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第七章 厄祓い大作戦
ベランダで ※【絡み:小川健悟x柳川健人】
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柳川のマンションの前からマネージャーの車が走り去ってゆく。
――あとはよろしくお願いします、か……。
マネージャーの残した言葉を思いだしながら、健悟は柳川の背中を叩いた。
「おう、部屋へ行くぞ」
「はい……」
エントランスに入る前、健悟はふとマンションのベランダを見あげた。二階にある小雪の部屋――閉じられたカーテンから灯りが少し洩れている。
――寄り道せずに帰ったみたいだな。
もう一度、小雪の部屋に目をやると、灯りが消えた。
――買い物にでも行くのか?
鉢合わせしてはマズいことになる。エントランスからなかに入ると、健悟は非常階段のほうへ向かった。
「柳川、こっちだ」
「親分?」
「足腰を鍛えるためだ。つべこべ言わずについてこい」
急いで駈けあがり、三階の扉を開く。健悟は様子をうかがった。よし、誰もいない。
角部屋なので柳川の部屋はすぐ目の前だ。健悟は柳川を促してドアを開けさせ、ふたりして転がるように部屋に入った。
ドアが閉まった。と同時にジーと音を立てて鍵が掛けられる。健悟が三和土で靴を脱いで部屋に上がるやいなや、一足先に部屋に上がっていた柳川がふり返り、健悟のTシャツの裾をジーンズから引きぬいた。
「おい、柳川!」柳川の手指がTシャツの下に潜りこみ、健悟の腹から胸へと進んでゆく。それに合わせてTシャツの裾が徐々にまくり上げられた。健悟はしばらくその愛撫を愉しんだが、柳川の指先が両の乳首に触れたとき、柳川の腕をつかんだ。「今ここでか?」
柳川がうなずいた。そして両腕をつかまれたまま両膝をつき、健悟の股間に顔を埋めた。しばらく頬ずりをし、それから前歯でファスナーの引き手を嚙むと、ゆっくりと引きおろしはじめた。
「しょうがねえヤツだなあ……」健悟は柳川の腕から手を放し、柳川を横向きに抱えあげた。「まずは一服させろ。お愉しみはその後だ」
リビングに入ると健悟は柳川をソファに投げおとした。
柳川の目の前でデイパックを床に落とし、Tシャツを剥ぎとるように脱ぐ。すると柳川の手がベルトのバックルに伸びてきた。ガチャガチャと音を立ててバックルが外される。ついでジーンズのフロントボタンが外され、さらにファスナーが下ろされた。
「おいおい……」
健吾は呆れたように云った。
気づけばジーンズが足許まで引き下ろされている。健悟は床に落とされたジーンズから足先を抜いた。身に着けているのは、はちきれそうな股間の相棒に喰いこんだ下帯ひとつだけしかない。
「一服すると云ったはずだ」
「親分……おれ……」懇願するような顔つきで健悟に云った。「消防士に――」
「なりてえんだろ? だが一服してからだ。そこで待っていろ」
健悟はデイパックからタバコとジッポを取りだした。そのままベランダのほうへと向かい、カーテンを開き、そしてサッシ扉を引いた。むうっとする夏の夕さがりの風が吹いてくる。健悟はタバコに火をつけながら外へ出た。手すりに両腕を掛けて、タバコをふかす。ふと目線を下ろすと二、三十メートル先の四つ角に向かう小雪の後ろ姿が見えた。エコバックのようなものを左腕に下げている。近くのコンビニかスーパーに買い物に行くらしかった。
――小雪にバレねえようにしねえとな……。
健悟は煙を深く吸いこみ、そしてゆっくりと空に向かって吐きだした。
「親分……」
背後から柳川の声がした。
「待ってろと云ったは――」健悟がふり返ろうとしたとき、下帯がシュルシュルと音を立てて解かれた。「おい、柳川!」
