試し行動の過ぎた恋人に別れを告げました

イセヤ レキ

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私は、友人から送られてきた写メを彼に見せた。
私とはクラスの違う大我が、仲良いメンバーで遊びに行った時の写真だ。
友人は大我と同じクラスだからその集まりに参加していて、この場面に遭遇したのだけど。

「これは、どういうことでしょう」

私が見せたのは、彼と、彼に抱えられるように身体を軽く丸めた女性が、ラブホの入り口に足を向けている写真だ。

「あ、これはね」

私に問われた彼……大我たいがは、悪びれる様子もなくむしろ嬉しそうに話し出す。
聞けば、クラスの誰かが呼んだ女子大生が途中から合流し、その女子大生の中の一人がカラオケで誤って他のメンバーが頼んだお酒を飲んでしまい、気分が悪くなって介抱するためにラブホに入ったそうだ。

「もちろん、千砂ちさが想像してしまうようなことはしてないよ?彼女をベッドに寝かせたら、俺は直ぐに皆と合流したからさ」

まあ、そんなところだと思っていた。
でも、それに付き添うのは大我じゃなくて、一緒に来た女子大生の役目ではないかな。
この写メを送ってくれた友人も、「直ぐに戻ってきたけど、こういう行動はどうかと思うよ、あんたの彼氏」とわかりやすい言葉を添えてくれていた。

因みに、写真の中の大我はカメラ目線である。
つまり、撮られていることを自覚していながら、笑顔で他の女性とラブホに入って行ったのだ。
こうなることを見越して。
友人が、私に情報提供をすると、わかっていて。

「俺が付き合ってるのは千砂だし。千砂だって、俺が千砂以外とどうこうするわけもないって、何もないって、わかってるでしょ」
「そうだね」

私は一度、大きく深呼吸した。

大我は、こうした試し行動を頻繁に仕掛けてくる私の困った彼氏であり、かつ幼馴染でもある。
大我は付き合ってから……いや付き合う前から、誰から告られただの、女の子もいるメンバーで遊びに行っていいかだの、誰に連絡先を聞かれたけど必要だったから交換しちゃっただの、ともかく私に対して不必要な情報を与えることが多かった。

小さい頃大我の母親が不倫の末に恋人と駆け落ちして、仕事人間の家庭を顧みない父親がシングルで育てたという大我の家庭事情を私は知っている。
だから常に私の愛情を確認せずにいられないのだろうと、その行動を表立って非難することはなかった。
やめてとは何度も言ったけど。
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