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◇第五章 ルイス編◇ チャラい彼のヒミツに触れます
第三十三話 「もう、やめてください……!」*
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「ッッァアアアアアァァァ!!!?」
「っ!」
バジリスクの断末魔が響く。全身がビリビリするほどの大音量の叫びに、身がすくんだ。
パキ……パキパキ…………。
まるで、乾ききった小枝を靴の裏で踏みしめたみたいな音が耳に届く。
『目が合うと石化されるわ。何があってもバジリスクを視界に入れないようになさい!』
エミリア様の言葉が、胸の内でよみがえった。
もしも、バジリスクの目に映した生き物を石化させる力があるんだとしたら、自分自身の姿をとらえたらどうなるのか。
それはたぶん、さっきから止まらない水が氷に変わっていくような音が答えだと思う。
「シャァァァアッッァァアアアアア!!?」
「っく!?」
バジリスクが自身の体の異変に混乱して、暴れてる。
尾を激しく地面に叩きつけて、その衝撃で地震みたいに揺れた。
もう一回倒れかけた姿勢をかろうじて持ち直したけど、結構きついよ。
バジリスクが尾を地面にぶつけるたびに、その部分に軽い地割れが起きてる。
あんなのに身体を押しつぶされたら、一溜りもないよ。
巻き込まれないように、離れておいたほうがいいかもしれない。
鏡は絶対に手放さないように、後ろ手で少しずつ慎重に移動する。
念には念を入れて目も開けないようにしてるけど、視界がない状態で動くのって怖い。尾の部分が私に振り下ろされませんように。
「ッシャァアアアッ!!」
「っひゃ!?」
あ、危なっ!?
真横に尾がドスンってピンポイントで下ろされるなんて!?
思わず目を開けて横をマジマジ見ちゃったけど、見なきゃよかったよ!
だって、ほんの数センチくらいのギリギリのところに、尾があるなんて予想なんてしてないよね!?
最後の抵抗って言わんばかりに暴れ狂うバジリスクに、冷汗がドッとあふれ出るよ。
「グシャァァァアアアアッッッ!!!」
「!?」
って、ちょ、ちょっと危ない、かも……!?
また振り上げた尻尾が、私に向かってきてる!?
これって、このままだと……。
「っ!」
ブンッって空を切る音がした。
勢いよく下ろされた尻尾は、確実に私の真上にあって――
押しつぶされる!?
こんなの、避けきれないよ……!
「……っ!」
目を開けてなんかいられなくて、強く瞳を閉じた。景色がなくなっても、風が私に迫ってきてるのを感じる。
せっかくあともう少しで生き残れたかもしれないのに……!
「ルイス、さん……!」
会いたいよ。
助けて。
「――ハァァァアアアアアッッ!!!」
風が、止んだ?
代わりに、ドスッと何か断たれるような音が聞こえる。
「ッ!? ァァァッ!? ギシャァァァッッ!?」
つんざくような、バジリスクの叫び声。
さっきまでの悲鳴をはるかに上回ってる苦痛なものだけど……一体何が起こってるの?
「え……?」
ルイス、さん?
「……どうして?」
なんで、ここにいるの?
ルイスさんは、眼光を鋭くして目の前の大蛇を見据えてる。彼の手にある剣からは、真っ赤な血がしたたり落ちていた。
「……!?」
辺りを見回すと、バジリスクの尻尾の先が転がっていた。断面をまともに見ちゃって、慌てて目を背けた。
まっすぐ垂直に切られたみたいだったけど……。もしかして、さっきの『ドスッ』っていうのって、ルイスさんが切り落とした音?
一メートルくらいありそうで結構な厚さだったのに、そんなにあっさり切れるなんて。
ううん、それともルイスさんがそれくらい腕が立つってこと?
剣を構え直して、ルイスさんが地を蹴った。
「ッフッ!」
鋭利な剣を使って、ルイスさんは次々にバジリスクの巨大な身体に傷をつけていく。彼が右手を動かして剣を振るうたびに、バジリスクの鳴き声が弱々しくなってる。
ルイスさんの服に血が飛び散って、騎士のベストの紺色がますます黒ずんでいって。
真っ白なはずのズボンが、深紅の花のような血痕に染まっていく。
ワザと急所を外した彼の攻撃は、確実にバジリスクの命の灯を消そうとしてる。
「…………めて」
ルイスさんの目が細くなって、眼前の獲物を捕らえている。
前に見たことのあるその瞳は、私が初めて彼の鍛錬時に顔を出した時に見かけたときのものと同じだった。
尻尾ができたんだから、たやすくバジリスクの頭も切り落とすことができるはずなのに。
どうしてルイスさんは、楽しそうに腕を振るっているの。
――唇の端歪ませて、彼は笑っていた。
「…………めて、くださ………………い」
そんなことしなくたって、もう大丈夫なのに。
バジリスクが完全に石化するよりも前に、できる限りいたぶろうとしてるなんて。
「もう、やめてください……!」
私の声が震えてるのは、どうして?