気づけば健悟の両脚のあいだに柳川がもぐりこんでいた。いつの間に脱いだのか真っ裸かだ。柳川はベランダの壁に背中をつけ、健悟の相棒を口いっぱいに頬張っている。健悟は腰を引こうとしたが、すでに柳川の両腕が巻きつけられていた。
――こんなところでおっ始めちゃマズいだろうが……。
じっとりと濡れた、温かな舌の感触が健悟の相棒を包みこむ。柳川は淫猥な音を立てながら健悟の相棒を吸い、根元まで飲みこんではズルリと引き出して舌先で舐めまわした。ぎこちない動きだが、それが妙に健悟を刺戟する。
――可愛い顔してやがるぜ……ったく。
柳川は眉根に皴を寄せながら健悟に奉仕していた。健悟しか知らない、人気イケメン俳優のもうひとつの顔。健悟は思わずゾクリとして、このまま腰を振りたいという衝動にかられた。いや、ダメだ。抵抗してみる。しかし柳川の唇のあいだから唾液がトロリと溢れでた。そして健悟の頭陀袋をツツーッと伝ったとき、健悟はうめき声をあげた。
健悟は急いでタバコの火に唾を吐いて消火すると、吸殻をベランダの隅に置いてあるバケツに投げいれた。そして両手で柳川の頭をはさむようにしてつかみ、
「柳川、ちょっとだけだ」
と云って柳川の口のなかに突きいれようとした。
つぎの瞬間――。
柳川の片方の手が健悟の脇腹から胸板へと撫であげた。もう片方の手も動いた。頭陀袋を包みこみ、その重量感を確かめるようにゆったりと撫でまわす。
――くそっ、うまくなりやがって。
健悟は首をのけ反らせた。声を出さないように歯を喰いしばる。このままイカされてたまるか。健悟は主導権を握ろうとした。両手で柳川の頭を抑えつけ、烈しく腰を振った。いい感じだ。まだ時間はたっぷりある。つぎは風呂場だ。それからベッドの上。頭のなかにお愉しみのメニューがつぎつぎに泛んでは消える。
――そろそろだな……。
柳川の喉奥をついて健悟は派手に達した。柳川が両手の動きを止めた。そして健悟の股間に顔を埋めたままのどを鳴らす音を立てた。
「おう、まだ終わっちゃいねえぞ」
健悟は満足げにこう云って、もう一度、喉奥に放出した。
――あとはよろしくお願いします、か……。
マネージャーの残した言葉を思いだしながら、健悟は柳川の背中を叩いた。
「おう、部屋へ行くぞ」
「はい……」
エントランスに入る前、健悟はふとマンションのベランダを見あげた。二階にある小雪の部屋――閉じられたカーテンから灯りが少し洩れている。
――寄り道せずに帰ったみたいだな。
もう一度、小雪の部屋に目をやると、灯りが消えた。
――買い物にでも行くのか?
鉢合わせしてはマズいことになる。エントランスからなかに入ると、健悟は非常階段のほうへ向かった。
「柳川、こっちだ」
「親分?」
「足腰を鍛えるためだ。つべこべ言わずについてこい」
急いで駈けあがり、三階の扉を開く。健悟は様子をうかがった。よし、誰もいない。
角部屋なので柳川の部屋はすぐ目の前だ。健悟は柳川を促してドアを開けさせ、ふたりして転がるように部屋に入った。
ドアが閉まった。と同時にジーと音を立てて鍵が掛けられる。健悟が三和土で靴を脱いで部屋に上がるやいなや、一足先に部屋に上がっていた柳川がふり返り、健悟のTシャツの裾をジーンズから引きぬいた。
「おい、柳川!」柳川の手指がTシャツの下に潜りこみ、健悟の腹から胸へと進んでゆく。それに合わせてTシャツの裾が徐々にまくり上げられた。健悟はしばらくその愛撫を愉しんだが、柳川の指先が両の乳首に触れたとき、柳川の腕をつかんだ。「今ここでか?」
柳川がうなずいた。そして両腕をつかまれたまま両膝をつき、健悟の股間に顔を埋めた。しばらく頬ずりをし、それから前歯でファスナーの引き手を嚙むと、ゆっくりと引きおろしはじめた。
「しょうがねえヤツだなあ……」健悟は柳川の腕から手を放し、柳川を横向きに抱えあげた。「まずは一服させろ。お愉しみはその後だ」
