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第二章 男装王子の秘密の結婚 〜王子として育てられた娘と護衛騎士の、恋の行方〜
031●フロー編●29.ラルスの言葉に
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王族を離脱したいとディートフリートが訴え始めて、十日が経った。
フローリアンは仕事だと言われれば、やることはやっている。けれど気持ちは十日前とまったく変わってはいなかった。
少しの間部屋を出ていたラルスが、戻ってくると同時に遠慮がちな声を出す。
「王子、陛下が話をしたいとおっしゃっていますが……」
「いないって言って」
書類に目を走らせているフローリアンでも、ラルスの表情は容易に想像できた。思った通り、怒ったような、それでいて困ったような声が飛んでくる。
「陛下に嘘なんかつけませんよ!」
「じゃあ会いたくないって言っといて」
「そんなこと言って俺、職を失いませんかね……」
「兄さまは優しいから、そんなことで首になったりしないよ」
「はぁ、もう……」
そう言ってラルスはまた部屋から消えると、しばらくして戻ってきた。
「兄さまは?」
「お部屋に戻られましたよ。これ、引き継ぎの書類だそうです」
「怒ってなかった?」
「陛下の顔色を気にするくらいなら、ご自分で会ったらどうなんですか。俺もう、こんな役目は嫌ですよ」
「……ごめん」
ラルスには申し訳ないと思っている。しょぼんと肩を落とすと、ラルスは書類をフローリアンの机の上に置いてくれた。
「なにがそんなに許せないんですか? 王子が王になることは、前からずっと言われていたことじゃないですか」
「そうだよ。兄さまが、そう仕向けたんだから」
そう、それは生まれたときから決まっていたことだったのだ。トゲトゲした心は、言葉を投げやりにする。
どうしてフローリアンがそんな態度に出るのか、ラルスにはわからないだろう。
「陛下はちゃんと理由をおっしゃってくれたじゃないですか。そんな風に言わなくても……」
「兄さまは、自分が王族を離脱したいから……だから僕を生ませたんだよ!? 僕は、兄さまの道具でしかなかったんだよ!!」
ダンッと机を叩いて立ち上がると、ギッとラルスを睨んだ。彼を睨んだところで、どうしようもないとわかっているのに、悔しさが溢れ出す。
愛する兄に愛されていたと思っていたのに。兄が選んだのは、弟ではなく元婚約者だった。
「王子」
「僕なんて、生まれてこなければよかったんだ……っ」
ポロポロと涙が溢れ落ちる。
世継ぎが必要な国で、あろうことか女として生まれ落ちてしまった。
兄のディートフリートは、王になるべくして生まれてきたような男だ。賢王と呼ばれ、民衆に親しまれ、部下や家臣の信頼を得て、貴族をうまく転がしている。
国を統べるために生まれてきた、王の中の王。
「僕が生まれなければ、兄さまはこのまま王を続ける以外に選択肢はなかった……この国にとって一番必要な人物が、王族を離脱することはなかったんだ……」
同じ兄弟でも、違う人物……しかも本当は女なのだ。ディートフリートのような王にはなれる気がしない。
しばらく悔し涙を流しているフローリアンを見ていたラルスだったが、急にぐいっと涙を拭かれた。
「……ラルス?」
「俺は、王子が生まれてきてくれて嬉しいですよ」
いつもの、目尻が下がった優しい笑顔。
悲しい時にそんな言葉をかけられてしまうと、胸が熱くなる。
「本当に……? ラルスは、僕を必要としてくれている?」
「もちろんですよ」
「護衛騎士は給金がいいしね」
皮肉るように言ってしまったが、ラルスは気にも止めていない。
「そうですね、給金は間違いなくいいです。仕事にやりがいもありますし、なにより王子と仲良くなれますし。こんな風に、王子の泣いている顔を見られるなんて俺だけの特権ですね」
