異世界に来た俺の話

四季織

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01 プロローグ

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 気がついたら、草の上で寝ていた。

 あれ?

 昨日の記憶を反芻してみる。
 仕事帰りに弁当とビールを買って、うん、部屋で寝たのは間違いない。

 格好は寝るときに着ていたスウェット上下だし、足も素足だ。
 出掛けた記憶はないが、夢遊病にしては足も汚れてない。
 自分で歩いてここまで来たわけじゃなさそうだ。

 というか。
 近所にこんなところあったか?

 俺が住んでたのは都心から外れた住宅街のアパートで、確かに近くに公園もあった。
 けど、公園というより森じゃないか。

 見上げても、見渡しても。
 鬱蒼と茂る木々と暗闇だけで、明かりひとつ見えないなんて。
 とても、俺の住んでた街とは思えない。

 誰かに連れてこられたのか?
 でも、俺は普通のサラリーマンで、事件に巻き込まれるようなことも恨みを買うこともしてない……はずだ。

 夢にしては、やけに湿った草の匂いが生々しい。
 事態を把握できずに、体を起こしたまま、ただ汗を掻いていた。
 頭はさっきからぐるぐると同じところを回っている。

 その時、後ろで声がした。

『ニンゲン?』

 俺の悲鳴が森に木霊した。


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