は一度寝室へスマホを取りに行くと、カウチソファに戻ってそのままダラダラと過ごした。
しばらくすると清流が僕の足元に座り、視線を感じた僕は「どした?」とそのままの姿勢で尋ねる。
「世那。同せ……一緒に住まないか?」
「急だな?」
「今まで会えなかった分、ずっと一緒にいたい」
そして真っ直ぐだ。
清流の提案に、僕はうーん、と考える。
同性同士が一緒に住むって普通は同居かルームシェアって言うんだろうけど、僕たちは一応見合いをしている。
日本の法律では結婚はできないけど、見合いをした僕たちが一緒に住んだら、もうそれはほぼ結婚生活と一緒じゃないか?
僕が思考を重ねて黙っていると、清流は真剣な表情で訴えてきた。
「世那に会ったらもう駄目だ。離れている一分一秒が惜しい。今まで世那と会えずにどうやって生きていたのかと思う。だから……駄目か……?」
そんな、不安そうな顔をしなくても。
誰かと一緒に住むことは、僕の性格上別に苦にならない気がする。
むしろ、相手が僕のだらしない私生活を見たら幻滅する、という可能性があるだけで。
ああ、そうだった。
今まで通り、僕がこのお付き合いを断られる可能性のほうが高いんだったな。
ダラダラする僕の姿を見続ければ、清流だって流石に僕に抱いていたイメージは変わるだろう。
「大丈夫か?」
「ん……」
全然大丈夫じゃない。
乳首は少し触れただけで快感を拾ってしまうし、散々弄られた後ろの穴はまだぱっくり広がっている気がする。
手コキどころか清流の口にまで出してしまったし、身体中ふやけている気がする。
「……凄い、綺麗にしてるんだね」
清流の部屋は、モデルハウスのように整理整頓されていて生活感がなかった。
無駄なことが嫌いな清流らしいな、とぼんやり思う。
そして部屋の隅には、身体を鍛えるためのマシンがいくつか置かれている。
身長差こそあれ、僕だって百七十センチ以上ある一般男性なのにこうも軽々と持ち上げられてしまうのは、このマシンのお陰だろうか。
あとで貸して貰おう、とこっそり思った。
「テレビでも見て、ゆっくりしてて」
「うん」
僕は料理も苦手なので、ご飯作りの助っ人はできない。
運転もできない料理もできない仕事もできない……って、清流は僕のどこが好きになったのだろうかとつい思ってしまう。
いやいや、他人と比較してはいけない。
人間誰しも助け合って生きていくものなんだから、清流が苦手なところを僕がカバーする日はいつか来る。
うん、多分。
降ろされた大きなカウチソファにごろごろと横になって、ローテーブルの上にあったリモコンで向かいにある大きなテレビをつけた。
適当な番組を探してぐったりとした身体を休めていると、清流が僕の名前を呼ぶ。
僕がキッチンの方を向くと、清流が二人分の朝食をキッチンカウンターに手際よく並べているところだった。
漂ってくる香りが既に美味しそうで、僕のお腹はタイミングよく鳴る。
キッチンカウンターまでよたよたと歩いて覗き込むと、僕の好きなフレンチトーストが二枚分と、サラダとスープが用意されていた。
スープは僕がいつも飲んでるインスタントで、味の好みが一緒なのかと思ったけど、もしかしたらSNSでそんなことを呟いたかもなと思い直す。
「うわぁ、美味しそう」
「お待たせ、世那。インスタントで悪いな」
「ううん、これ好き。ありがとう、いただきまーす」
遅めの朝食を美味しくいただいて、食後のコーヒーまで出てきて、初めて来た他人の家だというのに僕はすっかりリラックスモードだ。
働き者の清流はそんな僕を見ながら幸せそうに笑顔を浮かべ、流しに置いた皿を片付けにかかる。
「皿洗いくらいは僕がやるよ」
「いや、いい。まだ身体辛いだろ」
うん、辛いかどうか聞かれれば、確かに辛い。
なんかずっとじくじく疼いている気がする。
僕は一度寝室へスマホを取りに行くと、カウチソファに戻ってそのままダラダラと過ごした。
しばらくすると清流が僕の足元に座り、視線を感じた僕は「どした?」とそのままの姿勢で尋ねる。
「世那。同せ……一緒に住まないか?」
「急だな?」
「今まで会えなかった分、ずっと一緒にいたい」
そして真っ直ぐだ。
清流の提案に、僕はうーん、と考える。
同性同士が一緒に住むって普通は同居かルームシェアって言うんだろうけど、僕たちは一応見合いをしている。
日本の法律では結婚はできないけど、見合いをした僕たちが一緒に住んだら、もうそれはほぼ結婚生活と一緒じゃないか?
僕が思考を重ねて黙っていると、清流は真剣な表情で訴えてきた。
「世那に会ったらもう駄目だ。離れている一分一秒が惜しい。今まで世那と会えずにどうやって生きていたのかと思う。だから……駄目か……?」
そんな、不安そうな顔をしなくても。
誰かと一緒に住むことは、僕の性格上別に苦にならない気がする。
むしろ、相手が僕のだらしない私生活を見たら幻滅する、という可能性があるだけで。
ああ、そうだった。
今まで通り、僕がこのお付き合いを断られる可能性のほうが高いんだったな。
ダラダラする僕の姿を見続ければ、清流だって流石に僕に抱いていたイメージは変わるだろう。
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旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
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