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そもそも周りにバレにくい超能力だと、家族ですらも気付かないことがある。
それは、私も、私の兄も同じだった。
「……まさか、あやちゃんもだったなんて……」
「だって、おにぃが登録しようとしないからさ。一緒にいたかったし」
「……可愛い♡あやちゃん♡♡」
どうでも良いけど、何時でも何処でも発情しないで欲しい。
兄は家の中で時間を停めて私と繋がることをしなくなった。何故なら、そんなことをしなくても何時だって愛し合えるから。
代わりに、外で時間を停めて、公開プレイを楽しむようになってしまったのだ。
時間を気にしながら兄に公衆の面前で犯されるのは、ハラハラとドキドキが入り交じって、絶頂するまで時間がかかってしまう。
「あやちゃんの能力って、無力化だよね?」
「ん。施設から連絡来てさ、無力化する能力の範囲を調べさせてくれだって……もぉ、クリちゃん、吸いながら話さないでよぉ……」
「ん、ごめん。つい」
「こうやっておにぃに犯される度に、能力隠すの大変だったんだから!」
感じてない振りをすること。必要以上に動かないこと。
「あやちゃんに夢中で、すっかり騙されたよ」
「……もし他の女の子に手を出してれば、直ぐに違いに気付いたと思うけど」
「んー、あやちゃん以外は皆へのへのもへじに見えるからなぁ、僕」
さっき注意したばかりなのに、兄はまた直ぐに私の陰核に吸い付いた。
もう、こんな水族館に来てまで時間を停めないで欲しい。動かない魚を見ていても、つまらない。
「おにぃ、能力は、こんなことに使わないで……っ!!」
「僕には大事なんだけど!?……まぁ、そうだね。ごめん」
私が兄の頭をぐぐっと押せば、やっと兄は諦めて、スカートを戻して時間を動かしてくれた。
昔からずっと、兄は基本的に他人を助ける為にこの能力を使っている。一日、何もない日は、その時間を私の身体の開発に充てていたけれど。
兄が誰かを助けても、基本的にそれに気付く人はいない。
恩着せがましくする人じゃないから、助けた後は、なんでもないようにその場から離れるから。
ただ、私だけが知っている。
時間停止能力所持の兄と、能力無力化所持の私。
それは、ごく一部の人間しか知らない、私達のヒミツの能力。
それは、私も、私の兄も同じだった。
「……まさか、あやちゃんもだったなんて……」
「だって、おにぃが登録しようとしないからさ。一緒にいたかったし」
「……可愛い♡あやちゃん♡♡」
どうでも良いけど、何時でも何処でも発情しないで欲しい。
兄は家の中で時間を停めて私と繋がることをしなくなった。何故なら、そんなことをしなくても何時だって愛し合えるから。
代わりに、外で時間を停めて、公開プレイを楽しむようになってしまったのだ。
時間を気にしながら兄に公衆の面前で犯されるのは、ハラハラとドキドキが入り交じって、絶頂するまで時間がかかってしまう。
「あやちゃんの能力って、無力化だよね?」
「ん。施設から連絡来てさ、無力化する能力の範囲を調べさせてくれだって……もぉ、クリちゃん、吸いながら話さないでよぉ……」
「ん、ごめん。つい」
「こうやっておにぃに犯される度に、能力隠すの大変だったんだから!」
感じてない振りをすること。必要以上に動かないこと。
「あやちゃんに夢中で、すっかり騙されたよ」
「……もし他の女の子に手を出してれば、直ぐに違いに気付いたと思うけど」
「んー、あやちゃん以外は皆へのへのもへじに見えるからなぁ、僕」
さっき注意したばかりなのに、兄はまた直ぐに私の陰核に吸い付いた。
もう、こんな水族館に来てまで時間を停めないで欲しい。動かない魚を見ていても、つまらない。
「おにぃ、能力は、こんなことに使わないで……っ!!」
「僕には大事なんだけど!?……まぁ、そうだね。ごめん」
私が兄の頭をぐぐっと押せば、やっと兄は諦めて、スカートを戻して時間を動かしてくれた。
昔からずっと、兄は基本的に他人を助ける為にこの能力を使っている。一日、何もない日は、その時間を私の身体の開発に充てていたけれど。
兄が誰かを助けても、基本的にそれに気付く人はいない。
恩着せがましくする人じゃないから、助けた後は、なんでもないようにその場から離れるから。
ただ、私だけが知っている。
時間停止能力所持の兄と、能力無力化所持の私。
それは、ごく一部の人間しか知らない、私達のヒミツの能力。
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