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最終決戦
好きな事
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「最後にもう一度聞くよ? 本当に、話し合いでは済まさないの?」
「情報を抜き取ろうとしている話し合いなのなら平行線ですよ。普通のお茶会も無用です、貴方が情報を出してくださるのなら喜んで話し合いにしますがね」
「それはさすがに難しいなぁ」
「それなら、話し合いは難しいです」
「残念、残念」
言いながら静稀は眉を下げ、仕方がないと本を握り直した。
左手で本のページに触れ、笑みを浮かべた。すると、触れているページから突如、淡い光が出始めた。その光は、お札に法力を送り込んだ時と同じ光。
「あの本は一体……」
「わからん。だが、迂闊に動かない方がいいのだろう? 何が来るのかわからない、警戒し続けるぞ」
「はい」
何が起きてもすぐに動けるように構え、静稀を見ていた。
「いやぁ、女性に見られるのは本当にいい気分だねぇ。気分が上がってしまうよ」
「「だまれ」」
「…………仲が良いのはいい事だとは思うよ、そういう所も素敵だ。いや、本当に…………ね」
一瞬顔を下げた静稀だったが、再度顔を上げ二人を見る。瞬間、夏楓は目を大きく見開き、横へと上半身を逸らしその場にしりもちを付いてしまった。
驚愕の顔を浮かべ見上げる彼女の目線の先には、拳を握り、繰り出した状態で固まっている紅音の姿。
「な、紅音…………?」
「…………」
夏楓の声に反応がない。紅音は手を下ろし、しりもちを付いている夏楓を見下ろした。
「あ、かね?」
紅音の目が静稀と同じ目をしていた。
闇が広がり、何も映していない。そんな、濁っている瞳。
「よく避けたねぇ。君も、やっぱりあの子孫である闇命の従者なんだねぇ。ほんわかとしたかわいい子と思っていたけれど、意外と戦えるのかなぁ?」
ニコニコしながら夏楓に話しかける静稀に、彼女は何も答えない。目を開き、彼を見ていた。
その間も紅音は夏楓を見下ろし、右の拳を振るった。
「っ、紅音!! しっかりしてください! 私です、夏楓ですよ! 私の声は聞こえていないのですか!?」
拳を落とされた夏楓は、すぐに立ち上がる事が出来ず体を横に転がし、ぎりぎりで回避。片膝を立て、紅音に叫ぶ。
洞窟内に響き渡るほどの声量で紅音の名前を何度も呼ぶが、紅音には届かない。避けた夏楓に近付き、次は蹴りを繰り出した。
膝を折り後ろに跳び避ける事が出来たが、紅音の身体能力は並大抵なものではない。
避けてもすぐに距離を詰められ、腹部を思いっきり殴られてしまった。
「がっ!」
後ろに吹っ飛び、地面に転がる。何とか拳を手で受け止めることは出来たが、力でかなう訳もなく、その場に蹲り咳を繰り返した。
痛みが引くのを待っていると、上から影が差す。少しだけ上を向こうとするが、足で頭を抑え込められ地面に顔をぶつけた。
立ち上がる為、手を地面につき力を込めるが、紅音の力は夏楓などでは叶わない。少しも顔を上げる事が出来ず、打つ手なしな状態。
「あ、かね…………」
「うーん。この展開は初めてだけれど、結構見るの楽しいかもしれないなぁ。今までは男女を相手にすることが多かったから、女性に男性を襲わせるようにしていたんだけど、女性同士もたまらないね。楽しみが一つ増えたなぁ」
二人の様子を見て、楽しそうに笑い声を上げる静稀。軽い笑い声が、夏楓の癪に障り怒りがふつふつと蘇る。だが、現状のままではどうする事も出来ず、歯を食いしばった。
「あー、無理しない方がいいよ? せっかくの別嬪さんが台無しになってしまうからね。ねぇ、紅音ちゃん」
スッと足を上げた紅音。何で上げたのかわからず、夏楓は困惑の表情で土のついた顔をあげた。
「あかっ――ぐっ!!」
「ふふっ、たまらないねぇ。やっぱり、人が人を陥れる姿はたまらない。素敵、素敵だよ、君達。もっと、俺を喜ばせてはくれないか? 次はどうしようかなぁ」
再度紅音が足を下ろし夏楓の顔を踏む。ガンッと大きな音が響き、地面が赤く染まった。
紅音は何も抵抗をしようとしない夏楓を見下ろし、何も口にはしない。
「んー、次は腕の骨を折るか、足の方がいいか。いや、体を痛めすぎても駄目だなぁ。動かなくなってしまったら面白くないしね。一度、傷めつけ過ぎてしまって駄目にしたことがあるから、今回は慎重にしていかないと」
淡く光っている本のページに触れ、優しく撫でる。ワクワクしながら本を見ていると、何故か急に眼を微かに開いた。