リビングに入ると健悟は柳川をソファに投げおとした。
柳川の目の前でデイパックを床に落とし、Tシャツを剥ぎとるように脱ぐ。すると柳川の手がベルトのバックルに伸びてきた。ガチャガチャと音を立ててバックルが外される。ついでジーンズのフロントボタンが外され、さらにファスナーが下ろされた。
「おいおい……」
健吾は呆れたように云った。
気づけばジーンズが足許まで引き下ろされている。健悟は床に落とされたジーンズから足先を抜いた。身に着けているのは、はちきれそうな股間の相棒に喰いこんだ下帯ひとつだけしかない。
「一服すると云ったはずだ」
「親分……おれ……」懇願するような顔つきで健悟に云った。「消防士に――」
「なりてえんだろ? だが一服してからだ。そこで待っていろ」
健悟はデイパックからタバコとジッポを取りだした。そのままベランダのほうへと向かい、カーテンを開き、そしてサッシ扉を引いた。むうっとする夏の夕さがりの風が吹いてくる。健悟はタバコに火をつけながら外へ出た。手すりに両腕を掛けて、タバコをふかす。ふと目線を下ろすと二、三十メートル先の四つ角に向かう小雪の後ろ姿が見えた。エコバックのようなものを左腕に下げている。近くのコンビニかスーパーに買い物に行くらしかった。
――小雪にバレねえようにしねえとな……。
健悟は煙を深く吸いこみ、そしてゆっくりと空に向かって吐きだした。
「親分……」
背後から柳川の声がした。
「待ってろと云ったは――」健悟がふり返ろうとしたとき、下帯がシュルシュルと音を立てて解かれた。「おい、柳川!」
気づけば健悟の両脚のあいだに柳川がもぐりこんでいた。いつの間に脱いだのか真っ裸かだ。柳川はベランダの壁に背中をつけ、健悟の相棒を口いっぱいに頬張っている。健悟は腰を引こうとしたが、すでに柳川の両腕が巻きつけられていた。
――こんなところでおっ始めちゃマズいだろうが……。
じっとりと濡れた、温かな舌の感触が健悟の相棒を包みこむ。柳川は淫猥な音を立てながら健悟の相棒を吸い、根元まで飲みこんではズルリと引き出して舌先で舐めまわした。ぎこちない動きだが、それが妙に健悟を刺戟する。
――可愛い顔してやがるぜ……ったく。
柳川は眉根に皴を寄せながら健悟に奉仕していた。健悟しか知らない、人気イケメン俳優のもうひとつの顔。健悟は思わずゾクリとして、このまま腰を振りたいという衝動にかられた。いや、ダメだ。抵抗してみる。しかし柳川の唇のあいだから唾液がトロリと溢れでた。そして健悟の頭陀袋をツツーッと伝ったとき、健悟はうめき声をあげた。
健悟は急いでタバコの火に唾を吐いて消火すると、吸殻をベランダの隅に置いてあるバケツに投げいれた。そして両手で柳川の頭をはさむようにしてつかみ、
「柳川、ちょっとだけだ」
と云って柳川の口のなかに突きいれようとした。
つぎの瞬間――。
柳川の片方の手が健悟の脇腹から胸板へと撫であげた。もう片方の手も動いた。頭陀袋を包みこみ、その重量感を確かめるようにゆったりと撫でまわす。
――くそっ、うまくなりやがって。
健悟は首をのけ反らせた。声を出さないように歯を喰いしばる。このままイカされてたまるか。健悟は主導権を握ろうとした。両手で柳川の頭を抑えつけ、烈しく腰を振った。いい感じだ。まだ時間はたっぷりある。つぎは風呂場だ。それからベッドの上。頭のなかにお愉しみのメニューがつぎつぎに泛んでは消える。
――そろそろだな……。
柳川の喉奥をついて健悟は派手に達した。柳川が両手の動きを止めた。そして健悟の股間に顔を埋めたままのどを鳴らす音を立てた。
「おう、まだ終わっちゃいねえぞ」
健悟は満足げにこう云って、もう一度、喉奥に放出した。
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