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連載
決着の竜竜舞い
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イスベルグはそう言い放ち、自分が持つ全ての魔力を練り上げた。
文字通りこの一撃に全てを懸けている。
これ以上戦いを長引かせれば自分が不利になると考えての行動だった。
しかしデザストルもドラゴン、魔力の動きには敏感である。イスベルグが次の攻撃に全ての魔力を使用することは手に取るようにわかっていた。
「ヤる気かよイスベルグ」
呟きながらデザストルも最大火力の魔法を準備する。
ここが戦いの最終局面だと世界が告げるように空気が張り詰めた。
イスベルグとデザストル。お互いが防御を捨て、一気に近づいた。
青き巨体と赤き巨体が空中でぶつかりあう瞬間に魔法を発動する。
「古代魔法・氷天下」
「炎帝閻魔地獄門・炎天下の段」
お互いに全ての魔力を氷と炎に変えて体に纏わせ、そのまま捨て身でぶつかり合った。
隕石同士が衝突したのかと思うほどの音と衝撃が響く。
爆風のような衝撃はデザストルが破壊した地域をも超え、無事だった建物を揺らした。
離れた場所にいる倉野もクレアシオンを地面に刺して踏ん張るがそれでも吹き飛ばされそうになる。
「うわっ、なんて風圧なんだ」
情けない声を上げるのが精一杯だ。
最大火力と最大火力の衝突から数秒後、衝撃が止むと倉野はすぐに空を見上げる。しかし、そこにはイスベルグやデザストルの姿はない。
「え、いない?」
一瞬、イスベルグたちの姿を見失ってしまった倉野だが、視線を移動させることで発見することができた。
それはお互いに気を失い同時に落下していく青と赤の姿である。
「イス・・・・・・ベルグさん」
全てを出し切り捨て身でぶつかり合ったのだ。無傷であるわけがない。
身体中の焦げが増え、あらゆる場所から出血していた。
もちろんデザストルも同じである。身体中傷だらけの状態で力無く落下していた。
落下点は『センター』で間違いないだろうと確認しながらも、倉野は近づくわけにはいかない。イスベルグとの約束が倉野を踏み留まらせていた。
奥歯が折れるのではないかというほど噛み締め、爪が手のひらに突き刺さるほど拳を握ることで耐える倉野。
「頼む・・・・・・生きていてくれ。イスベルグさん」
イスベルグの無事を願うほかなかった。
勝ち負けのためではない。ただイスベルグに生きていてほしいを願ったのだ。
二つの巨体はそのまま大きな音を立てて地面に激突し、土埃を巻き上げる。
大地自身が痛みを主張するように揺れ、再び衝撃が響いた。
しかし、先ほどの衝撃に比べればなんてことはない。
そんなことよりもイスベルグが無事なのかどうか、それだけが倉野の意識を奪っていた。
その瞬間、舞い上がり全てを覆い隠している土埃の中で立ち上がる大きな影。
イスベルグかデザストル、どちらかが立ち上がったようだ。
その影がイスベルグであると信じている倉野は願いを込めて名前を呼ぶ。
「イスベルグさん!」
倉野の声を聞いた影の主はこう答えた。
「残念、俺様だ」
文字通りこの一撃に全てを懸けている。
これ以上戦いを長引かせれば自分が不利になると考えての行動だった。
しかしデザストルもドラゴン、魔力の動きには敏感である。イスベルグが次の攻撃に全ての魔力を使用することは手に取るようにわかっていた。
「ヤる気かよイスベルグ」
呟きながらデザストルも最大火力の魔法を準備する。
ここが戦いの最終局面だと世界が告げるように空気が張り詰めた。
イスベルグとデザストル。お互いが防御を捨て、一気に近づいた。
青き巨体と赤き巨体が空中でぶつかりあう瞬間に魔法を発動する。
「古代魔法・氷天下」
「炎帝閻魔地獄門・炎天下の段」
お互いに全ての魔力を氷と炎に変えて体に纏わせ、そのまま捨て身でぶつかり合った。
隕石同士が衝突したのかと思うほどの音と衝撃が響く。
爆風のような衝撃はデザストルが破壊した地域をも超え、無事だった建物を揺らした。
離れた場所にいる倉野もクレアシオンを地面に刺して踏ん張るがそれでも吹き飛ばされそうになる。
「うわっ、なんて風圧なんだ」
情けない声を上げるのが精一杯だ。
最大火力と最大火力の衝突から数秒後、衝撃が止むと倉野はすぐに空を見上げる。しかし、そこにはイスベルグやデザストルの姿はない。
「え、いない?」
一瞬、イスベルグたちの姿を見失ってしまった倉野だが、視線を移動させることで発見することができた。
それはお互いに気を失い同時に落下していく青と赤の姿である。
「イス・・・・・・ベルグさん」
全てを出し切り捨て身でぶつかり合ったのだ。無傷であるわけがない。
身体中の焦げが増え、あらゆる場所から出血していた。
もちろんデザストルも同じである。身体中傷だらけの状態で力無く落下していた。
落下点は『センター』で間違いないだろうと確認しながらも、倉野は近づくわけにはいかない。イスベルグとの約束が倉野を踏み留まらせていた。
奥歯が折れるのではないかというほど噛み締め、爪が手のひらに突き刺さるほど拳を握ることで耐える倉野。
「頼む・・・・・・生きていてくれ。イスベルグさん」
イスベルグの無事を願うほかなかった。
勝ち負けのためではない。ただイスベルグに生きていてほしいを願ったのだ。
二つの巨体はそのまま大きな音を立てて地面に激突し、土埃を巻き上げる。
大地自身が痛みを主張するように揺れ、再び衝撃が響いた。
しかし、先ほどの衝撃に比べればなんてことはない。
そんなことよりもイスベルグが無事なのかどうか、それだけが倉野の意識を奪っていた。
その瞬間、舞い上がり全てを覆い隠している土埃の中で立ち上がる大きな影。
イスベルグかデザストル、どちらかが立ち上がったようだ。
その影がイスベルグであると信じている倉野は願いを込めて名前を呼ぶ。
「イスベルグさん!」
倉野の声を聞いた影の主はこう答えた。
「残念、俺様だ」
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