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52. クロエの素性
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「クロエちゃんは今拉致られています。」
とステラは言い切った。
「そうやって言い切るところを鑑みると、何か根拠がありそうでそうですね。」
と僕は言うが、ルイトはなんのこっちゃ?と言う感じに首を傾げ、ティーテーブル上にあるフルーツバスケットからアーモンドキャラメルクッキーを数枚自分の皿に移していた。ナギエはというと、いつの間にか取っていたケーキを口に運び、幸せそうに笑っていた。そんな2人を見て微笑みながらステラは
「ふふ…可愛らしいお仲間さんですね。」
「すみませんね。あまりマナーとかは教わってないものでして。」
「いえいえ、社交界とかだとこうもいきませんよ。他の御令嬢とお茶をする時にこんな幸せそうな顔見られませんから。」
と言うと、
「確かにそうですね。私も言ったことはありますし、その時には表面上ニコニコしている人は多いですけど、目まで笑っている人いなかったもん。」
とナギエがあっけらかんと言った。そのことにステラは首を傾げ、
「あれ?あなたは確か平民身分の方だとお聞きしているのですが…なぜ社交界なんていう貴族のサバトに言ったことがあるのかしら?」
と聞く。その質問に対しナギエは
「私の本当の身分は違うよ?本当の私はナギエ・アリア。アリア領の領主、シェルフォード・アリアの娘です。」
と答えた。
「そう、あなたが……ああ、ごめんなさい。つい…いけない癖ね。気になることがあるとそれしか見えなくなる。ってそんな話はどうでもいいわね。実はね、そのアリア公爵家から私にエリクドラ学園に2名身分を詐称して入学させる許可が欲しいという旨の手紙をもらっていたの。名簿を確認させてもらったけど分からなかったのよ。それで?そこにいるルイトくん…だったっけ?も身分詐称?」
と今度は話の矛先をルイトに向けた。いきなりの事でルイトは驚いたせいで飲んでいた紅茶が変なところに入ったのか咽せながら、
「グ…ゲホゲホゲホ。なんですか?僕は貴族じゃないんで話についていけないですよ。まあナギエが貴族家の人間だということは知ってましたけどね。」
と答える。それを聞いたステラは何かを察したのか、
「あなたは違うわよね?」
と聞いてきたので、
「僕が貴族かって事ですか?それなら違いますよ。」
と言うと何かが合点したのか、
「ああ、そう言うこと。相違言う事なのね。」
と呟き、ステラはクスクスと笑った。
「ごめんなさい。ようやくわかったのよ。なんでクロエちゃんが誘拐されちゃったのか。」
と呟く。
「ここからは私の想像も含めて話すわね。それからあなたたちにお願いも一緒にしようと思うわ。」
と咳払いをする。
その間に近くにいたメイドさんが減った紅茶を追加で注いでくれた。
「あ、ありがとうございます。」
とだけお礼を言い、僕はステラのする話に耳を傾けた。
とステラは言い切った。
「そうやって言い切るところを鑑みると、何か根拠がありそうでそうですね。」
と僕は言うが、ルイトはなんのこっちゃ?と言う感じに首を傾げ、ティーテーブル上にあるフルーツバスケットからアーモンドキャラメルクッキーを数枚自分の皿に移していた。ナギエはというと、いつの間にか取っていたケーキを口に運び、幸せそうに笑っていた。そんな2人を見て微笑みながらステラは
「ふふ…可愛らしいお仲間さんですね。」
「すみませんね。あまりマナーとかは教わってないものでして。」
「いえいえ、社交界とかだとこうもいきませんよ。他の御令嬢とお茶をする時にこんな幸せそうな顔見られませんから。」
と言うと、
「確かにそうですね。私も言ったことはありますし、その時には表面上ニコニコしている人は多いですけど、目まで笑っている人いなかったもん。」
とナギエがあっけらかんと言った。そのことにステラは首を傾げ、
「あれ?あなたは確か平民身分の方だとお聞きしているのですが…なぜ社交界なんていう貴族のサバトに言ったことがあるのかしら?」
と聞く。その質問に対しナギエは
「私の本当の身分は違うよ?本当の私はナギエ・アリア。アリア領の領主、シェルフォード・アリアの娘です。」
と答えた。
「そう、あなたが……ああ、ごめんなさい。つい…いけない癖ね。気になることがあるとそれしか見えなくなる。ってそんな話はどうでもいいわね。実はね、そのアリア公爵家から私にエリクドラ学園に2名身分を詐称して入学させる許可が欲しいという旨の手紙をもらっていたの。名簿を確認させてもらったけど分からなかったのよ。それで?そこにいるルイトくん…だったっけ?も身分詐称?」
と今度は話の矛先をルイトに向けた。いきなりの事でルイトは驚いたせいで飲んでいた紅茶が変なところに入ったのか咽せながら、
「グ…ゲホゲホゲホ。なんですか?僕は貴族じゃないんで話についていけないですよ。まあナギエが貴族家の人間だということは知ってましたけどね。」
と答える。それを聞いたステラは何かを察したのか、
「あなたは違うわよね?」
と聞いてきたので、
「僕が貴族かって事ですか?それなら違いますよ。」
と言うと何かが合点したのか、
「ああ、そう言うこと。相違言う事なのね。」
と呟き、ステラはクスクスと笑った。
「ごめんなさい。ようやくわかったのよ。なんでクロエちゃんが誘拐されちゃったのか。」
と呟く。
「ここからは私の想像も含めて話すわね。それからあなたたちにお願いも一緒にしようと思うわ。」
と咳払いをする。
その間に近くにいたメイドさんが減った紅茶を追加で注いでくれた。
「あ、ありがとうございます。」
とだけお礼を言い、僕はステラのする話に耳を傾けた。
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