大人向け童話、児童文学集

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小説を読んだら、褒めてくれました

　わたしはweb小説を読みました。
　感想を書きました。
　すると作者さんが返信してくれました。
『10万文字も一気に読んでくれるなんて、ほんとすごい』
　
　読んだことを褒めてくれて、わたしは嬉しかったです。

　わたしは同じ作者さんの別の小説を読みました。
　そして感想を書きました。
　すると作者さんはまた褒めてくれました。
『10万文字の小説をふたつも読んでくれるなんて、ほんとすごい。
ありがとう』
　わたしは作者さんに褒められて嬉しかったです。
　わたしはまたその作者さんの小説を読みました。

　読了報告するたびに、作者さんは褒めてくれました。
　わたしはいつの間にか、同じ作者さんの小説を100万文字読みました。

　とうとう全作読み終わりました。
　全部読んだことを告げると、
『全部読んでくれるなんて、ほんとすごい。
ありがとう』
　そう作者さんは褒めてくれました。
　　
　その後わたしは色々な本を読むようになりました。
　読書習慣がついたのです。

　100万文字小説を読んだ経験のおかげもあるでしょう。
　でもわたしは『読んだことを褒めてくれた作者さん』のおかげも大きいと思うのです。

　わたしはその作者さんの新作を待っています。
『また読んだら、褒めてくれるかな』
　そんな気持ちがあることにちょっぴり後ろめたい気持ちがしながらも……



　――終――