ドS変態若社長に調教溺愛されそうなので全力で回避したいけど無理かもしれない

酉埜空音

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:若社長、上書きする:

 そのまま、珍しく彩葉がキスを求めてくる。
 そっと応じてやれば、もっともっと、と強請ってくる。
 擦り寄って甘えてくる彩葉だが、その背中や手足はすっかり冷たくなり、心なしか震えている。
「あ、あのね……」
「どうした?」
 あたしおかしい、と、彩葉が不安そうな目で辰之進を見る。
「見てよ、震えが止まらないの……自分であいつと戦って……勝ったのはあたしなのに……」
「当たり前だ! 一方的に酷い目に遭わされたんだ。怖くて当たり前なんだよ。彩葉は悪くない」
 守れなくてすまない、と、辰之進は言葉を絞り出す。
「辰之進、ごめんねぇ……。あたし、幼馴染をボコボコにしちゃって……暴行罪で訴えられたらどうしよう……パパ、うちの顧問弁護士を貸してくれるかなぁ……」
「違うぞ、彩葉が謝る必要はまったくないぞ。むしろ、あいつを訴えることが可能だ」
 しない、と彩葉は首を横に振る。艶やかな黒髪がさらさらと揺れた。
「あ、あたしが……しっかりしてれば、幼馴染で融資先の御曹司があんな馬鹿なことしなかっただろうし」
 俯く彩葉の華奢な背中が震える。
「彩葉……間違えないでくれ、あの馬鹿が全て悪い」
 辰之進は唇を噛んだ。最愛の彩葉を守れなかった己が情け無い。あの変態が屋敷に滞在しはじめた時点で、彩葉を守る対策を取っておくべきだった。すぐに屋敷から叩き出して接近禁止処置を取る必要がある。
「……あいつの、感触が消えなくて気持ち悪いの……」
「……上書きしてやる」
 辰之進が手を伸ばした先にあるクローゼットから、白いバスタオルが出てくる。
 彩葉を抱きかかえて、シャワールームへと行く。スイッチを操作して、お湯を出す。タオルをお湯にひたして絞って、彩葉の体を丁寧に拭き清める。
 優しい手つきに、彩葉の体からようやく力が抜ける。
「あ、の……」
「ん、どうした?」
 かあっ、と彩葉が頬を染めた。
「お願い、してもいい?」
 どうぞ、と、辰之進は頷く。
「一緒にシャワー……浴びてくれると嬉しい」
「……了解」

 降り注ぐ柔らかい水流の中、互いに全裸でキスをする。触れ合うだけのキス、彩葉が何度も何度もねだり、辰之進はそれに応えてくれる。
「は、ぁ……」
「少し落ち着いたか?」
「うん」
 しかしキスだけでも彩葉の体は色気を放つし、鍛えられて引き締まった辰之進の体も男の色気が立ち登る。
 じっと全身を眺められて、彩葉の体を羞恥心が駆け巡る。両腕で体を隠そうとすると、すかさず阻止されてしまう。
「恥ずかしい?」
「当たり前でしょう……」
「それでも、感じてるのがわかる……ほら、尖って主張している」
 むにゅ、と両方の胸を揉まれて、その先端にキスをされる。びり、と刺激が走るが辰之進はすぐに離れてしまった。

 物足りない。

 が、他の男に抱かれそうになったからお仕置きなのだ、と、彩葉は理解した。
 きっと、これからたっぷり焦らされるのだろう。
 案の定、辰之進は黙って彩葉を壁に向かって立たせて、腰を抱える。
「あ、あの!」
「大丈夫、無茶はしないから……」
 言いながら辰之進は、ピンクスーツが舐めた場所に、ゆっくりとボディソープを塗り込む。ぬるぬるとなぞられてもどかしい。そのうち秘所にも、くぷ、と指が二本入ってくる。
「ひゃん!」
「彩葉は……この、浅いところも好きだよな」
「わかんないっ……」
 辰之進の長い指は、浅いところを何度か出入りしただけで去ってしまう。
 彩葉が求める快感とは程遠い。
 それを幾度か繰り返される。
「や、あ、あんっ……」
「エロい声……どこまで淫らにできてるんだ……」
「刺激、しないでぇ……ひゃあ、あ……」
 胸や鎖骨、太ももなどあちこちを撫でまわしているうちに、とろとろと、蜜があふれ出てくる。
 が、辰之進は気にせず『上書き』に勤しむ。
 しかし丹念にあちこち触られる彩葉の方はたまらない。辰之進の指が官能の波を呼び寄せる。
 辰之進が何を思って彩葉の全身を洗っているのかはわからないが、彩葉の下腹部は辰之進を求めてきゅんきゅんしっぱなしである。
「ね、欲しい……」
「え? まだ待て……」
 ええっ、と彩葉が息をのむ。
「お仕置き、やだぁ……はやく、楽にしてぇ」
「お仕置き!? 違う、違うぞ……」
「や、もう、イかせてぇ……」
 コレ、と彩葉が辰之進の逸物を握った。辰之進が焦ったように、彩葉の手を掴む。
「煽るな、俺だって我慢できなくなるじゃないか!」
 硬度を増したそれを、彩葉は自分でそっと宛がう。
「きゃうっ……」
 するんと奥までのみ込み、彩葉が仰け反った。
「ま、待て……くっ、いつもより絡みつくぞ」
「ああ、あん、おっきい……」
 獣のように互いを貪り、彩葉が気絶するまでそれは続いた。
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