「なっ」
あははと笑うラルス。
この七年で泣き顔を何度見せてしまっただろうかと思うと、耳が熱くなる。
「王子はもう、俺の生活の一部ですよ。生まれてこなければよかっただなんて言わないでください。俺は王子と出会えて、本当に幸せなんですから」
「……ラルス……泣かせないでよ、ばか……」
止まったはずの涙が、もう一度流れ始めてしまった。それをラルスは親指で何度も拭ってくれる。
温かい手。優しい笑顔。
それは、王子に対する親愛の情だ。彼は仕事だから今の行動をとっているわけではない。それくらいは、この七年でよくわかっているつもりだ。
けれどラルスの認識では、フローリアンは男でしかなくて。それが、とてつもなく苦しい。
好きだという気持ちは募るばかりなのに、伝えることがさえできないのが悲しい。
「以前、ラルスは言ってくれたよね。逃げ出したい時には言って欲しいって。どこまでも付き合うって」
「言いましたね」
結局あの時のラルスは、絶対という約束はできないと言い直していたけれど。
今言ったらどうなるのかと、赤髪の護衛騎士を見上げた。
「僕が王になるのは嫌だって逃げ出したら、ラルスはどうする……?」
ラルスを試すような言葉は、ちくりと良心が痛む。けれどラルスはそれすらも気にしない様子で、「そうですねー」と少し考えた後、こう言った。
「俺も、王子と一緒に逃げますよ!」
「……へ?」
「どうしても、どうしてもダメな時は、ですよ!」
胸の内から花が咲くように、心がほんわりと温まる。
ラルスの言葉に、自分の胸にしまっておこうと思っていた気持ちが溢れ出してしまいそうだ。
「……本当に?」
「はい!」
「恋人はどうするんだよ」
ラルスの恋人の存在は、心のストッパーだ。安易に喜んではいけないと自制する。
「今はいないですから」
「……え?」
予想外の答えに思考は一時停止される。そんなフローリアンをよそに、ラルスは笑った。
「俺の家族も、騎士の家族である覚悟はしてくれてるので問題はないです。でもまだ今は、〝本当にダメな時〟じゃないと思ってますよ、俺は」
曇りひとつないラルスの瞳。
(ラルスは僕を信じてくれてるんだ……嬉しい、けど……)
ラルスの自信とは対照的に、フローリアンの心には影がかかる。
「僕……不安なんだよ……王になんて、なれない……」
「大丈夫です。王子なら、きっとできます! なんだかんだ言いながら、しっかり引き継ぎをしているじゃないですか。俺、王子がめちゃくちゃ頑張ってること、知ってますよ!」
「でも、僕は兄さまのようにはなれないよ……周辺諸国を見ても、この国の生活水準は高くて失業率は低い。貧富の差も少ないし、治安も驚くほど良くて、交通網も輸送ルートも確立してる。そのほとんどが兄さまの代で成し遂げてるんだ。賢王なんだよ、兄さまは……」
兄が優秀であればあるほどに、きっと比べられるに決まっている。あんな若造より、ディートフリート王の方が良かったと言われる未来が、容易に想像できてしまう。
「フローリアン様はフローリアン様じゃないですか! 陛下とは違って当然です。それに陛下だって、最初から賢王と呼ばれていたわけじゃないでしょう」
「それは、そうだけど……」
「今の王子と、経験を積まれてきた陛下を比べても負けるに決まっているじゃないですか」
「う、うん……」
「王子はこれからですよ! 大丈夫、王子ならやれますから!」
そう信じて疑わない、ラルスの晴れやかな顔。
信じてくれることが心地よくて、肌が痺れるような感覚に襲われる。そんなフローリアンに、ラルスは「それに」と続けた。
「もし、どうしてもダメなら、一緒に逃げちゃえばいいじゃないですか」
「いや、ダメだろそれは!」
「えええっ? だって王子、喜んでなかったです?!」
「もう、本気で言う護衛がいる?! っぷ!」
「ははは!」