かすれてて聞き取りづらかったはずなのに、私の言葉にルイスさんは腕を止めた。
停止した剣の先から、血の滴が流れるように伝って地面を濡らしていく。
「……」
振り返った彼の表情は、何も浮かべてなくて。澄んだ水色の瞳は私を映してるはずなのに、作り物めいて無機質だった。
ふらりとおぼつかない足取りで私に近づいてくる彼を、ジッと見ていた。
ルイスさんの頬にも、返り血が赤い線みたいに走っている。彼の白い肌に、紅の色は目立ってた。
やがて、剣を構えていた腕を下して、私の目の前で膝をついた。
正面から向き合っても、彼の瞳には私の姿は映らない。
あの、私が心配してた不安定な怖さがある目のまま。
「ごめん、なさい……」
こぼれた言葉と同時に、目から涙がこぼれた。
「私のせいで……ごめんなさっ…………」
謝罪の言葉が嗚咽で言いきれなくて途中で止まった。
彼をそんな瞳にさせちゃったのは、他でもない私のせい。
その事実が、悲しくて。
うつむいて涙をぬぐってると、視界の端でルイスさんが持っていた剣が地面に落ちたのが見えた。
カシャンと、地に落ちた剣が音を立てる。
「ク、ガ…………?」
「ルイス、さん?」
呼ばれた?
気のせいかもしれないけど……。
視線を上げると、水色の瞳とかち合った。
普段と変わらない、明るくて眩しいくらいの彼の瞳。
ぼんやりとした表情で私をジッと見つめてる。
「ルイスさん……」
「クガ……!」
もう一度呼ぶと、ルイスさんは顔をクシャクシャに歪ませた。
生気が戻った彼の表情にホッとして、その気の緩みでまた目の端から涙が流れた。
「っ?」
「クガ、クガ……!」
え……?
腕を引かれたと思ったら、急に身動きがとれなくなったけど……何があったの?
目の前が急に暗くなるし……息を吸い込むと、鉄が錆びたみたいな臭いがする。
背中に巻きつくって表現が近いほど、強い力が私を締め付けてる。
顔の正面だって、温かくて硬いものがぶつかってる。耳をつけたそこから、ドクドクって激しい音が聞こえた。
もしかして私、ルイスさんに…………抱きしめられてる、の?
「クガ、クガ……! よかった。よかった、あんたが無事で…………!」
頭の後ろと背中に回された腕に、ますます力が加わった。
息苦しいくらいに抱きしめられてるのに、まるでしがみつかれてるみたい。
「っ………また、間に合わないかと思った…………」
ポツポツと降ってくる生暖かい滴が、私の肩が濡らしていく。
「……ルイスさん、泣いて…………るの?」
戸惑って、私の目にあふれてたはずの涙が止まった。
私の問いに答えないで、ルイスさんはただ嗚咽を漏らした。
「今度こそ、護れた……!」
絞り出すような声。
ルイスさんをそんな風にさせてしまってるのは、私と『誰』?
