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第一章
episode 5 帝都到着 後編
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検問官の後に着いてきたエリーは、問題になっている行商人のところに着いた。
「こちらがその行商人です。」
「はじめまして、行商人さん。私、レーヴォルフ騎士団の騎士をしています、エリーと言います。こう言ってはなんですが、早く自首した方がいいですよ?いつまで粘っていたら周りにご迷惑ですから。」
そう言ったエリーだが、行商人は言うことを聞かなかった。
「ふん、そんなこと知ったことか。さっきから言っているだろ。これは違法麻薬ではなく合法の麻薬だ。ただ今回運んできたのが違法麻薬に見た目が近いだけだ。」
「いいでしょう。そこまで言うのでしたら、その麻薬、私に直接見させてください。」
「なぜ貴様に見せる必要がある。何度も言っているが、私がほこんでいるのは違法麻薬ではない!」
「なら、私が見てもなんの問題もないと思いますが?行商人さん?」
「ええい、しつこいぞ!そんなにしつこくするなら、貴様もアーク様に報告させてもらうからな!」
「別にいいですよ?それくらい。確かにアーク様は貴族でありますが、男爵クラスでは騎士一人をクビにするだけの力は無いと思います。それに、私の知り合いに貴族がいますから。」
「ふん、例え貴様に貴族の知り合いがいたとしても、男爵以下の騎士爵であろう。それに、その貴子爵の者がこのことを知っていなければどうすることもできまい。」
「確かにそうですね。でももし、この話を聞いていたらどうします?それも騎士爵以上の貴族だったとしたら?」
「なに?」
検問所でエリーが行商人と話をしていると一人の女性が走って向かってきた。その女性を見ると否や、行商人の顔はどんどん青くなっていった。
「丁度いいタイミングに来てくれてよかったわ。」
「そうなのね、それなら良かったわ。」
「なっなななぜ、貴方様がここにい、いらっしゃるのですか!」
「なぜって、私はエリーと一緒に仕事をして、丁度帝都に戻ってきたところなのよ。」
先程までの高圧的な態度から一転、行商人はかなり焦っていた。そのため、少し大きめな声で喋った。その声を聞いた周りの人たちが、声のした方に注目した。すると、そこには二人の騎士と行商人がいた。その中で特に注目を浴びたのが赤髪の女騎士だった。その騎士を見て皆驚きはじめた。
「おい、あの赤髪の女騎士。確かエーデルハイン家の令嬢じゃなかったか?」
「間違いない。この帝都で赤髪と言ったらエーデルハイン侯爵家だけだぞ。」
「しかも、エーデルハイン家の令嬢と言ったら、史上最強の騎士と言われているヴァーミリオン様じゃないか!」
と続々と検問所に人が集まりだしてきた。ここまでくると、いよいよもって行商人は言い逃れできるような状態ではなくなってきたのだ。さらに、先ほど誰かが言ったように、今目の前にいるヴァーミリオンは、侯爵家である。恐らく、もうこの場を逃げ切ることが不可能。どうせ捕まるなら、お得意様であるアーク様のことは、ヴァーミリオンに言わないでおこうと思った。しかし、そう思ったとき、ふと行商人は疑問に思ったことがある。
「ヴ、ヴァーミリオン様。一つお伺いしたいのですが、なぜタイミング良くこちらに凝られたのですか?」
その疑問は、近くにいた検問官も思ったらしく首を上下に振った。しかし、エリーだけは肩を震わせながら笑いを堪えていた。
「なに、そんなに難しいことではないよ。私は予め、エリーに通信石を渡していたのさ。万が一ってときにね。おそらくエリーは、検問官から話を聞き、貴方と喋る前に通信石に魔力を流していたのだと思うわ。」
それを聞いた行商人は、絶望した。そう、自分はエリート喋っているときに、アーク男爵との繋がりまで喋ってしまっていたのだ。それを侯爵家の令嬢の耳に入ってしまった。思わずエリーの方に顔を向けると、そこにはしてやったり顔で腕を組みながらこちらを見ていた。どうやら自分は、彼女の誘導尋問にまんまと乗っかってしまったのだと実感した。
「さて、あまり時間をかけ過ぎると後ろで待っている方々に申し訳ないわね。検問官、この者を捕らえなさい。それから、違法麻薬も押収しなさい。」
