史上最強の女騎士物語~強過ぎて本気で戦ったことがありません~

ハイブリッド・メガネっち

文字の大きさ
10 / 17
第一章

episode 10 休日一日目 後編

しおりを挟む
 昼食を食べに食事室に来た。今日はアレックス兄さんは仕事、お母様も魔法省に言っているため、お父様と二人っきりで食事をしていた。

「ヴァーミリオン、午後はどう過ごすんだ?」

 お父様から不意にそう話しかけてきた。

「先程まで考えていたのですが、たまには帝都を散歩しようかと思いまして。最近、仕事して帝都を巡回しているくらいですから、たまにはゆっくりと見て回りたいですね。」

「そうか、ならゆっくり見てきなさい。一応護身用として剣は持ってくのだぞ。治安がいいとは言え一部スラム街があるからな。その者たちがたまに街中を彷徨いているからな。」

「えぇ、そうします。」

 それあと、食事を終えたヴァーミリオンはお出掛けの準備をした。その際、先程お父様に言われた通り腰に剣を携えた。一応目立たないよう、髪色を帰る魔石の付いたネックレスを首にかけ、髪の色を金色変えた。準備を終えた彼女は、門まで行き門番に開けるよう言った。門を開けてもらい、家を出た彼女は、平民街へ向かった。

 ガヤガヤ
「やっぱりこっちは賑やかでいいわね、活気があって。それに色々なお店もあるから見ていて飽きないわ。貴族街は少し静かで寂しいもの。」

 色々とお店などを見ていると、お魚屋さんの商品の種類少ないことに気づいた。それを見て気になった彼女が店主に直接聞きに行った。

「すみません、ひとつ聞きたいのですが。どうして魚の種類がこんなに少ないのですか?」

「あぁ~、それな。実は家がメインで取り引きしているラメール国の漁港で一か月前に地震があったらしくてな。そこまで大きくはなかったらしいが、いくつかの建物と橋が壊れたらしくてな。その影響で今、品がない状態なんだ。」

「そういうことですか。てことは、暫くはこの状態が続くのですか?」

「いや、今日入った情報でな。どうやら、ある程度復興したから、漁業も再開したらしい。だから十日後には元に戻る予定だ。」

「なるほど、それは良かったですね。店主さん、質問に答えていただきありがとうございました。今回はお魚を買いに来たわけではないので、これで許してください。」

 彼女はポッケから財布を取りチップを渡した。情報料みたいなものだ。

「おうよ、今度来る時はウチの商品を買って行ってくれ。品揃えと品質は保証するぜ。」

 ヴァーミリオンは「では。」と言い店を後にした。それからは、書店に入ったり武器屋を覗いたりして時間を潰して行った。色々見て回っているうちに日が沈みかけていた。空は雲も少しあり、綺麗な赤色をしていた。

「綺麗。」

 人が道行く中一人、道に立ちどまり夕焼けを見てポツリと言葉を発した。少しの間見つめていると前から聞き覚えのある声が聞こえた。

「あれ、もしかして貴女ヴァーミリオン?」

「うん?ってエリーじゃない。どうして分かったの?今は魔石の力で髪の色を変えているのに。」

「貴女ね、何年の付き合いだと思っているの。髪の色を変えたくらいじゃ私を誤魔化すのは無理よ。」

 声をかけてきたのは親友のエリーであった。しかも彼女は、髪の色を変えているヴァーミリオンの正体を一発で見破ったのだ。

「それにしても珍しいじゃない。貴女が平民街のところに来るなんて。確かに私は昨日、鍛練以外のことをしてみたらと言ったけど、こっちに来るとは思わなかったよ。」

「たまにはいいでしょ。貴族街はいつもいるし、それに少し静かすぎて新鮮な気持ちになれないのよ。だから、こっちまで来たのよ。それに、結構楽しかったからね。エリーはどうしてここに?家から少し離れているはずだけど?」

「私は買い物よ。欲しい服が売っている場所がこっち側だったからね。ニカッ」

 エリーはそう言うと、両手に持っている袋を肩あたりまで上げてヴァーミリオンに見せた。

「結構買ったじゃない!」

「まぁね。目当ての服をお店で探してたら他の服も欲しくなっちゃって。少し奮発しちゃった。」

「そっか~。私も服買えば良かっかもしれないわね。」

「ならさ。明日一緒に服買いに行かない?」

「えっ!?いいのエリー!?確かに明日の予定は何も無いけど、せっかくの休日なのよ?」

「いいのいいの、むしろせっかくの休日だからこそ友達の貴女と買い物に行きたいの。貴女、いつも鍛練とかしてないからプライベートで一緒に行ったことないじゃない。」

 彼女の言葉を聞いて、自分の過去を振り返った。

 (確かに私は、普段休日も鍛練で汗を流してばかりだったわね。プライベートでエリーと買い物にも行ったことも無いわ。せっかく彼女から提案してきたのだから、明日は一緒に買い物に行きましょうか。)

「そうね、エリー。明日一生にお買い物に行きましょう。せっかく貴女が誘ってくれたのだから、断る理由は無いわ。」

「本当!?やったー!ヴァーミリオンと一緒にお買い物に行けるなんて!はぁ~、早く明日にならないかな~。」

 ヴァーミリオンの返答を聞いたエリーはテンションが爆上がりした。それだけ、彼女とお買い物をしたかったのだ。その姿を見てヴァーミリオンは笑っていた。

「じゃあ、ヴァーミリオン!明日の午前九時に噴水広場に集合ね!絶対忘れないでね。」

「分かったわエリー。ちゃんと明日時間通りに来るから心配しないでね。」

「約束よ!貴女ごく稀に時間通りに来ないときがあるから少し心配だわ。」

 それから二人はお互いに「じゃあね」と言うと帰路についた。ヴァーミリオンは帰る間、ウキウキな気持ちを抑えられずにいた。それだけ彼女にとって、明日が待ちきれないということだ。

「明日が待ち遠しいわね。フフッ」

 先程エリーが言っていた言葉を口にしながら、自分の家へ帰っていった。家に戻り、夕飯の時間になった。家族と夕飯を食べているとき、彼女は明日友だちと買い物に行くとこを言った。家族は「ヴァーミリオンが友だちと買い物に行くとは珍しい。楽しんできなさい。」と言った。夕飯を食べ終え、お風呂に入ったあと、明日の準備をしていた。その際、ウキウキしながら服を選んでいた。服を選び終えたあと、ベットに横になり就寝した。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした

黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...