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かくれんぼっち
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あいちゃんはかくれんぼ中。
家の近くの、お気に入りの木の後ろに、体育座りの体勢で体を小さくして、ジッとしています。
見つかるのを待つ間、地面に生えた草を取ったり、花を摘んだり、ダンゴムシを観察したりして、あいちゃんは時間をつぶします。
夕方になると、あいちゃんは
「かくれんぼ、わたしの、勝ち!」
と言いながら、木の後ろから出てきました。
伸びをして、家へ帰ると、ちょうどママが仕事から帰り、乗っていた車から出てくるところでした。
「おかえりなさい」
とあいちゃんが声をかけると、ママはハッとあいちゃんを見て、
「こらっ!」
怒りました。
「家の外に出ちゃ、駄目でしょ!」
ひるんだ様子のあいちゃんに気づくと、ママは優しい調子になって、
「クマが出るかもしれないから。
今の時期は、外で遊んじゃ駄目、って知っているでしょう?」
「うん……」
「クマはとっても怖いのよ」
「わかった」
あいちゃんはママの心配そうな顔を見て、反省しました。
あいちゃんは思いました。
(もう、クマさんとかくれんぼするの、やめるよ)
そう、今日、あいちゃんは、近所の友達と外で遊ぶことを禁止されているので、最近ここらへんに出ると言う『クマ』と『かくれんぼ』しようと考えて、木の後ろに隠れていたのでした。
もちろん、クマさんと『かくれんぼしよう』なんて打ち合わせはしていませんでしたけれどね。
――終――
(※クマは危険な存在なので、お気を付け下さい)
家の近くの、お気に入りの木の後ろに、体育座りの体勢で体を小さくして、ジッとしています。
見つかるのを待つ間、地面に生えた草を取ったり、花を摘んだり、ダンゴムシを観察したりして、あいちゃんは時間をつぶします。
夕方になると、あいちゃんは
「かくれんぼ、わたしの、勝ち!」
と言いながら、木の後ろから出てきました。
伸びをして、家へ帰ると、ちょうどママが仕事から帰り、乗っていた車から出てくるところでした。
「おかえりなさい」
とあいちゃんが声をかけると、ママはハッとあいちゃんを見て、
「こらっ!」
怒りました。
「家の外に出ちゃ、駄目でしょ!」
ひるんだ様子のあいちゃんに気づくと、ママは優しい調子になって、
「クマが出るかもしれないから。
今の時期は、外で遊んじゃ駄目、って知っているでしょう?」
「うん……」
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