ヴァーミリオンが指示を仰ぐと、検問官たには「はっ!」と言うと素早く行商人を逮捕し、違法麻薬も押収した。
「ヴァーミリオン、お疲れ様。」
「エリーの方こそ、お疲れ様。思っていたよりことがおおきかったわね。」
「本当にそよ。しかも、男爵家が一枚噛んでいたし。この件、少し厄介かもしれないね。」
「そうね、でも今はまだ行動できないわ。アーク男爵はまだなにもしていないもの。暫くは、様子見かな。」
ヴァーミリオンとエリーが話し合っていると、検問官がむかってきた。
「ヴァーミリオン様、エリー様。今回の件、ありがとうございました。お陰様で無事解決することができました。」
そのことに、エリーが反応した。
「別に大したことはしてないよ。私が通信石に魔力を流して、ヴァーミリオンにここのやり取りを聞かせたくらいだしね。」
そのことにヴァーミリオンも反応した。
「私だって、こう言ってはなんですが、ちょっと権力を使った感じですからね。」
それを聞いた検問官はこう言い返した。
「いいえ、とんでもございません。おふた方の力がありませんでしたら、もっと時間が掛かっていたか、最悪帝都内に違法麻薬を搬入させていかもしれません。」
「まぁ、今回は私とヴァーミリオンがたまたまいたから良かったけど、どのようなことがあれ、違法麻薬は帝都に搬入させてはダメよ。それに、男爵クラスなら検問官をクビにするだけの力は無いからもっと強気に対応しなさい。」
「はい、今度からこのようなことがないよう、慎んで職務に励みます。それと、おふた方の検問は特に問題ありません。騎士の格好の甲冑を着ていれば、殆ど検問するような箇所はありませんから。では、これにて失礼します。」
そう言って、検問官は自分の持ち場へ戻って行った。
「気になったのだけど、ヴァーミリオン。馬車の方はどうしたの?貴女と私の荷物も持っているようだけど。」
「それなら、ここに来る前御者にここで降りますと言って降りてきたのよ。」
「じゃあ、ここからは歩いて騎士団拠点に戻るだけね。」
「そうね、と言ってももう帝都内だからすぐに着くわね。エリー、そろそろ向かいましょ。」
「はーい。早く報告を済ませてやすみたいわ。」
こうして二人は、検問所でちょっとしたイザコザには巻き込まれたが、無事帝都に帰還することがてきた。
「こちらがその行商人です。」
「はじめまして、行商人さん。私、レーヴォルフ騎士団の騎士をしています、エリーと言います。こう言ってはなんですが、早く自首した方がいいですよ?いつまで粘っていたら周りにご迷惑ですから。」
そう言ったエリーだが、行商人は言うことを聞かなかった。
「ふん、そんなこと知ったことか。さっきから言っているだろ。これは違法麻薬ではなく合法の麻薬だ。ただ今回運んできたのが違法麻薬に見た目が近いだけだ。」
「いいでしょう。そこまで言うのでしたら、その麻薬、私に直接見させてください。」
「なぜ貴様に見せる必要がある。何度も言っているが、私がほこんでいるのは違法麻薬ではない!」
「なら、私が見てもなんの問題もないと思いますが?行商人さん?」
「ええい、しつこいぞ!そんなにしつこくするなら、貴様もアーク様に報告させてもらうからな!」
「別にいいですよ?それくらい。確かにアーク様は貴族でありますが、男爵クラスでは騎士一人をクビにするだけの力は無いと思います。それに、私の知り合いに貴族がいますから。」
「ふん、例え貴様に貴族の知り合いがいたとしても、男爵以下の騎士爵であろう。それに、その貴子爵の者がこのことを知っていなければどうすることもできまい。」
「確かにそうですね。でももし、この話を聞いていたらどうします?それも騎士爵以上の貴族だったとしたら?」
「なに?」
検問所でエリーが行商人と話をしていると一人の女性が走って向かってきた。その女性を見ると否や、行商人の顔はどんどん青くなっていった。
「丁度いいタイミングに来てくれてよかったわ。」
「そうなのね、それなら良かったわ。」
「なっなななぜ、貴方様がここにい、いらっしゃるのですか!」
「なぜって、私はエリーと一緒に仕事をして、丁度帝都に戻ってきたところなのよ。」
