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私が再び、日本一森家に詳しい方に尋ねたのは妙願寺の事です。
和睦の条件として、一向宗の寺を建て、森家から一人僧侶を出せ!という信長の狙い。
ここは推測なので、小説では以上のような説で書きました。
仙千代が人質のようなものだったのではないかという説
本願寺が悪さをしたら、同じ一向宗として連座させる、或いは、悪さをしないように見張らせる役目として僧侶を一人出せと言った。
本願寺と和睦した事を喧伝する為に重臣森家の城下に一向宗の寺を建てさせる
実は三つの記録が繋がらないのが気になり、詳しい方に質問した事は他にもありました。
①仙千代が妙願寺の僧侶になった。
②仙千代が信長の小姓になり、先輩小姓を叩き解雇
③長可が小牧長久手の戦いで討ち死にしたから家督を継ぐ為に還俗した
妙願寺は本能寺の変の後に完成していて、仙千代が坊主頭の小姓になったとは思えないので、坊主になったとしたら本能寺の変の後って事になるでしょうか。
本能寺の変の前に坊主になっていて、小姓になる為に還俗したなら③と辻褄が合わなくなりますから。
ただ、本願寺との和睦が天正8年で本能寺の変まで2年もあり、寺は建っていないわ、仙千代は坊主にならずに小姓になるわでは、信長の狙いは何だったんだってなるじゃないですか。
①、②、③のうちのどれかが、作り話か、違う理由だったかの可能性は否定出来ません。
【第10章 美しき使者】
土木工事も金剛寺への蘭丸のお礼の使者の話しも本当ですが、話しの流れはお遊びです。
長谷川秀一と梁田河内守を絡めたのは仙千代頭ぽかぽかぽか事件の為の創作です。
長谷川を悪者にしたはいいけど、どう始末つけようかと悩みまして、仙千代事件に長谷川が関わっていたというのは創作です。
信長の男色小唄、「人の若衆を盗むよりして......」は犬つれづれという本に載っていたかと思います。
絶対本当といえる程の史料ではないですが、小唄も男色も大好きな信長ですから、特に嘘だーっと疑う要素が見当たりません。
金剛寺文書はネットでも見れました。
秀吉の朱印状もあったりします。
奈良の興福寺の酒や金剛寺の酒は美味しくて有名だったようで、当時の名酒は環境が適していたのか寺で作られていたようです。
蘭丸が使いに行ったのは確かですが、距離的にGoogleマップで見てみたら、馬で日帰りで帰って来れる距離かどうかは疑問です。
馬をどれくらいの速さで走らせると、どれくらいでヘタるとか、どれくらい休ませなければいけないとか、早駆けなんてさせたら10分くらいしか走れないとか、馬の能力にもよるとは思いますが、調べたらそんな感じでした。
話しの流れが危険な方向に進んでいくので日帰りで無理矢理帰らせました。
あんな感じになったのは、金剛寺が稚児灌頂で有名な真言宗だからです。
稚児灌頂です。稚児浣腸ではありませんが、それに近い儀式の事です。
金剛寺の敷地内の様子や宝物もHPで調べたので、そんなに大きくは間違っていないと思います。
吉田兼和の兼見卿記は貴重な史料で、本能寺の変の真相を探る系の本には必ず取り上げられています。
光秀の親友で公家であるばかりか、信長とも交流があった兼和の日記には何回も蘭丸が登場します。
昔の公家さん達は皆日記を付けていたので、ほぼ毎日の記録として天気まで記されているので非常に信憑性が高いです。
日記には、何日蘭丸を訪ねて、何をあげたとか、信長への献上品を取り次いで貰ったとか、取り次いで貰った御礼に蘭丸に何を贈ったとか、そんな感じです。
蘭丸と、どんな雑談したかとか、砕けた内容はあまり読み取れませんが、蘭丸の仕事内容が良く伝わってきます。
信長公記や勧修寺晴豊の日記でも、蘭丸の仕事は、ほぼ100%、下賜品、礼状、褒美を渡す為の使者か、武将や公家、織田家一門の信長への取り次ぎと献上品の披露、これのみ!です。
あ、勿論信長の副状とか書状とかも出してハンコ押し(加判奉行)もしていますけど。
