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第一章
episode 8 休日0日目
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お風呂から出たヴァーミリオンは、自室に向かった。因みにこの世界では、お風呂はそこまで貴重ではない。上下水道の整備が整っているため、水洗トイレもある。貴族は勿論のこと、平民の家庭にもお風呂とトイレはある。しかし、宿など集団で寝泊まりする建物にはお風呂はない。理由は色々あるが、一番はシャワーで事足りてしまうからである。ただし例外もあり、貴族が利用する宿には、お風呂がある。今回、ヴァーミリオンたちは、お風呂の無い宿に泊まっていたため、心をリフレッシュすることができなかったのだ。そのため、彼女はゆっくりとお風呂を満喫したのである。部屋に着き手に持っていたプレートアーマーと剣を床に置いた。
「後でプレートアーマーと剣のメンテナンスをしないとね。プレートアーマーは一通り吹けば問題ないけど、剣はそうもいかないわね。ゴブリンを討伐したあと、付着した血を拭いたくらいだからしっかりと手入れをしないといけないわね。」
実は今回の任務にヴァーミリオンは、剣のメンテナンス道具を持って行っていなかったのだ。魔物が出にくい地域だったため、要らないと判断していたのだ。例えいたとしても、冒険者がいるため出番はないと考えていたのだ。しかし、実際は違った。
「まさか、現地で魔物を討伐して欲しいと依頼来るとは想定外だったわね。てっきり冒険者がいると思っていたのだけど、偶然別の魔物を討伐しに行っていたとはね。」
彼女がゴブリン討伐した翌日に、村で活動している冒険者五人が戻ってきたのだ。その際、冒険者たちは「手を煩わせてしまって申し訳ない。」と彼女に謝罪をしていた。
「けど、いい経験をしました。自分はまだ学ぶべきことが多いと。次回からはしっかりと剣のメンテナンス道具を持っていきましょう。」
部屋の中で一人、彼女は今回の失敗の経験を元に、次回からは同じ二の舞を起こさないようにと誓った。その後、彼女は部屋でまずプレートアーマーのメンテナンスをし始めた。
「プレートアーマーに関しては特に血などが付着しませんでしたし、硬いもの同士がぶつかって凹んだりしませんでしから、汗などの汚れを磨いて落としましょう。」
早速、プレートアーマーを手に取り布で汗などの汚れを落とし始めた。上半身の部分は汗の汚れだけなので直ぐに終わった。下半身に関しては、砂埃が付着していたため、ベランダに出て、軽く息をふきかけた。その後、布で拭き取った。
「よし、表面の汚れは落とせたから後は軽くオイルで薄く塗りますかね。」
ヴァーミリオンは、慣れた手つきで作業を進めて行った。一通り終わったら次に剣のメンテナンスに入った。こちらも基本的にプレートアーマーとさほど内容は変わらない。
「まずは、汚れをしっかりと落として、それが終わったら刃こぼれが無いかチェックしないと。」
剣を目線の高さまで持ってきて、刃こぼれしていないかゆっくりと確認をした。
「良かった。特に刃こぼれとかはしてないみたいね。ちょっとした刃こぼれなら研いで直せるけど、そう出なかったら鍛冶屋に持っていかなくてはならなかっからね。」
刃こぼれを無いことを確認したら、プレートアーマーと同じく軽くオイルを塗った。作業を始めて約二時間、メンテナンスが終了した。
「ふぅ~、やっと終わった。いつもなら限られた時間にメンテナンスをしなくちゃいけないけど、今日は時間がたくさんあったから久しぶりに丁寧にできたわ。うん、特にプレートアーマーは綺麗に輝いているわね。」
綺麗に輝いているプレートアーマーを見てヴァーミリオンは、腕を組みながら満足気にその場で頷くのであった。少しして、夕飯の時間になった。セバスチャンが扉の向こうから「お嬢様、お食事の準備が整いました。」の声を聞き、「分かったわ、今向かうね。」と返事をした。食事室に着くと、お父様とお母様、そして三つ上の兄、アレックスが既にいた。