先程までの高圧的な態度から一転、行商人はかなり焦っていた。そのため、少し大きめな声で喋った。その声を聞いた周りの人たちが、声のした方に注目した。すると、そこには二人の騎士と行商人がいた。その中で特に注目を浴びたのが赤髪の女騎士だった。その騎士を見て皆驚きはじめた。
「おい、あの赤髪の女騎士。確かエーデルハイン家の令嬢じゃなかったか?」
「間違いない。この帝都で赤髪と言ったらエーデルハイン侯爵家だけだぞ。」
「しかも、エーデルハイン家の令嬢と言ったら、史上最強の騎士と言われているヴァーミリオン様じゃないか!」
と続々と検問所に人が集まりだしてきた。ここまでくると、いよいよもって行商人は言い逃れできるような状態ではなくなってきたのだ。さらに、先ほど誰かが言ったように、今目の前にいるヴァーミリオンは、侯爵家である。恐らく、もうこの場を逃げ切ることが不可能。どうせ捕まるなら、お得意様であるアーク様のことは、ヴァーミリオンに言わないでおこうと思った。しかし、そう思ったとき、ふと行商人は疑問に思ったことがある。
「ヴ、ヴァーミリオン様。一つお伺いしたいのですが、なぜタイミング良くこちらに凝られたのですか?」
その疑問は、近くにいた検問官も思ったらしく首を上下に振った。しかし、エリーだけは肩を震わせながら笑いを堪えていた。
「なに、そんなに難しいことではないよ。私は予め、エリーに通信石を渡していたのさ。万が一ってときにね。おそらくエリーは、検問官から話を聞き、貴方と喋る前に通信石に魔力を流していたのだと思うわ。」
それを聞いた行商人は、絶望した。そう、自分はエリート喋っているときに、アーク男爵との繋がりまで喋ってしまっていたのだ。それを侯爵家の令嬢の耳に入ってしまった。思わずエリーの方に顔を向けると、そこにはしてやったり顔で腕を組みながらこちらを見ていた。どうやら自分は、彼女の誘導尋問にまんまと乗っかってしまったのだと実感した。
「さて、あまり時間をかけ過ぎると後ろで待っている方々に申し訳ないわね。検問官、この者を捕らえなさい。それから、違法麻薬も押収しなさい。」
ヴァーミリオンが指示を仰ぐと、検問官たには「はっ!」と言うと素早く行商人を逮捕し、違法麻薬も押収した。
「ヴァーミリオン、お疲れ様。」
「エリーの方こそ、お疲れ様。思っていたよりことがおおきかったわね。」
「本当にそよ。しかも、男爵家が一枚噛んでいたし。この件、少し厄介かもしれないね。」
「そうね、でも今はまだ行動できないわ。アーク男爵はまだなにもしていないもの。暫くは、様子見かな。」
ヴァーミリオンとエリーが話し合っていると、検問官がむかってきた。
「ヴァーミリオン様、エリー様。今回の件、ありがとうございました。お陰様で無事解決することができました。」
そのことに、エリーが反応した。
「別に大したことはしてないよ。私が通信石に魔力を流して、ヴァーミリオンにここのやり取りを聞かせたくらいだしね。」
そのことにヴァーミリオンも反応した。
「私だって、こう言ってはなんですが、ちょっと権力を使った感じですからね。」
それを聞いた検問官はこう言い返した。
「いいえ、とんでもございません。おふた方の力がありませんでしたら、もっと時間が掛かっていたか、最悪帝都内に違法麻薬を搬入させていかもしれません。」
「まぁ、今回は私とヴァーミリオンがたまたまいたから良かったけど、どのようなことがあれ、違法麻薬は帝都に搬入させてはダメよ。それに、男爵クラスなら検問官をクビにするだけの力は無いからもっと強気に対応しなさい。」
「はい、今度からこのようなことがないよう、慎んで職務に励みます。それと、おふた方の検問は特に問題ありません。騎士の格好の甲冑を着ていれば、殆ど検問するような箇所はありませんから。では、これにて失礼します。」
そう言って、検問官は自分の持ち場へ戻って行った。
「気になったのだけど、ヴァーミリオン。馬車の方はどうしたの?貴女と私の荷物も持っているようだけど。」
「それなら、ここに来る前御者にここで降りますと言って降りてきたのよ。」
「じゃあ、ここからは歩いて騎士団拠点に戻るだけね。」
「そうね、と言ってももう帝都内だからすぐに着くわね。エリー、そろそろ向かいましょ。」
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