屈託なく笑うラルスと一緒に、フローリアンも笑った。
七年前の八つ当たりの時から、ラルスはぱったりと恋人の話をしなくなっていたが、まさか別れているとは思ってもいなかった。
本当にどうしようもなくダメな時は、一緒に逃げてくれるのだろう。
逃げ場があると思うと、少しだけ心が軽くなった気がした。
フローリアンは仕事だと言われれば、やることはやっている。けれど気持ちは十日前とまったく変わってはいなかった。
少しの間部屋を出ていたラルスが、戻ってくると同時に遠慮がちな声を出す。
「王子、陛下が話をしたいとおっしゃっていますが……」
「いないって言って」
書類に目を走らせているフローリアンでも、ラルスの表情は容易に想像できた。思った通り、怒ったような、それでいて困ったような声が飛んでくる。
「陛下に嘘なんかつけませんよ!」
「じゃあ会いたくないって言っといて」
「そんなこと言って俺、職を失いませんかね……」
「兄さまは優しいから、そんなことで首になったりしないよ」
「はぁ、もう……」
そう言ってラルスはまた部屋から消えると、しばらくして戻ってきた。
「兄さまは?」
「お部屋に戻られましたよ。これ、引き継ぎの書類だそうです」
「怒ってなかった?」
「陛下の顔色を気にするくらいなら、ご自分で会ったらどうなんですか。俺もう、こんな役目は嫌ですよ」
「……ごめん」
ラルスには申し訳ないと思っている。しょぼんと肩を落とすと、ラルスは書類をフローリアンの机の上に置いてくれた。
「なにがそんなに許せないんですか? 王子が王になることは、前からずっと言われていたことじゃないですか」
「そうだよ。兄さまが、そう仕向けたんだから」
そう、それは生まれたときから決まっていたことだったのだ。トゲトゲした心は、言葉を投げやりにする。
どうしてフローリアンがそんな態度に出るのか、ラルスにはわからないだろう。
「陛下はちゃんと理由をおっしゃってくれたじゃないですか。そんな風に言わなくても……」
「兄さまは、自分が王族を離脱したいから……だから僕を生ませたんだよ!? 僕は、兄さまの道具でしかなかったんだよ!!」
ダンッと机を叩いて立ち上がると、ギッとラルスを睨んだ。彼を睨んだところで、どうしようもないとわかっているのに、悔しさが溢れ出す。
愛する兄に愛されていたと思っていたのに。兄が選んだのは、弟ではなく元婚約者だった。
「王子」
「僕なんて、生まれてこなければよかったんだ……っ」
ポロポロと涙が溢れ落ちる。
世継ぎが必要な国で、あろうことか女として生まれ落ちてしまった。
兄のディートフリートは、王になるべくして生まれてきたような男だ。賢王と呼ばれ、民衆に親しまれ、部下や家臣の信頼を得て、貴族をうまく転がしている。
国を統べるために生まれてきた、王の中の王。
「僕が生まれなければ、兄さまはこのまま王を続ける以外に選択肢はなかった……この国にとって一番必要な人物が、王族を離脱することはなかったんだ……」
同じ兄弟でも、違う人物……しかも本当は女なのだ。ディートフリートのような王にはなれる気がしない。
しばらく悔し涙を流しているフローリアンを見ていたラルスだったが、急にぐいっと涙を拭かれた。
「……ラルス?」
「俺は、王子が生まれてきてくれて嬉しいですよ」
いつもの、目尻が下がった優しい笑顔。
悲しい時にそんな言葉をかけられてしまうと、胸が熱くなる。
「本当に……? ラルスは、僕を必要としてくれている?」
「もちろんですよ」
「護衛騎士は給金がいいしね」
皮肉るように言ってしまったが、ラルスは気にも止めていない。
「そうですね、給金は間違いなくいいです。仕事にやりがいもありますし、なにより王子と仲良くなれますし。こんな風に、王子の泣いている顔を見られるなんて俺だけの特権ですね」
「なっ」
あははと笑うラルス。
この七年で泣き顔を何度見せてしまっただろうかと思うと、耳が熱くなる。
