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第三章
第三十二話
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ダグラス中隊長が引き連れていった十人強の部隊は、落とし穴の底から救助されると、遺跡の前に集められ毛布を掛けられて丁重に保護された。
ダグラス中隊長は今や瞳から光彩を失い、「やめろ、やめてくれ」「もうスライムは嫌だ」などとうわ言をつぶやくばかりになってしまった。
しばらくは回復しそうにない状態だ。
それを見たオーレリアは、四人の冒険者たちのもとに歩み寄って、頭を下げる。
「恥ずかしながら王国兵団だけではご覧の有様です。皆さん、どうか助力ください」
そして冒険者たちも、そう言われるであろうことは状況から察していた。
すぐに動けるよう準備運動やストレッチなどをして、体をほぐしている。
「了解だ、姫様。あたしたちでもそううまくいくかは分かんねぇけど、やれるだけやってみるよ。──な、ルーシャ?」
「はい、頑張りますっ」
そう言って張り切るカミラやルーシャたちを見て、オーレリアは微笑みを浮かべる。
「ありがとうございます。……こんなことなら、最初から軍など動かさず、皆さんにお願いしていればよかったかもしれませんね」
「いやぁ、それはそれで嫌だよね。山のようなキマイラがいると分かってるところにたった四人で挑めって、どんな罰ゲームだよって話」
そう言うシノの言葉に、ローズマリーも同意する。
「同感ですわ。それに、遺跡の前に大量のキマイラが放し飼いにでもされているパターンだったら、私たちだけでは遺跡にたどり着く前にボロボロですもの。王国兵団が不要だったというのは、結果論でしかありませんわ」
「まだ結果論って言っちまうのも早いけどな。──よし、じゃあ行くか」
カミラが遺跡に踏み込もうとすると、そこにオーレリアが声をかける。
「私も、兵団から何人かを選抜して同行しようと思います」
「おう。確かに何人かぐらいなら、一緒に来てもらえば戦力になるな。でもダグラス中隊長や、その取り巻きみたいなのはやめてくれよ」
「無論です。連れていく者は厳選します」
そうしてオーレリアが選抜したのは、彼女自身のほかにソルジャーが二人、プリーストが一人、ウィザードが一人、アーチャーが一人という兵種だった。
それら六人の兵と冒険者四人を含めて、合計十人で遺跡へと潜ることになった。
「探索中の指揮はカミラさんたちにお任せします。私には遺跡探索の経験がありませんから、ほかの兵と同様、一戦力として扱ってください。──ちなみにこう見えて私、ソルジャーとしての腕にはそこそこ自信があるんですよ?」
「闘姫オーレリアの勇名を知らない冒険者なんざ、そうはいないって。……しかしまさか、姫様と肩を並べて遺跡探索する日が来るとはなぁ」
「ふふふっ。不束者ですが、よろしくお願いします」
愉しげにほほ笑むオーレリア。
そして今度は、彼女のことをチラチラと気にしている様子のルーシャに向かって、笑顔を向ける。
「これで一緒に戦えますね。よろしくお願いします、ルーシャさん」
「は、はいっ。こちらこそっ、よろしくお願いします」
今にも汗を拭き出しそうな様子で、真っ赤になって恥ずかしそうにするルーシャ。
それを見てたおやかに笑うオーレリア王女。
ローズマリーはその二人の様子を見て、「尊さの花園ですわ……」などとつぶやきながらふらふらとしていた。
さておき、準備ができた冒険者たちは、さっそく遺跡へと潜っていった。
入り口をくぐってすぐのところにある最初の広間は、すでに王国兵団が踏破しており、さらにその先の通路にあった落とし穴も、ダグラス中隊長らが引っ掛かったために露呈している。
と、その落とし穴の前で、探索隊の先頭を進むシノが足を止めた。
「ちょっと待ってね~。この穴が開いたままだと通りづらいから、多分この辺に……あ、ほらあった。カチッとな」
シノはその周囲の壁を調べ始めると、調べていた一角に隠されたレバーを発見して、それを動かす。
するとフタを開いていた落とし穴が閉まり、普通の通路のようになった。
シノがそれを足で踏んづけて確認し、「よし」とつぶやいて先へと進む。
「クリフォード王子が研究に使っている遺跡なら、罠の前には必ず解除装置があるはず。王子自身も通れなかったら困るからね」
シノがそう言って振り返ると、カミラやルーシャ、オーレリアなどが「おーっ」と言って拍手をする。
シノは「どーもどーも」と調子付いた。
道が出来たので、一行は遺跡の通路を進んでいく。
すると石造りの通路はやがて、頑丈そうな鉄の扉へとつき当たった。
まずシノがその扉の周囲を調べ始める。
そして彼女は上を見たときに、げんなりとした顔になった。
「えー、またぁ? ……好きだなぁ王子も。これも解除装置はどこかにあるはずだけど──いいやめんどくさい。あのさルーシャちゃん、フレイムアローの準備してもらっていい?」
「はい?」
シノから突然指名され、ルーシャは首を傾げる。
が、シノが指さす先、扉の前の天井を見ると、シノが何かを説明する前にうなずいた。
「あー……はい、分かりました。さっきのあれと同じ音が、少しだけ聞こえます」
「あははは……物分かりが良すぎて怖いぐらいだけど、楽で助かるよ。危ないからみんな、下がっていてね」
シノはそう言って、頭上に疑問符を浮かべる探索隊一行を少しだけ下がらせる。
それから当の黒装束の少女自身は、扉の取っ手に手をかけた。
するとシノがいる場所の頭上、天井がパカッと開いて、そこから何かが落っこちてきた。
一瞬先に動いていたシノが飛び退いたあと、びちゃっという音とともにその何かが着地する。
その何か──半透明でジェル状の魔法生物は、石の床の上でうじゅるうじゅると蠢き始める。
スライムだった。
先の落とし穴の底にいたものと、色も形状もそっくりだ。
そこに──
「燃やします──フレイムアロー!」
ボボボボボッ──ドォオオオオオオンッ!
