転生したら、周辺環境がクソだったので、人形と共に改革していく 〜せっかく転生したのならゆっくりのんびり生きたい〜

甘夏かん

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16. 僕らの今後

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焼き肉丼をかき込んだ翌日、僕らアリア領の王国第一学園生がアリア領領主邸に集められた。
「え~第一学園生の諸君、今日は集まってくださりありがとうございます。私、アリア領領主シェルフォード・アリアでございます。」
と自己紹介をするお父さんを見て複雑な気持ちになったが、今は話をただ聞いていた。
「まずはみなさんのスタンピードの鎮圧、ありがとうございました。おかげで被害が最小限となりました。しかし残念ながらあなた方の学び舎である王国第一学園の校舎は本スタンピードの被害が大きく、修復に莫大な時間がかかってしまう事となり、今回残念ですが他の学校 移っていただくことととなってしまいました。ですのでこれから先生方から配布されるプリントをもとに、新たな学舎へと移っていただきます。大変申し訳御ざいませんでした。」
と深々と頭を下げた。そして、私たちはプリントに書かれている学校へ行くことを余儀なくされてしまった。寮からも荷物が家に届けられているらしく、その場で解散。と言う流れになった。
「ナギちゃん、学校どこになった?」
とルイトが聞いてきた。
「私はね…王都にあるエリクドラ学園…だって。ルイくんは?」
「同じだ…これからもよろしくな。ナギエ。」
と手を差し出してくる。私はそのお手を握る。
「こちらこそ。」
と言うと、
「あ、ナギちゃんナギちゃんもエリクドラ?」
とルームメイトのクロエが声をかけてきた。
「そだよ~。」
といぇーいとピースすると
「そっか、よろしくね。」
とピースを返してくれた。
「みんなは散り散りになるけど、私たちだけでも、王都に行かせてもらえるんだから、がんばろ~!」
と言うと
クロエとルイトはオー!と返してくれる。なんだかんだで王都に行くかもしれないけど、この2人が一緒ならきっと大丈夫だよね?…まあ全てはアルルト様ぐらいしかわからないか…



・5日後
「ナギエ、頑張ってくるのよ…元気でね。」
「ナギエお嬢様…またこのラオめに元気なお姿をお見せください。」
とお母さんとラオ爺から別れを惜しまれながらも私は王都行きの魔道車へ乗り込んだ。
車…と聞くとあまりいい思い出はないのだが、王都までの道はきちんと舗装されているし馬車と魔道車は全くの別物ため、大丈夫と信頼できるギオル兄さんが言ってくれたから大丈夫だろう。魔導車に入ると、
「お、遅かったな。ナギエ。寝坊か?」
とルイトが話しかけてくる。
「もう、そんなわけないでしょ?寝坊しかけたのは誰かしらね?…おはよう、ナギちゃん。」
とルイトを口で言い負かして挨拶をしてくれるクロエに
「おはよう、クロちゃん。」
と挨拶を返す。
「それでは出発しまーす。」
と間の抜けたような声の車掌が出発の合図を出し、魔導車が動き始めた。感覚としては、快速の電車が一番近く、中は結構快適で、僕はいつの間にか微睡んでいた…懐かしい…この電車の揺れって心地いいんだよなぁ…そう思いながら僕の意識は闇へと飲み込まれていった。
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