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第四話 カタリベノソクリベ

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「全く話がよめないんだがそれよりも身体が透けていくのとさっきお前が言った残り12時間ってのと俺が死────」
 パニクった頭を生理しようと片っ端からした俺の質問に少女が話はまだ終わってないと言わんばかりに遮った。
 「貴方様はアプリの利用規約に同意した時からこの世界から拒まれたのです♬この世界での活動許容時間は、身体が消える瞬間大体24時間です。沢山の意見では、『その世界では助けたままなのか?』いえ世界に戻ると身体は元に戻ります。『アナザーワールドに返ったら透けていくのリセットされるの?』されません♬簡単に言うとアナザーワールドにいる間、こちらでの貴方様のタイムリミットは一時停止、戻って来ると再開されるってことです。分かりやすく言うと死ぬ直前に愛する人と別れ話が出来るってことです♬納得出来ました?」
 「あぁ、」
 「それは良かったです♬あとこの間にも時間は進んでますからね♬」
 そうだった。すかさずポケットにあったスマートフォンで妹にメールを打つが、何て送ればいいのか分からない……あーもう!これでいいアイツならきっとある意味理解してくれるはずだ。『ちょっと異世界転生してくる。』う……嘘はない。
 「はぁ、じゃあ時間が勿体ないから俺をそこまで連れてってくれ。」
 「嫌です♬」
 ────は?え?ちょっと理解出来ない聞き間違えだろう。
 「じゃあ俺を────」
 「い・や・です♬」
 え?俺はこのまま消えて死ぬの?
 「だって昼間迎えに行ったのに貴方様は断られたではないですか?それにわたしは今忙しんです!あっ、あーー」 
 チャリンとまた一枚
 「お前お金何処で手に入れたんだ?」
 「失礼ですねちゃんと働いたお金ですよ。それと連れて行って欲しいなら……」
 前を向きながらコンコンと操作ボタンの横を爪でつついた。
 そう言う事か。
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