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本編
第2話_師弟の語らい-5
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蒼矢はその場に座り直し、道着とタンクトップの右側だけを肩から外して"刻印"のある左胸を隠しつつ、苡月のテーピングを受ける。
彼の左胸上部にある『ガイアセイバー』の証・青い水滴文様の刻印は、実のところ苡月にはすでに見られている。
刻印は、事情を知らない傍から見ると刺青にしか見えないため、『ガイアセイバー』の使命を受けてから数年間、自分の家族にさえも秘密にしていた。
しかしとあるアクシデントから、蒼矢自身記憶にない間に苡月の目にふれてしまい、お互いにとってそれぞれ別の意味で強く印象に残る出来事になっていた。
…とはいうものの、この一件に関して苡月から蒼矢へ直接的な問いかけは無く、今日まで両者の間で刻印を目にした時のことは一切話題にあがっていない。
なんとなくうやむやになりつつあると感じ始めた蒼矢は、自分が知らない間に起こったことでもあることから"最初から無かった"出来事として片付けようと思い、引きつづき苡月の目からは隠すよう努めた。
「…」
苡月にテーピングしてもらいながら、蒼矢は視線を自分の肩から苡月の顔へと移し、無意識に眺める。
視線を感じた苡月がちらりと患部からそらすと、なにやら真剣な顔つきの彼と目が合い、ふいなことに驚いて肩をびくつかせる。
視線の行き先に困って手元へ伏せてから、頬を染め上目づかいにうかがった。
「…っ、あの…僕の顔になにかついてますか…?」
「? いや、なにも」
美麗な面差しに至近距離から見つめられて恥ずかしがる苡月をよそに、蒼矢は問いかけへは適当に答え、内でぼんやりと考えにふけっていた。
…そのうち、苡月に体格抜かれるのかな、俺…
細身ながら全身筋肉の塊というマッチョな兄とうりふたつな顔立ちの苡月を見、蒼矢はひとり彼の将来を妄想し、危機感をつのらせた。
彼の左胸上部にある『ガイアセイバー』の証・青い水滴文様の刻印は、実のところ苡月にはすでに見られている。
刻印は、事情を知らない傍から見ると刺青にしか見えないため、『ガイアセイバー』の使命を受けてから数年間、自分の家族にさえも秘密にしていた。
しかしとあるアクシデントから、蒼矢自身記憶にない間に苡月の目にふれてしまい、お互いにとってそれぞれ別の意味で強く印象に残る出来事になっていた。
…とはいうものの、この一件に関して苡月から蒼矢へ直接的な問いかけは無く、今日まで両者の間で刻印を目にした時のことは一切話題にあがっていない。
なんとなくうやむやになりつつあると感じ始めた蒼矢は、自分が知らない間に起こったことでもあることから"最初から無かった"出来事として片付けようと思い、引きつづき苡月の目からは隠すよう努めた。
「…」
苡月にテーピングしてもらいながら、蒼矢は視線を自分の肩から苡月の顔へと移し、無意識に眺める。
視線を感じた苡月がちらりと患部からそらすと、なにやら真剣な顔つきの彼と目が合い、ふいなことに驚いて肩をびくつかせる。
視線の行き先に困って手元へ伏せてから、頬を染め上目づかいにうかがった。
「…っ、あの…僕の顔になにかついてますか…?」
「? いや、なにも」
美麗な面差しに至近距離から見つめられて恥ずかしがる苡月をよそに、蒼矢は問いかけへは適当に答え、内でぼんやりと考えにふけっていた。
…そのうち、苡月に体格抜かれるのかな、俺…
細身ながら全身筋肉の塊というマッチョな兄とうりふたつな顔立ちの苡月を見、蒼矢はひとり彼の将来を妄想し、危機感をつのらせた。
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