ガイアセイバーズ10 -闇の支配者-

独楽 悠

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本編

第14話_"空き家"の密談_2

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下手をすれば[異界]への略取という、とり返しのつかない結末になっていた可能性を想像したアキラへ、やはり蒼矢ソウヤは涼やかな面差しのまま頷いて返し、『現実世界』で接触した侵略者[犲牙サイガ]を軽く考察する。

「…独特の美学というか、こだわりの強さを持つ個体だと感じました。あと、自分に利益があれば徒党を組めるという、特異な気質を持つ個体とも」
「『セイバーズこっち』としちゃ、[侵略者奴ら]は単体でしか行動しねぇって認識だったんだけどな…」
「頭のイかれた野郎ってことは確かだな。まぁそもそも、まともな思考回路した[侵略者]なんざ存在しねぇだろうよ」

そう吐き捨て、影斗エイトは蒼矢を再び見据えた。

「[犲牙そっち]のプロファイリングは今はいい。なにしろその"眼"の解決が最優先だ。凍結されたって台詞から察するに、『索敵』は消えちまったわけじゃねぇ可能性が高いな?」
「はい、ニュアンス的には"使えなくなってる"ということだと思います。…一時的なのか永久になのかは、わかりませんが…」
「永久の線は捨てたいところだな」

今後の方向性に話題が移り始めたところで、レツがふとあることに思い至る。

「…今思ったんだけど、この前葉月ハヅキさんが『回想』辿って教えてくれた、蒼矢の先代の『アズライト』が短命で降りたらしいって話。…もしかして、今回と同じ[侵略者]とあたったせいだったりしねぇかな?」
「…!」
「なんだそりゃ?」

烈の気付きに蒼矢も目を見張り、要領を得ていない影斗と陽へ、葉月からもたらされた『先代のアズライト』に関する情報を共有する。

話を聞き、影斗は腕を組んで思案する。

「…確かに、リンクするところがありそうだな。[侵略者]の間で、[半魚人]が[セイバーの能力を凍結する力の持ち主]として知れてるなら、おそらく"実績"があるってことだろうし」
「そして、その[侵略者]はまだ生きてる…倒せなかったから、先代のアズライトは凍結を解くことができなかった。…それが引き金になって、早期引退に追い込まれたと…?」
「あるべきものが失われちまった状態が続いたら、時期を早めることにつながるかもな。『アズライト』には適合性が高い奴が選ばれるって点を考えると、尚更でかい要因になりそうだ」
「…!? ま、待ってよ…それって、今のままだと蒼兄あおにぃの『アズライト』の力が消えちまうかもしれねぇってことか…!?」

『先代エピドート』である葉月から聞かされた記憶をもとに推測をまとめていくなか、ふと陽がそう重大な事実に気づく。
ふたたび青くなる彼へ、当事者の蒼矢は静かに頷き返した。

「心配するな。取り戻せばいいだけだから」
「まぁそうだな。体液飲まされた時も、鯰の[侵略者]に乗っ取られた時も、それぞれ倒したら治ったから、今回も同じようなパターンになるとみていいだろ」

陽の安心を誘うように目元を緩めながら諭す蒼矢に、影斗も自然に合わせてやる。

「…とはいえ、ゆっくりはしてられねぇだろうな…早いとこ凍結を解かないと、どれだけ影響が出るかわからねぇ」
「一刻も早く[半魚人野郎]を倒さねぇとな。再戦で必ず仕留めるぞ」

そして当代のセイバーズはそう答えを導き出し、4人で頷き合った。
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