ルーシャが放った炎の矢が殺到し、かなり巨大だったスライムを跡形もなく焼き払った。
その光景を見て、ポカーンとする王国兵団の兵士たち。
またオーレリアも、あっという間に燃えカスとなって消滅したスライムの姿を目の当たりにして、感嘆の声をあげる。
「これが、冒険者の方々の手際ですか……すごいですね。もし王国兵団だけで挑んでいたら、ここでも先のような被害があったでしょうに。……ルーシャさんも、スライムがあそこから落ちてくることが分かっていたのですか?」
そう問われてルーシャは、んーっと考える。
「えっと……まあ、はい。多分そうかな、とは」
「さすがですね。とても心強い味方を得た気分です」
「えと、えと……ほめられると、恥ずかしいです……」
ルーシャはまた、照れ照れと赤面した。
それを見たローズマリーが鼻血を噴いて卒倒した。
一方でシノは、その光景を見て楽しげに笑う。
「ま、このぐらいは序の口だよね。ささ、サクサクと行くよ~」
シノが先へと進むため、扉を押し開く。
すると──
扉の先には広大な大部屋が広がっており、そこには多数のキマイラが放し飼いにされていた。
キマイラの群れが持つ多数の頭が、一斉にシノのほうを見た。
「ひ、ひぃっ……!」
シノは怯えて、カミラやオーレリアの後ろに逃げ込んで隠れた。
カミラが苦笑してから、手にしたバトルアックスを構える。
「姫様。あたしたちの出番みたいだぜ」
「そうですね──参りましょうか」
オーレリアも愛用の槍と大盾を手に前に立つと、カミラと並んで広間へと歩み出した。
ダグラス中隊長は今や瞳から光彩を失い、「やめろ、やめてくれ」「もうスライムは嫌だ」などとうわ言をつぶやくばかりになってしまった。
しばらくは回復しそうにない状態だ。
それを見たオーレリアは、四人の冒険者たちのもとに歩み寄って、頭を下げる。
「恥ずかしながら王国兵団だけではご覧の有様です。皆さん、どうか助力ください」
そして冒険者たちも、そう言われるであろうことは状況から察していた。
すぐに動けるよう準備運動やストレッチなどをして、体をほぐしている。
「了解だ、姫様。あたしたちでもそううまくいくかは分かんねぇけど、やれるだけやってみるよ。──な、ルーシャ?」
「はい、頑張りますっ」
そう言って張り切るカミラやルーシャたちを見て、オーレリアは微笑みを浮かべる。
「ありがとうございます。……こんなことなら、最初から軍など動かさず、皆さんにお願いしていればよかったかもしれませんね」
「いやぁ、それはそれで嫌だよね。山のようなキマイラがいると分かってるところにたった四人で挑めって、どんな罰ゲームだよって話」
そう言うシノの言葉に、ローズマリーも同意する。
「同感ですわ。それに、遺跡の前に大量のキマイラが放し飼いにでもされているパターンだったら、私たちだけでは遺跡にたどり着く前にボロボロですもの。王国兵団が不要だったというのは、結果論でしかありませんわ」
「まだ結果論って言っちまうのも早いけどな。──よし、じゃあ行くか」
カミラが遺跡に踏み込もうとすると、そこにオーレリアが声をかける。
「私も、兵団から何人かを選抜して同行しようと思います」
「おう。確かに何人かぐらいなら、一緒に来てもらえば戦力になるな。でもダグラス中隊長や、その取り巻きみたいなのはやめてくれよ」
「無論です。連れていく者は厳選します」
そうしてオーレリアが選抜したのは、彼女自身のほかにソルジャーが二人、プリーストが一人、ウィザードが一人、アーチャーが一人という兵種だった。
それら六人の兵と冒険者四人を含めて、合計十人で遺跡へと潜ることになった。
「探索中の指揮はカミラさんたちにお任せします。私には遺跡探索の経験がありませんから、ほかの兵と同様、一戦力として扱ってください。──ちなみにこう見えて私、ソルジャーとしての腕にはそこそこ自信があるんですよ?」
「闘姫オーレリアの勇名を知らない冒険者なんざ、そうはいないって。……しかしまさか、姫様と肩を並べて遺跡探索する日が来るとはなぁ」
「ふふふっ。不束者ですが、よろしくお願いします」
愉しげにほほ笑むオーレリア。
そして今度は、彼女のことをチラチラと気にしている様子のルーシャに向かって、笑顔を向ける。
「これで一緒に戦えますね。よろしくお願いします、ルーシャさん」