他の側近の仕事内容も、蘭丸と同じく上記のような史料から伺い知る事が出来るのですが、ボリュームと仕事の幅の違いを感じます。
やっぱり、他の側近達とは年齢が違うなという印象です。
この小説でも良く名前の出てきた側近達(掘、長谷川、菅屋、矢部、万見)は、皆怖い仕事をした経験があるのですが、蘭丸だけは無いというのも、若さと依怙贔屓を感じてしまうところでしょうか。
怖い仕事とは、処刑の検使役、罪人成敗、農民撫で斬り、晒し首奉行、罪を質す詰問役、味方に嫌われやすい戦目付、領地没収等の嫌な命令を伝える使者などです。
兼和さんの日記には信長や蘭丸の事だけでなく、親友の光秀さんも良く登場する為、光秀さんの動きとか、人間臭い部分が伝わってきて面白いです。
光秀さんの事は、本能寺関連の諸々の本や「明智光秀のすべて」が詳しいですが、結局兼見卿記から抜粋されていたりします。
光秀さんは、兼和さんちの石風呂が気に入り何回か借りに来たり、奥さんや自分の具合が悪くなると祈祷して貰ったりと兼和に随分世話になっていたようです。
良く坂本城を訪れたり、連歌や茶会に招待したりと交流が盛んだったので、本能寺の変に関わっていたと黒い噂が流れてしまいました。
変が起きる前から光秀の行動を知り、企てに加担したかまでは分かりませんが、光秀が何故謀反を起こしたかは絶対知っていたでしょうがね。
近衛前久の息子の信基の話しはまた別の章でしますが、公家社会で馴染めず、陰湿なイジメにあっていたという手紙が残っています。
長宗我部の砂糖の献上品については気になり調べてみましたら、三千斤は書いた通り大量で、砂糖は高価な物だったようです。
長宗我部と斎藤利三とか、三好とかは調べていて頭が痛くなりましたが、長宗我部と斎藤の縁戚関係は小説に書いたよりももっと実際は入り組んでいます。
四国の問題も、長宗我部と三好だけでなく、もっと多くの武将が絡んでいますが、小説では人名減らしてます。
はい、そして蘭丸の鎧はニセモノだった!ガーン( ̄▽ ̄;)
和睦の条件として、一向宗の寺を建て、森家から一人僧侶を出せ!という信長の狙い。
ここは推測なので、小説では以上のような説で書きました。
仙千代が人質のようなものだったのではないかという説
本願寺が悪さをしたら、同じ一向宗として連座させる、或いは、悪さをしないように見張らせる役目として僧侶を一人出せと言った。
本願寺と和睦した事を喧伝する為に重臣森家の城下に一向宗の寺を建てさせる
実は三つの記録が繋がらないのが気になり、詳しい方に質問した事は他にもありました。
①仙千代が妙願寺の僧侶になった。
②仙千代が信長の小姓になり、先輩小姓を叩き解雇
③長可が小牧長久手の戦いで討ち死にしたから家督を継ぐ為に還俗した
妙願寺は本能寺の変の後に完成していて、仙千代が坊主頭の小姓になったとは思えないので、坊主になったとしたら本能寺の変の後って事になるでしょうか。
本能寺の変の前に坊主になっていて、小姓になる為に還俗したなら③と辻褄が合わなくなりますから。
ただ、本願寺との和睦が天正8年で本能寺の変まで2年もあり、寺は建っていないわ、仙千代は坊主にならずに小姓になるわでは、信長の狙いは何だったんだってなるじゃないですか。
①、②、③のうちのどれかが、作り話か、違う理由だったかの可能性は否定出来ません。
【第10章 美しき使者】
土木工事も金剛寺への蘭丸のお礼の使者の話しも本当ですが、話しの流れはお遊びです。
長谷川秀一と梁田河内守を絡めたのは仙千代頭ぽかぽかぽか事件の為の創作です。
長谷川を悪者にしたはいいけど、どう始末つけようかと悩みまして、仙千代事件に長谷川が関わっていたというのは創作です。
信長の男色小唄、「人の若衆を盗むよりして......」は犬つれづれという本に載っていたかと思います。
絶対本当といえる程の史料ではないですが、小唄も男色も大好きな信長ですから、特に嘘だーっと疑う要素が見当たりません。
金剛寺文書はネットでも見れました。