「ヴァーミリオン、こっちいらっしゃい。せっかくのお料理が冷めてしまうわよ?」
「はい、お母様。今そちらに行きます。」
そう言い、自分の席に座った。
「よし、みんな揃ったな。では、頂こう。」
エドワードがそう言うと、「いただきます」と言い食事を開始した。エーデルハイン家は食事のとき、喋りながら食べる。
「兄さん、皇帝直属の騎士の仕事はどう?」
「うん、特に問題なく、皆としっかりと仕事をしているよ。と言っても、宮殿での警備がメインだから正直に言って暇だよ。基本立っているだけだからね。」
「そうなのね。それっていいことじゃない。それだけ宮殿の周りは治安が良いってことなのだから。」
「確かに違いない。ヴァーミリオンの方はどう?」
「私も兄さんと同じ感じ。さすがにずっと暇では無いけど、エリー達と上手くやれているわ。」
「それは良かった。ねぇ、父さん母さん。」
アレックスが二人にそういうと。
「えぇ、本当に良かったわ。皆とうまくやっていけてるようで。ねぇ、あなた。」
「あぁ、うまく馴染めていて親としてはホッとするよ。」
「ふふっ、心配してくれてありがとう。お父様、お母様、そして兄さん。」
それから四人は、雑談をしながら食事をした。食事が終えたのと同時にエドワードは、ヴァーミリオンに昼の件の続きを聞いた。
「ヴァーミリオン、昼の検問所の件を聞かせてくれ。」
その言葉を聞いたヴァーミリオンは「はい。」と言うと、話をした。話を聞いた三人は。
「うーん、アーク家か。確かにあそこはあまりいい噂を聞かないな。」
「そうね、これは少し様子を見つつ探りを入れた方が良さそうね。あなた、魔法省の方でも少し調べてみるわ。」
「分かった、頼む。こっちもアーク家のことと、裏で繋がってそうな貴族を探してみるよ。アレックス。お前の方も少し目を光らせておいてくれ。宮殿は色々な貴族が出入りするからな。」
「分かりました。なるべくことが大きくならないよう、内密に行動します。」
「よしっ、少し早いが今日はこれで解散。ヴァーミリオンは疲れているだろうから早く休みなさい。」
「はい、お父様。では、私はこれで部屋に戻ります。」
そう言ってヴァーミリオンは、自分の部屋へと戻った。部屋に入ってからは、寝間着に着替え、それからベットに横になった。
「明日からお休みか。エリーに言われた通り、たまにはゆっくり休んで過ごそ。」
ベットに横になってから暫くして、ヴァーミリオンは寝息をたてて就寝した。
「後でプレートアーマーと剣のメンテナンスをしないとね。プレートアーマーは一通り吹けば問題ないけど、剣はそうもいかないわね。ゴブリンを討伐したあと、付着した血を拭いたくらいだからしっかりと手入れをしないといけないわね。」
実は今回の任務にヴァーミリオンは、剣のメンテナンス道具を持って行っていなかったのだ。魔物が出にくい地域だったため、要らないと判断していたのだ。例えいたとしても、冒険者がいるため出番はないと考えていたのだ。しかし、実際は違った。
「まさか、現地で魔物を討伐して欲しいと依頼来るとは想定外だったわね。てっきり冒険者がいると思っていたのだけど、偶然別の魔物を討伐しに行っていたとはね。」
彼女がゴブリン討伐した翌日に、村で活動している冒険者五人が戻ってきたのだ。その際、冒険者たちは「手を煩わせてしまって申し訳ない。」と彼女に謝罪をしていた。
「けど、いい経験をしました。自分はまだ学ぶべきことが多いと。次回からはしっかりと剣のメンテナンス道具を持っていきましょう。」
部屋の中で一人、彼女は今回の失敗の経験を元に、次回からは同じ二の舞を起こさないようにと誓った。その後、彼女は部屋でまずプレートアーマーのメンテナンスをし始めた。
「プレートアーマーに関しては特に血などが付着しませんでしたし、硬いもの同士がぶつかって凹んだりしませんでしから、汗などの汚れを磨いて落としましょう。」
早速、プレートアーマーを手に取り布で汗などの汚れを落とし始めた。上半身の部分は汗の汚れだけなので直ぐに終わった。下半身に関しては、砂埃が付着していたため、ベランダに出て、軽く息をふきかけた。その後、布で拭き取った。