「は、はいっ。こちらこそっ、よろしくお願いします」
今にも汗を拭き出しそうな様子で、真っ赤になって恥ずかしそうにするルーシャ。
それを見てたおやかに笑うオーレリア王女。
ローズマリーはその二人の様子を見て、「尊さの花園ですわ……」などとつぶやきながらふらふらとしていた。
さておき、準備ができた冒険者たちは、さっそく遺跡へと潜っていった。
入り口をくぐってすぐのところにある最初の広間は、すでに王国兵団が踏破しており、さらにその先の通路にあった落とし穴も、ダグラス中隊長らが引っ掛かったために露呈している。
と、その落とし穴の前で、探索隊の先頭を進むシノが足を止めた。
「ちょっと待ってね~。この穴が開いたままだと通りづらいから、多分この辺に……あ、ほらあった。カチッとな」
シノはその周囲の壁を調べ始めると、調べていた一角に隠されたレバーを発見して、それを動かす。
するとフタを開いていた落とし穴が閉まり、普通の通路のようになった。
シノがそれを足で踏んづけて確認し、「よし」とつぶやいて先へと進む。
「クリフォード王子が研究に使っている遺跡なら、罠の前には必ず解除装置があるはず。王子自身も通れなかったら困るからね」
シノがそう言って振り返ると、カミラやルーシャ、オーレリアなどが「おーっ」と言って拍手をする。
シノは「どーもどーも」と調子付いた。
道が出来たので、一行は遺跡の通路を進んでいく。
すると石造りの通路はやがて、頑丈そうな鉄の扉へとつき当たった。
まずシノがその扉の周囲を調べ始める。
そして彼女は上を見たときに、げんなりとした顔になった。
「えー、またぁ? ……好きだなぁ王子も。これも解除装置はどこかにあるはずだけど──いいやめんどくさい。あのさルーシャちゃん、フレイムアローの準備してもらっていい?」
「はい?」
シノから突然指名され、ルーシャは首を傾げる。
が、シノが指さす先、扉の前の天井を見ると、シノが何かを説明する前にうなずいた。
「あー……はい、分かりました。さっきのあれと同じ音が、少しだけ聞こえます」
「あははは……物分かりが良すぎて怖いぐらいだけど、楽で助かるよ。危ないからみんな、下がっていてね」
シノはそう言って、頭上に疑問符を浮かべる探索隊一行を少しだけ下がらせる。
それから当の黒装束の少女自身は、扉の取っ手に手をかけた。
するとシノがいる場所の頭上、天井がパカッと開いて、そこから何かが落っこちてきた。
一瞬先に動いていたシノが飛び退いたあと、びちゃっという音とともにその何かが着地する。
その何か──半透明でジェル状の魔法生物は、石の床の上でうじゅるうじゅると蠢き始める。
スライムだった。
先の落とし穴の底にいたものと、色も形状もそっくりだ。
そこに──
「燃やします──フレイムアロー!」
ボボボボボッ──ドォオオオオオオンッ!
ルーシャが放った炎の矢が殺到し、かなり巨大だったスライムを跡形もなく焼き払った。
その光景を見て、ポカーンとする王国兵団の兵士たち。
またオーレリアも、あっという間に燃えカスとなって消滅したスライムの姿を目の当たりにして、感嘆の声をあげる。
「これが、冒険者の方々の手際ですか……すごいですね。もし王国兵団だけで挑んでいたら、ここでも先のような被害があったでしょうに。……ルーシャさんも、スライムがあそこから落ちてくることが分かっていたのですか?」
そう問われてルーシャは、んーっと考える。
「えっと……まあ、はい。多分そうかな、とは」
「さすがですね。とても心強い味方を得た気分です」
「えと、えと……ほめられると、恥ずかしいです……」
ルーシャはまた、照れ照れと赤面した。
それを見たローズマリーが鼻血を噴いて卒倒した。
一方でシノは、その光景を見て楽しげに笑う。
「ま、このぐらいは序の口だよね。ささ、サクサクと行くよ~」
シノが先へと進むため、扉を押し開く。
すると──
扉の先には広大な大部屋が広がっており、そこには多数のキマイラが放し飼いにされていた。
キマイラの群れが持つ多数の頭が、一斉にシノのほうを見た。
「ひ、ひぃっ……!」
シノは怯えて、カミラやオーレリアの後ろに逃げ込んで隠れた。
カミラが苦笑してから、手にしたバトルアックスを構える。
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