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本編
第12話_不義理への贖罪-1
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『転異空間』から帰還し、元の商業施設付近へ戻ってきた蒼矢は、すぐに早足で敷地内の南側駐車場へと向かう。
転送しはじめた時から結構な時間がたち、時期もあって陽の傾きがだいぶ早まりオレンジ色の空に包まれるなか、たどりついた蒼矢は方々へ視線を巡らす。
「……」
このたびの[異界のもの]出現騒動により、被災者の一時避難場所になっていた駐車場は、転送前の密集状態からうって変わってひとがまばらにしかいなくなっていて、雪崩のように駆けつけていただろう救急車も終便になり、最後に残った負傷者を複数人のせ、病院へと向かっていく。
他の軽傷者も、むかえにきた一般車やタクシーへ相乗りして乗り込んで駐車場から姿を消し、イベント運営者や公的機関により据えられていた被害対策本部も撤収の様相を見せはじめていて、目に見える景色からぽつぽつとひとの数は減り続けていった。
「…」
蒼矢は、無事もとの平穏をとり戻していく『現実世界』の姿を見届けてから、その場を離れようと向き直る。
すると、ひとりぽつんと歩道端に身を寄せている人影を視界の片隅にとらえ、はっとしてふり向いた。
「……カレン」
カレンは、転送する前の蒼矢が彼女とふたりでいた場所に、そのまま座っていた。
蒼矢の顔がこちらを向いたことに気づくと立ちあがり、彼のもとへ歩いていく。
「おかえりなさい、ソウヤ」
「…カレン、どうして…」
「あなたはきっと、ここへ戻ってくると思ってたの」
目を見張る蒼矢へ、カレンはにこりと微笑む。
「…」
それ以上なにも言わない彼女を、蒼矢は呆然と眺めた。
転送しはじめた時から結構な時間がたち、時期もあって陽の傾きがだいぶ早まりオレンジ色の空に包まれるなか、たどりついた蒼矢は方々へ視線を巡らす。
「……」
このたびの[異界のもの]出現騒動により、被災者の一時避難場所になっていた駐車場は、転送前の密集状態からうって変わってひとがまばらにしかいなくなっていて、雪崩のように駆けつけていただろう救急車も終便になり、最後に残った負傷者を複数人のせ、病院へと向かっていく。
他の軽傷者も、むかえにきた一般車やタクシーへ相乗りして乗り込んで駐車場から姿を消し、イベント運営者や公的機関により据えられていた被害対策本部も撤収の様相を見せはじめていて、目に見える景色からぽつぽつとひとの数は減り続けていった。
「…」
蒼矢は、無事もとの平穏をとり戻していく『現実世界』の姿を見届けてから、その場を離れようと向き直る。
すると、ひとりぽつんと歩道端に身を寄せている人影を視界の片隅にとらえ、はっとしてふり向いた。
「……カレン」
カレンは、転送する前の蒼矢が彼女とふたりでいた場所に、そのまま座っていた。
蒼矢の顔がこちらを向いたことに気づくと立ちあがり、彼のもとへ歩いていく。
「おかえりなさい、ソウヤ」
「…カレン、どうして…」
「あなたはきっと、ここへ戻ってくると思ってたの」
目を見張る蒼矢へ、カレンはにこりと微笑む。
「…」
それ以上なにも言わない彼女を、蒼矢は呆然と眺めた。
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