崩壊世界で吸血鬼少女と

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出会い

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翌日 いつものように探索をしていた俺たち。しかし、突然多数の銃声が聞こえた。

念のため俺たちは様子を見に行くことにする。すると、パワードスーツを装備した兵士が暴走UGVと戦っていた。

その兵士はミニミ軽機関銃を乱射するがあまり効果はないようだ。

「どうするの?」

「決まってるだろ」

そういうと俺は火炎瓶に着火し、UGVに投げつけた!

俺の攻撃でUGVの赤外線センサーが一時的に異常をきたす。

「こっちだ!」

俺が叫ぶと、兵士はこちらに向かって走ってきた。俺は続いて発煙手榴弾を投擲し、UGVから身を隠し、近くの建物に隠れた。

「助けていただいてありがとうございます」

「いいよ、気にするな」

「おじさん、もう大丈夫みたい」

葛城がUGVが俺たちを見失ったことを伝えてきた。

「もう安全だ。お前もそれ外したらどうだ?」

「そうですね」

そういって兵士はヘルメットを外した。その時、初めて兵士が少女だと気が付いた。黒髪ロングの美しい少女だ。

少女はパワードスーツを脱いだ。体のラインを強調する黒のぴっちりとしたボディースーツ型のインナースーツ姿の少女は美しかった。「あぁ……すみません……見苦しくて……恥ずかしいです……」

少女は顔を赤らめながら言った。

「そんなことはないさ。すごく綺麗だよ」

俺の言葉を聞いた少女の顔はさらに真っ赤になる。

「き、きれい!?」

「おじさん!セクハラ!!」

「なんだよ、本当のことをいっただけだろ」

俺は呆れた表情で答える。

「あ、あの……私は如月 優花と言います」

「俺は佐藤 誠二。こっちは……」

「葛城 紗耶香」

自己紹介を終えると、彼女は突然頭を下げた。

「お願いします!私を助けてください!」

俺達は一旦その場を離れ、作戦会議を行うことにした。

場所は廃墟になったカフェテリア。俺たち3人はテーブルを囲むようにして座っている。

「それで、話とはなんだ?まさか、お礼がしたいとかじゃないだろうな?」

「いえ、違います。単刀直入に言います。あなた達に私たちと一緒に行動してほしいんです!」

「どういうことだ?」

「実は私たちはある組織に所属しているエージェントなのです。今回の任務は難民の脱出路の確保です」

「それがなんで俺たちのところに来るんだ?」

「理由は2つあります。1つ目は、この辺り一帯には暴走した無人UGVが多数徘徊しているので、普通の人間では近づくことができないからです」「なるほど、それで?」

「そして、2つ目の理由が、あなた達が武装を所持しているからです」

「つまり、戦力として期待してるというわけか」

「はい」

「おじさん、どうするの?」

葛城は心配そうな顔で俺を見る。

「そうだな、とりあえず話を聞かせてくれないか?」

「わかりました。まず初めに、私たちの組織は日本統一臨時政府といいます。この崩壊した日本を再建するのが目的です。そして私は政府が保有する軍事力である

国民義勇軍に所属する民兵です」「それはわかったけど、どうしておじさん達に協力して欲しいの?」

「ここ周辺は暴走UGVやドローン、感染者、略奪者や民兵が跋扈しており、このままでは難民を安全地帯まで避難させることは難しいです。

本隊に支援を要請していますが時間がかかると。このままでは難民の人たちが危険です」「俺たちは今、物資を集めているんだ。もし正当な報酬を支払ってくれるなら協力する」


「本当ですか!ありがとうございます!」「だけど、俺と葛城は戦闘のプロではないぞ」

「わかっています。今回は避難民の誘導と護衛をお願いしたいのです」

「具体的には何をすればいいんだ?」

「基本的には避難所までの道を確保と、避難民の護衛をお願いします」

「わかった。それで約束の報酬は?」

「私たちの拠点でお渡ししますので私と一緒に来てください」「拠点というのはどこにあるんだ?」

「ここから30分ほど歩いたところにシェルターがあります。そこが臨時の拠点です」

「了解だ」

俺と葛城は優花の後に続く。

道中は銃声が鳴り響き、時折暴走ドローンと遭遇したが難なく撃破することができた。

「着きました。ここです」

「ここは?」

「元は病院だったようです。今は廃墟となっていますが、医療器具が揃っているので、難民を保護しています」

「なるほどね。ところで、報酬は?」

「こちらです」

優花に案内されて、俺たちは軍用トラックのそばまで来た。

「荷台を確認してください。これが報酬です」

「これは…」

荷台の中にあったのは、優花の装備しているものと同じ軍用パワードスーツだった。さらにそばにはミニガンまである。「私たちの組織の装備品の一部です。それと、弾薬も提供します。これでしばらく持ちこたえられると思います」

「いいのか?こんなものをもらって」

「はい、遠慮せず受け取ってください」

俺は早速パワードスーツを装着してみた。サイズはぴったりだ。

「どうだ?着心地は」

「悪くないな」

「おじさん、似合ってるよ」

「そ、そうかな」

俺は照れ臭くなり、頭を掻く。

「それでは、敵が油断する夜になったら出発しましょう」「ああ、よろしく頼む」

こうして俺たちは難民救出作戦を開始した。
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