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53. く、クロエ…さん?
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ステラはティーカップを傾け紅茶で唇を湿らせると、
「今までの話の流れからわかると思うけど嘘の身分はナギエ、そしてクロエの2名で間違い無さそうです。そしてそのクロエなんだけどおそらくは、隣国の王族シュトルツァー家の子だと思うわ。そう仮定すると全ての辻褄が合うの。」
とステラは言ったが、僕らにはステラと違って情報が圧倒的に不足しているためいくつかの質問をする。
「えぇ!?」
「そんなこと聞いた事ないぞ!?」
と驚いている2人を置いて僕は手を上げた。
「えっと、ごめん、いくつか質問したいんだけどいい?」
と聞くと、
「ええ。もちろんよ。何が聞きたいの?」
とステラは快く質問を受け付けてくれた。
「まず…そのシュトルツァー家について教えてくれませんか?」
「そうね、この国ではあまり周辺諸国の王族の名前は知られていないから仕方ないわね。えっと、シュトルツァー家は隣国にある技術大国アルフの王族で、特徴としては、やっぱり血系魔法ね。」
「血系魔法?」
とルイトは聞き返した。
「そう、シュトルツァー家のルーツはヴァンパイア。長い時を経てその血の力は薄れたとしてもその圧倒的な力は引き継がれていったの。その結果その引き継がれていった力が血統魔法として現れたの。」
とステラは教えてくれた。
「ねえねえステラちゃん、もしかしてだけど、その血系魔法って吸収する感じのやつ?」
とナギエが話に入ってきた。その話を聞いたステラは少し眉を上げると、
「あら?知っていたの?そうよ。シュトルツァー家の血統魔法は吸収魔法。触れた生物から生命力や魔法力。さらには戦う意志や本能、思考までもを吸収し、己の力にする。こんな魔法はこの世界の中じゃあの一族ぐらいしか使えないものよ。」
「その話を聞いて僕は確信しました。クロエは、間違いなくシュトルツァー家の人です。」
と今度は僕が断言する。
「あらどうして?」
とステラは首をかしげる。
「クロエはこの前の学校のイベント…模擬戦で吸収魔法を使ってたらしいので。」
「その証拠は?ある?」
「一応あるにはありますが…」
と僕が言葉を濁す。が、ステラは、
「何?さっさと言ってしまいなさいよ。」
と言われる。
「いや、あの…その…」
としどろもどろになる。流石に僕がテイムしたクリスタルドラゴンです。なんて言えないと言うか言っても信じてもらえないだろう。さて、どう説明するべきか…と考えていると、
「なぁミナト、なんで言わないんだ?あの時クロエと一緒にいたのはシズだろ?シズって言えばいいじゃんか。」
とルイトが僕がどう伝えようかと考えていたことを包み隠さず全て言った。
「シズ?シズって誰なの、ルイトくん?」
とステラの会話の矛先がルイトに向いてしまった。内心でしまったと思う。ステラが王族であることは先生の反応からして確定事項だった。ステラがあの時、学校に現れ、帰っていった時に僕はある一つ予想をした。クロエは拉致されていて犯人が王族という予想だ。その予想が当たっている場合、ステラが王族側についている可能性が高い。そんなやつにみすみすこっちの情報をぽんぽん渡すわけにはいかない。そんな考えなんてアウト・オブ・眼中なルイトは
「シズは、ナギ…ミナトがテイムしたクリスタルドラゴンっていうドラゴンです。」
と言い、その言動にステラは、
「ドラゴン!ドラゴンを手懐けたの!?ユリウス、この話聞いたことある?」
と言い、隣にいた執事に聞いていた。ユリウスと呼ばれていた執事はこの質問に対し、
「ええ、学生時代の友人でギルド職員の者からドラゴンを手懐けたものがいると聞いています。それに登録書も確認しているので間違いはないかと。」
と言った。これを聞いた僕は、
(さぁて、面倒なことになったぞこれは…)
と内心で呟くのだった
「今までの話の流れからわかると思うけど嘘の身分はナギエ、そしてクロエの2名で間違い無さそうです。そしてそのクロエなんだけどおそらくは、隣国の王族シュトルツァー家の子だと思うわ。そう仮定すると全ての辻褄が合うの。」
とステラは言ったが、僕らにはステラと違って情報が圧倒的に不足しているためいくつかの質問をする。
「えぇ!?」
「そんなこと聞いた事ないぞ!?」
と驚いている2人を置いて僕は手を上げた。
「えっと、ごめん、いくつか質問したいんだけどいい?」
と聞くと、
「ええ。もちろんよ。何が聞きたいの?」
とステラは快く質問を受け付けてくれた。
「まず…そのシュトルツァー家について教えてくれませんか?」
「そうね、この国ではあまり周辺諸国の王族の名前は知られていないから仕方ないわね。えっと、シュトルツァー家は隣国にある技術大国アルフの王族で、特徴としては、やっぱり血系魔法ね。」
「血系魔法?」
とルイトは聞き返した。
「そう、シュトルツァー家のルーツはヴァンパイア。長い時を経てその血の力は薄れたとしてもその圧倒的な力は引き継がれていったの。その結果その引き継がれていった力が血統魔法として現れたの。」
とステラは教えてくれた。
「ねえねえステラちゃん、もしかしてだけど、その血系魔法って吸収する感じのやつ?」
とナギエが話に入ってきた。その話を聞いたステラは少し眉を上げると、
「あら?知っていたの?そうよ。シュトルツァー家の血統魔法は吸収魔法。触れた生物から生命力や魔法力。さらには戦う意志や本能、思考までもを吸収し、己の力にする。こんな魔法はこの世界の中じゃあの一族ぐらいしか使えないものよ。」
「その話を聞いて僕は確信しました。クロエは、間違いなくシュトルツァー家の人です。」
と今度は僕が断言する。
「あらどうして?」
とステラは首をかしげる。
「クロエはこの前の学校のイベント…模擬戦で吸収魔法を使ってたらしいので。」
「その証拠は?ある?」
「一応あるにはありますが…」
と僕が言葉を濁す。が、ステラは、
「何?さっさと言ってしまいなさいよ。」
と言われる。
「いや、あの…その…」
としどろもどろになる。流石に僕がテイムしたクリスタルドラゴンです。なんて言えないと言うか言っても信じてもらえないだろう。さて、どう説明するべきか…と考えていると、
「なぁミナト、なんで言わないんだ?あの時クロエと一緒にいたのはシズだろ?シズって言えばいいじゃんか。」
とルイトが僕がどう伝えようかと考えていたことを包み隠さず全て言った。
「シズ?シズって誰なの、ルイトくん?」
とステラの会話の矛先がルイトに向いてしまった。内心でしまったと思う。ステラが王族であることは先生の反応からして確定事項だった。ステラがあの時、学校に現れ、帰っていった時に僕はある一つ予想をした。クロエは拉致されていて犯人が王族という予想だ。その予想が当たっている場合、ステラが王族側についている可能性が高い。そんなやつにみすみすこっちの情報をぽんぽん渡すわけにはいかない。そんな考えなんてアウト・オブ・眼中なルイトは
「シズは、ナギ…ミナトがテイムしたクリスタルドラゴンっていうドラゴンです。」
と言い、その言動にステラは、
「ドラゴン!ドラゴンを手懐けたの!?ユリウス、この話聞いたことある?」
と言い、隣にいた執事に聞いていた。ユリウスと呼ばれていた執事はこの質問に対し、
「ええ、学生時代の友人でギルド職員の者からドラゴンを手懐けたものがいると聞いています。それに登録書も確認しているので間違いはないかと。」
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