秀吉の朱印状もあったりします。
奈良の興福寺の酒や金剛寺の酒は美味しくて有名だったようで、当時の名酒は環境が適していたのか寺で作られていたようです。
蘭丸が使いに行ったのは確かですが、距離的にGoogleマップで見てみたら、馬で日帰りで帰って来れる距離かどうかは疑問です。
馬をどれくらいの速さで走らせると、どれくらいでヘタるとか、どれくらい休ませなければいけないとか、早駆けなんてさせたら10分くらいしか走れないとか、馬の能力にもよるとは思いますが、調べたらそんな感じでした。
話しの流れが危険な方向に進んでいくので日帰りで無理矢理帰らせました。
あんな感じになったのは、金剛寺が稚児灌頂で有名な真言宗だからです。
稚児灌頂です。稚児浣腸ではありませんが、それに近い儀式の事です。
金剛寺の敷地内の様子や宝物もHPで調べたので、そんなに大きくは間違っていないと思います。
吉田兼和の兼見卿記は貴重な史料で、本能寺の変の真相を探る系の本には必ず取り上げられています。
光秀の親友で公家であるばかりか、信長とも交流があった兼和の日記には何回も蘭丸が登場します。
昔の公家さん達は皆日記を付けていたので、ほぼ毎日の記録として天気まで記されているので非常に信憑性が高いです。
日記には、何日蘭丸を訪ねて、何をあげたとか、信長への献上品を取り次いで貰ったとか、取り次いで貰った御礼に蘭丸に何を贈ったとか、そんな感じです。
蘭丸と、どんな雑談したかとか、砕けた内容はあまり読み取れませんが、蘭丸の仕事内容が良く伝わってきます。
信長公記や勧修寺晴豊の日記でも、蘭丸の仕事は、ほぼ100%、下賜品、礼状、褒美を渡す為の使者か、武将や公家、織田家一門の信長への取り次ぎと献上品の披露、これのみ!です。
あ、勿論信長の副状とか書状とかも出してハンコ押し(加判奉行)もしていますけど。
他の側近の仕事内容も、蘭丸と同じく上記のような史料から伺い知る事が出来るのですが、ボリュームと仕事の幅の違いを感じます。
やっぱり、他の側近達とは年齢が違うなという印象です。
この小説でも良く名前の出てきた側近達(掘、長谷川、菅屋、矢部、万見)は、皆怖い仕事をした経験があるのですが、蘭丸だけは無いというのも、若さと依怙贔屓を感じてしまうところでしょうか。
怖い仕事とは、処刑の検使役、罪人成敗、農民撫で斬り、晒し首奉行、罪を質す詰問役、味方に嫌われやすい戦目付、領地没収等の嫌な命令を伝える使者などです。
兼和さんの日記には信長や蘭丸の事だけでなく、親友の光秀さんも良く登場する為、光秀さんの動きとか、人間臭い部分が伝わってきて面白いです。
光秀さんの事は、本能寺関連の諸々の本や「明智光秀のすべて」が詳しいですが、結局兼見卿記から抜粋されていたりします。
光秀さんは、兼和さんちの石風呂が気に入り何回か借りに来たり、奥さんや自分の具合が悪くなると祈祷して貰ったりと兼和に随分世話になっていたようです。
良く坂本城を訪れたり、連歌や茶会に招待したりと交流が盛んだったので、本能寺の変に関わっていたと黒い噂が流れてしまいました。
変が起きる前から光秀の行動を知り、企てに加担したかまでは分かりませんが、光秀が何故謀反を起こしたかは絶対知っていたでしょうがね。
近衛前久の息子の信基の話しはまた別の章でしますが、公家社会で馴染めず、陰湿なイジメにあっていたという手紙が残っています。
長宗我部の砂糖の献上品については気になり調べてみましたら、三千斤は書いた通り大量で、砂糖は高価な物だったようです。
長宗我部と斎藤利三とか、三好とかは調べていて頭が痛くなりましたが、長宗我部と斎藤の縁戚関係は小説に書いたよりももっと実際は入り組んでいます。
四国の問題も、長宗我部と三好だけでなく、もっと多くの武将が絡んでいますが、小説では人名減らしてます。
はい、そして蘭丸の鎧はニセモノだった!ガーン( ̄▽ ̄;)
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