「王子はもう、俺の生活の一部ですよ。生まれてこなければよかっただなんて言わないでください。俺は王子と出会えて、本当に幸せなんですから」
「……ラルス……泣かせないでよ、ばか……」
止まったはずの涙が、もう一度流れ始めてしまった。それをラルスは親指で何度も拭ってくれる。
温かい手。優しい笑顔。
それは、王子に対する親愛の情だ。彼は仕事だから今の行動をとっているわけではない。それくらいは、この七年でよくわかっているつもりだ。
けれどラルスの認識では、フローリアンは男でしかなくて。それが、とてつもなく苦しい。
好きだという気持ちは募るばかりなのに、伝えることがさえできないのが悲しい。
「以前、ラルスは言ってくれたよね。逃げ出したい時には言って欲しいって。どこまでも付き合うって」
「言いましたね」
結局あの時のラルスは、絶対という約束はできないと言い直していたけれど。
今言ったらどうなるのかと、赤髪の護衛騎士を見上げた。
「僕が王になるのは嫌だって逃げ出したら、ラルスはどうする……?」
ラルスを試すような言葉は、ちくりと良心が痛む。けれどラルスはそれすらも気にしない様子で、「そうですねー」と少し考えた後、こう言った。
「俺も、王子と一緒に逃げますよ!」
「……へ?」
「どうしても、どうしてもダメな時は、ですよ!」
胸の内から花が咲くように、心がほんわりと温まる。
ラルスの言葉に、自分の胸にしまっておこうと思っていた気持ちが溢れ出してしまいそうだ。
「……本当に?」
「はい!」
「恋人はどうするんだよ」
ラルスの恋人の存在は、心のストッパーだ。安易に喜んではいけないと自制する。
「今はいないですから」
「……え?」
予想外の答えに思考は一時停止される。そんなフローリアンをよそに、ラルスは笑った。
「俺の家族も、騎士の家族である覚悟はしてくれてるので問題はないです。でもまだ今は、〝本当にダメな時〟じゃないと思ってますよ、俺は」
曇りひとつないラルスの瞳。
(ラルスは僕を信じてくれてるんだ……嬉しい、けど……)
ラルスの自信とは対照的に、フローリアンの心には影がかかる。
「僕……不安なんだよ……王になんて、なれない……」
「大丈夫です。王子なら、きっとできます! なんだかんだ言いながら、しっかり引き継ぎをしているじゃないですか。俺、王子がめちゃくちゃ頑張ってること、知ってますよ!」
「でも、僕は兄さまのようにはなれないよ……周辺諸国を見ても、この国の生活水準は高くて失業率は低い。貧富の差も少ないし、治安も驚くほど良くて、交通網も輸送ルートも確立してる。そのほとんどが兄さまの代で成し遂げてるんだ。賢王なんだよ、兄さまは……」
兄が優秀であればあるほどに、きっと比べられるに決まっている。あんな若造より、ディートフリート王の方が良かったと言われる未来が、容易に想像できてしまう。
「フローリアン様はフローリアン様じゃないですか! 陛下とは違って当然です。それに陛下だって、最初から賢王と呼ばれていたわけじゃないでしょう」
「それは、そうだけど……」
「今の王子と、経験を積まれてきた陛下を比べても負けるに決まっているじゃないですか」
「う、うん……」
「王子はこれからですよ! 大丈夫、王子ならやれますから!」
そう信じて疑わない、ラルスの晴れやかな顔。
信じてくれることが心地よくて、肌が痺れるような感覚に襲われる。そんなフローリアンに、ラルスは「それに」と続けた。
「もし、どうしてもダメなら、一緒に逃げちゃえばいいじゃないですか」
「いや、ダメだろそれは!」
「えええっ? だって王子、喜んでなかったです?!」
「もう、本気で言う護衛がいる?! っぷ!」
「ははは!」
屈託なく笑うラルスと一緒に、フローリアンも笑った。
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