「よし、表面の汚れは落とせたから後は軽くオイルで薄く塗りますかね。」
ヴァーミリオンは、慣れた手つきで作業を進めて行った。一通り終わったら次に剣のメンテナンスに入った。こちらも基本的にプレートアーマーとさほど内容は変わらない。
「まずは、汚れをしっかりと落として、それが終わったら刃こぼれが無いかチェックしないと。」
剣を目線の高さまで持ってきて、刃こぼれしていないかゆっくりと確認をした。
「良かった。特に刃こぼれとかはしてないみたいね。ちょっとした刃こぼれなら研いで直せるけど、そう出なかったら鍛冶屋に持っていかなくてはならなかっからね。」
刃こぼれを無いことを確認したら、プレートアーマーと同じく軽くオイルを塗った。作業を始めて約二時間、メンテナンスが終了した。
「ふぅ~、やっと終わった。いつもなら限られた時間にメンテナンスをしなくちゃいけないけど、今日は時間がたくさんあったから久しぶりに丁寧にできたわ。うん、特にプレートアーマーは綺麗に輝いているわね。」
綺麗に輝いているプレートアーマーを見てヴァーミリオンは、腕を組みながら満足気にその場で頷くのであった。少しして、夕飯の時間になった。セバスチャンが扉の向こうから「お嬢様、お食事の準備が整いました。」の声を聞き、「分かったわ、今向かうね。」と返事をした。食事室に着くと、お父様とお母様、そして三つ上の兄、アレックスが既にいた。
「ヴァーミリオン、こっちいらっしゃい。せっかくのお料理が冷めてしまうわよ?」
「はい、お母様。今そちらに行きます。」
そう言い、自分の席に座った。
「よし、みんな揃ったな。では、頂こう。」
エドワードがそう言うと、「いただきます」と言い食事を開始した。エーデルハイン家は食事のとき、喋りながら食べる。
「兄さん、皇帝直属の騎士の仕事はどう?」
「うん、特に問題なく、皆としっかりと仕事をしているよ。と言っても、宮殿での警備がメインだから正直に言って暇だよ。基本立っているだけだからね。」
「そうなのね。それっていいことじゃない。それだけ宮殿の周りは治安が良いってことなのだから。」
「確かに違いない。ヴァーミリオンの方はどう?」
「私も兄さんと同じ感じ。さすがにずっと暇では無いけど、エリー達と上手くやれているわ。」
「それは良かった。ねぇ、父さん母さん。」
アレックスが二人にそういうと。
「えぇ、本当に良かったわ。皆とうまくやっていけてるようで。ねぇ、あなた。」
「あぁ、うまく馴染めていて親としてはホッとするよ。」
「ふふっ、心配してくれてありがとう。お父様、お母様、そして兄さん。」
それから四人は、雑談をしながら食事をした。食事が終えたのと同時にエドワードは、ヴァーミリオンに昼の件の続きを聞いた。
「ヴァーミリオン、昼の検問所の件を聞かせてくれ。」
その言葉を聞いたヴァーミリオンは「はい。」と言うと、話をした。話を聞いた三人は。
「うーん、アーク家か。確かにあそこはあまりいい噂を聞かないな。」
「そうね、これは少し様子を見つつ探りを入れた方が良さそうね。あなた、魔法省の方でも少し調べてみるわ。」
「分かった、頼む。こっちもアーク家のことと、裏で繋がってそうな貴族を探してみるよ。アレックス。お前の方も少し目を光らせておいてくれ。宮殿は色々な貴族が出入りするからな。」
「分かりました。なるべくことが大きくならないよう、内密に行動します。」
「よしっ、少し早いが今日はこれで解散。ヴァーミリオンは疲れているだろうから早く休みなさい。」
「はい、お父様。では、私はこれで部屋に戻ります。」
そう言ってヴァーミリオンは、自分の部屋へと戻った。部屋に入ってからは、寝間着に着替え、それからベットに横になった。
「明日からお休みか。エリーに言われた通り、たまにはゆっくり休んで過ごそ。」
ベットに横になってから暫くして、ヴァーミリオンは寝息をたてて就寝した。
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