…………わからない。でも、ルイスさんの手は震えてて、私を失うのに怯えてるみたいだった。
さっきの、バジリスクと対峙してる時とは全然違う。
小刻みに震える彼は、ここにちゃんといるっていう安心感がある。
ルイスさんの背中に、そっと手を伸ばした。
一瞬だけ、ビクッとルイスさんは身体を揺らした。
ルイスさんの不安を取り除きたくて、私はそれ以上の抵抗がないのをいいことに、そのまま彼の背にすがりついた。
「ごめん、なさい…………」
それと、
「ありがとう、ございます」
「ッ……アァァアァッッ………………ッ!!」
ルイスさんの涙声交じりの慟哭が聞こえた。
堰を切ったみたいに流れ出した彼の涙が、私に絶えなく降り注いでくる。
その腕に掻き抱くようにされた身体が、痛くて。
たぶんそれは、強い力をかけられてるってことだけじゃない。ルイスさんの叫びが、胸に突き刺さってきたから。
――どうか、今の私の存在が彼の支えになれていますように。
願いを込めて、私も彼をつかんだ指先に力を込めた。
「っ!」
バジリスクの断末魔が響く。全身がビリビリするほどの大音量の叫びに、身がすくんだ。
パキ……パキパキ…………。
まるで、乾ききった小枝を靴の裏で踏みしめたみたいな音が耳に届く。
『目が合うと石化されるわ。何があってもバジリスクを視界に入れないようになさい!』
エミリア様の言葉が、胸の内でよみがえった。
もしも、バジリスクの目に映した生き物を石化させる力があるんだとしたら、自分自身の姿をとらえたらどうなるのか。
それはたぶん、さっきから止まらない水が氷に変わっていくような音が答えだと思う。
「シャァァァアッッァァアアアアア!!?」
「っく!?」
バジリスクが自身の体の異変に混乱して、暴れてる。
尾を激しく地面に叩きつけて、その衝撃で地震みたいに揺れた。
もう一回倒れかけた姿勢をかろうじて持ち直したけど、結構きついよ。
バジリスクが尾を地面にぶつけるたびに、その部分に軽い地割れが起きてる。
あんなのに身体を押しつぶされたら、一溜りもないよ。
巻き込まれないように、離れておいたほうがいいかもしれない。
鏡は絶対に手放さないように、後ろ手で少しずつ慎重に移動する。
念には念を入れて目も開けないようにしてるけど、視界がない状態で動くのって怖い。尾の部分が私に振り下ろされませんように。
「ッシャァアアアッ!!」
「っひゃ!?」
あ、危なっ!?
真横に尾がドスンってピンポイントで下ろされるなんて!?
思わず目を開けて横をマジマジ見ちゃったけど、見なきゃよかったよ!
だって、ほんの数センチくらいのギリギリのところに、尾があるなんて予想なんてしてないよね!?
最後の抵抗って言わんばかりに暴れ狂うバジリスクに、冷汗がドッとあふれ出るよ。
「グシャァァァアアアアッッッ!!!」
「!?」
って、ちょ、ちょっと危ない、かも……!?
また振り上げた尻尾が、私に向かってきてる!?
これって、このままだと……。
「っ!」
ブンッって空を切る音がした。
勢いよく下ろされた尻尾は、確実に私の真上にあって――
押しつぶされる!?
こんなの、避けきれないよ……!
「……っ!」
目を開けてなんかいられなくて、強く瞳を閉じた。景色がなくなっても、風が私に迫ってきてるのを感じる。
せっかくあともう少しで生き残れたかもしれないのに……!
「ルイス、さん……!」
会いたいよ。
助けて。
「――ハァァァアアアアアッッ!!!」
風が、止んだ?
代わりに、ドスッと何か断たれるような音が聞こえる。
「ッ!? ァァァッ!? ギシャァァァッッ!?」
つんざくような、バジリスクの叫び声。
さっきまでの悲鳴をはるかに上回ってる苦痛なものだけど……一体何が起こってるの?
「え……?」
ルイス、さん?
「……どうして?」
なんで、ここにいるの?
ルイスさんは、眼光を鋭くして目の前の大蛇を見据えてる。彼の手にある剣からは、真っ赤な血がしたたり落ちていた。
「……!?」
辺りを見回すと、バジリスクの尻尾の先が転がっていた。断面をまともに見ちゃって、慌てて目を背けた。
まっすぐ垂直に切られたみたいだったけど……。もしかして、さっきの『ドスッ』っていうのって、ルイスさんが切り落とした音?
一メートルくらいありそうで結構な厚さだったのに、そんなにあっさり切れるなんて。
ううん、それともルイスさんがそれくらい腕が立つってこと?
剣を構え直して、ルイスさんが地を蹴った。
「ッフッ!」
鋭利な剣を使って、ルイスさんは次々にバジリスクの巨大な身体に傷をつけていく。彼が右手を動かして剣を振るうたびに、バジリスクの鳴き声が弱々しくなってる。
ルイスさんの服に血が飛び散って、騎士のベストの紺色がますます黒ずんでいって。
真っ白なはずのズボンが、深紅の花のような血痕に染まっていく。
ワザと急所を外した彼の攻撃は、確実にバジリスクの命の灯を消そうとしてる。
「…………めて」
ルイスさんの目が細くなって、眼前の獲物を捕らえている。
前に見たことのあるその瞳は、私が初めて彼の鍛錬時に顔を出した時に見かけたときのものと同じだった。
尻尾ができたんだから、たやすくバジリスクの頭も切り落とすことができるはずなのに。
どうしてルイスさんは、楽しそうに腕を振るっているの。
――唇の端歪ませて、彼は笑っていた。
「…………めて、くださ………………い」
そんなことしなくたって、もう大丈夫なのに。
バジリスクが完全に石化するよりも前に、できる限りいたぶろうとしてるなんて。
「もう、やめてください……!」
私の声が震えてるのは、どうして?
