ガイアセイバーズ -GAIA SAVERS-

独楽 悠

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本編

第3話_無防備な麗人_2

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二人は図書館へ入り、蒼矢ソウヤは先に席について、次の講義で使う資料に目を通し始める。
蔓田ツルタは広大な館内に敷き詰められた膨大な数の書籍から、タイトルも見ず適当にピックアップし、しばらくして蒼矢の向かいの席についた。

書籍に目を通さないまま機械的にページをめくりながら、蔓田は蒼矢の様子を観察する。

「いつもこうして時間を費やしているのか?」

蔓田からの問いに、蒼矢が図書へ落としていた視線を合わせる。

「はい。講義と講義の間が空いた時は、大体」
「真面目だな」
「…そういうつもりじゃないんですが」
「ああいう人間に比べれば、よほどこの施設の意義に即した時間を過ごしているように感じるが」

窓の外を視線で示しながら、蔓田はそう返す。

窓からは、大声で笑いながら複数人でダラダラと道を歩いている他学部生や、整備された構内庭園をバックに写真を撮る一般人、遠くのグラウンドでなにをするでもなく戯れているどこぞのサークル集団など、色んな人々の様相が見える。

蒼矢はペンを置き、蔓田から視線を外して少しうつむいた。

「大学は学ぶだけの施設じゃありませんから、彼らが間違っていて、僕が合っているということはないと思います。…こうしている方が性に合っているから、ここにいるだけです」

内向的な性分である蒼矢は、どこか自分に言い聞かせるように答える。
少しの間沈黙が続き、蒼矢が顔を上げると、蔓田は蒼矢の顔をぐっと近距離で眺めていた。

「!」

驚いた蒼矢は、思わず机から手を放して身を引くが、蔓田の姿勢は変わらない。

「…お前、綺麗な顔をしているな」
「…えっ…?」

蔓田はそう言いながら、ずっと視線を送り続ける。
蒼矢の胸から上を一つひとつ観察するように、目線を細かく動かしている。
蒼矢はそんな蔓田の様子にわずかに異常さを感じたが、視線を外すことができない。
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