「――――――――え?」
何故か急に、本の端が凍り始めてしまった。
「情報を抜き取ろうとしている話し合いなのなら平行線ですよ。普通のお茶会も無用です、貴方が情報を出してくださるのなら喜んで話し合いにしますがね」
「それはさすがに難しいなぁ」
「それなら、話し合いは難しいです」
「残念、残念」
言いながら静稀は眉を下げ、仕方がないと本を握り直した。
左手で本のページに触れ、笑みを浮かべた。すると、触れているページから突如、淡い光が出始めた。その光は、お札に法力を送り込んだ時と同じ光。
「あの本は一体……」
「わからん。だが、迂闊に動かない方がいいのだろう? 何が来るのかわからない、警戒し続けるぞ」
「はい」
何が起きてもすぐに動けるように構え、静稀を見ていた。
「いやぁ、女性に見られるのは本当にいい気分だねぇ。気分が上がってしまうよ」
「「だまれ」」
「…………仲が良いのはいい事だとは思うよ、そういう所も素敵だ。いや、本当に…………ね」
一瞬顔を下げた静稀だったが、再度顔を上げ二人を見る。瞬間、夏楓は目を大きく見開き、横へと上半身を逸らしその場にしりもちを付いてしまった。
驚愕の顔を浮かべ見上げる彼女の目線の先には、拳を握り、繰り出した状態で固まっている紅音の姿。
「な、紅音…………?」
「…………」
夏楓の声に反応がない。紅音は手を下ろし、しりもちを付いている夏楓を見下ろした。
「あ、かね?」
紅音の目が静稀と同じ目をしていた。
闇が広がり、何も映していない。そんな、濁っている瞳。
「よく避けたねぇ。君も、やっぱりあの子孫である闇命の従者なんだねぇ。ほんわかとしたかわいい子と思っていたけれど、意外と戦えるのかなぁ?」
ニコニコしながら夏楓に話しかける静稀に、彼女は何も答えない。目を開き、彼を見ていた。
その間も紅音は夏楓を見下ろし、右の拳を振るった。
「っ、紅音!! しっかりしてください! 私です、夏楓ですよ! 私の声は聞こえていないのですか!?」
拳を落とされた夏楓は、すぐに立ち上がる事が出来ず体を横に転がし、ぎりぎりで回避。片膝を立て、紅音に叫ぶ。
洞窟内に響き渡るほどの声量で紅音の名前を何度も呼ぶが、紅音には届かない。避けた夏楓に近付き、次は蹴りを繰り出した。
膝を折り後ろに跳び避ける事が出来たが、紅音の身体能力は並大抵なものではない。
避けてもすぐに距離を詰められ、腹部を思いっきり殴られてしまった。
「がっ!」
後ろに吹っ飛び、地面に転がる。何とか拳を手で受け止めることは出来たが、力でかなう訳もなく、その場に蹲り咳を繰り返した。
痛みが引くのを待っていると、上から影が差す。少しだけ上を向こうとするが、足で頭を抑え込められ地面に顔をぶつけた。
立ち上がる為、手を地面につき力を込めるが、紅音の力は夏楓などでは叶わない。少しも顔を上げる事が出来ず、打つ手なしな状態。
「あ、かね…………」
「うーん。この展開は初めてだけれど、結構見るの楽しいかもしれないなぁ。今までは男女を相手にすることが多かったから、女性に男性を襲わせるようにしていたんだけど、女性同士もたまらないね。楽しみが一つ増えたなぁ」
二人の様子を見て、楽しそうに笑い声を上げる静稀。軽い笑い声が、夏楓の癪に障り怒りがふつふつと蘇る。だが、現状のままではどうする事も出来ず、歯を食いしばった。
「あー、無理しない方がいいよ? せっかくの別嬪さんが台無しになってしまうからね。ねぇ、紅音ちゃん」
スッと足を上げた紅音。何で上げたのかわからず、夏楓は困惑の表情で土のついた顔をあげた。
「あかっ――ぐっ!!」
「ふふっ、たまらないねぇ。やっぱり、人が人を陥れる姿はたまらない。素敵、素敵だよ、君達。もっと、俺を喜ばせてはくれないか? 次はどうしようかなぁ」
再度紅音が足を下ろし夏楓の顔を踏む。ガンッと大きな音が響き、地面が赤く染まった。
紅音は何も抵抗をしようとしない夏楓を見下ろし、何も口にはしない。
「んー、次は腕の骨を折るか、足の方がいいか。いや、体を痛めすぎても駄目だなぁ。動かなくなってしまったら面白くないしね。一度、傷めつけ過ぎてしまって駄目にしたことがあるから、今回は慎重にしていかないと」
淡く光っている本のページに触れ、優しく撫でる。ワクワクしながら本を見ていると、何故か急に眼を微かに開いた。
「――――――――え?」
何故か急に、本の端が凍り始めてしまった。
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