かすれてて聞き取りづらかったはずなのに、私の言葉にルイスさんは腕を止めた。
停止した剣の先から、血の滴が流れるように伝って地面を濡らしていく。
「……」
振り返った彼の表情は、何も浮かべてなくて。澄んだ水色の瞳は私を映してるはずなのに、作り物めいて無機質だった。
ふらりとおぼつかない足取りで私に近づいてくる彼を、ジッと見ていた。
ルイスさんの頬にも、返り血が赤い線みたいに走っている。彼の白い肌に、紅の色は目立ってた。
やがて、剣を構えていた腕を下して、私の目の前で膝をついた。
正面から向き合っても、彼の瞳には私の姿は映らない。
あの、私が心配してた不安定な怖さがある目のまま。
「ごめん、なさい……」
こぼれた言葉と同時に、目から涙がこぼれた。
「私のせいで……ごめんなさっ…………」
謝罪の言葉が嗚咽で言いきれなくて途中で止まった。
彼をそんな瞳にさせちゃったのは、他でもない私のせい。
その事実が、悲しくて。
うつむいて涙をぬぐってると、視界の端でルイスさんが持っていた剣が地面に落ちたのが見えた。
カシャンと、地に落ちた剣が音を立てる。
「ク、ガ…………?」
「ルイス、さん?」
呼ばれた?
気のせいかもしれないけど……。
視線を上げると、水色の瞳とかち合った。
普段と変わらない、明るくて眩しいくらいの彼の瞳。
ぼんやりとした表情で私をジッと見つめてる。
「ルイスさん……」
「クガ……!」
もう一度呼ぶと、ルイスさんは顔をクシャクシャに歪ませた。
生気が戻った彼の表情にホッとして、その気の緩みでまた目の端から涙が流れた。
「っ?」
「クガ、クガ……!」
え……?
腕を引かれたと思ったら、急に身動きがとれなくなったけど……何があったの?
目の前が急に暗くなるし……息を吸い込むと、鉄が錆びたみたいな臭いがする。
背中に巻きつくって表現が近いほど、強い力が私を締め付けてる。
顔の正面だって、温かくて硬いものがぶつかってる。耳をつけたそこから、ドクドクって激しい音が聞こえた。
もしかして私、ルイスさんに…………抱きしめられてる、の?
「クガ、クガ……! よかった。よかった、あんたが無事で…………!」
頭の後ろと背中に回された腕に、ますます力が加わった。
息苦しいくらいに抱きしめられてるのに、まるでしがみつかれてるみたい。
「っ………また、間に合わないかと思った…………」
ポツポツと降ってくる生暖かい滴が、私の肩が濡らしていく。
「……ルイスさん、泣いて…………るの?」
戸惑って、私の目にあふれてたはずの涙が止まった。
私の問いに答えないで、ルイスさんはただ嗚咽を漏らした。
「今度こそ、護れた……!」
絞り出すような声。
ルイスさんをそんな風にさせてしまってるのは、私と『誰』?
…………わからない。でも、ルイスさんの手は震えてて、私を失うのに怯えてるみたいだった。
さっきの、バジリスクと対峙してる時とは全然違う。
小刻みに震える彼は、ここにちゃんといるっていう安心感がある。
ルイスさんの背中に、そっと手を伸ばした。
一瞬だけ、ビクッとルイスさんは身体を揺らした。
ルイスさんの不安を取り除きたくて、私はそれ以上の抵抗がないのをいいことに、そのまま彼の背にすがりついた。
「ごめん、なさい…………」
それと、
「ありがとう、ございます」
「ッ……アァァアァッッ………………ッ!!」
ルイスさんの涙声交じりの慟哭が聞こえた。
堰を切ったみたいに流れ出した彼の涙が、私に絶えなく降り注いでくる。
その腕に掻き抱くようにされた身体が、痛くて。
たぶんそれは、強い力をかけられてるってことだけじゃない。ルイスさんの叫びが、胸に突き刺さってきたから。
――どうか、今の私の存在が彼の支えになれていますように。
願いを込めて、私も彼をつかんだ指先に力を込めた。
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