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幕間

Vol.3 日本支部

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白ウサギ「白ウサギだ」
帽子屋「帽子屋よ」
白ウサギ「これが例の場所か」
帽子屋「らしいわね」
白ウサギ「で、このテーブルの上の紙を読め、と」
帽子屋「えーと、『今回のテーマ:日本支部』ですって」
白ウサギ「日本支部、ねぇ」
手毬糸「集まっていたか」
白ウサギ「お、代表じゃん。ホログラムでごきげんよーってか」
帽子屋「今更これについて何を話せというの?」
手毬糸「まぁ落ち着け。改めて人員の確認をしろとお達しがあっただけだ」
白ウサギ「中間管理職おつかれさーん」
手毬糸「気楽なことを……とりあえず、日本支部について話すか」
帽子屋「今、どんなチームが居るんだったかしら」
手毬糸「自然な導入感謝する。まずは君達のチーム、『ワンダーランズ』だな。初代……と言ってもアリスが変わっただけだが、それの結成時期は二年前だったな」
白ウサギ「今年で三年目か、そう思うと早いな」
帽子屋「昔はバラバラだったわね」
白ウサギ「やれディーがダムに喧嘩吹っ掛けるわ、ハートちゃんは泣いてばっかだわ……子守してる気分だったぜ」
帽子屋「あら?でも今はそこそこうまくやってるじゃない」
白ウサギ「扱いを知りゃそりゃな」
帽子屋「特に、ハートちゃんなんか」
白ウサギ「なんのこったよ。はい次々」
手毬糸「ああ、では次は『不満☆爆発』だな」
白ウサギ「アイドルとドルオタのチームって、これから先の後任どうすんだよ」
手毬糸「今のがイレギュラーなだけだ」
帽子屋「でもあの構成、しっくり来るから変えないで欲しいわね」
白ウサギ「それについては同意。一応最古参とは言わないけど俺等よりも古株らしいし」
手毬糸「彼女……かぐや姫がジュニアアイドル時代からのだったから、今年で六年目か」
白ウサギ「そんな前からかよ」
手毬糸「まだ代替わりもしていない新設チームではあるがな」
帽子屋「逆に日本支部創立からのチームって?」
手毬糸「そうだな、以前私が所属していた赤ずきんのチーム、『グラナートロート・マサーカー』、アラビアンナイトのチーム、『サウザンナイト・テラーズ』、ヘンゼルとグレーテルのチーム、『スウィート・スナック・サンクチュアリィ』、そして桃太郎のチーム、『桃鬼連合』だな。流石に何人かは代替わりしてるが、15年前の創立からあるチームだ」
帽子屋「意外と歴史浅いのね」
手毬糸「日本の企業はお硬い奴らだったらしくてな、5年ほど創立がズレたらしい」
白ウサギ「にしても、チーム名はどこも長い名前ばっかだな」
手毬糸「仕方ない、命名はすべてイギリス本部が決めているんだからな」
帽子屋「へぇ、イギリスが本部なんですね」
手毬糸「で、残りのチームが西遊記のチーム、『イステンジーク』、オズの魔法使のチームの『ロード・イェルブリック』だな」
白ウサギ「計8チームか、多いのか少ないのか」
手毬糸「少ないぞ、海外の支部や本部はもっと多い」
帽子屋「にしても、そう思うと魔女の言動に不思議な点があるわね……あの外見で創立当時から所属していたみたいなこと言うし」
白ウサギ「確かに、やけに達観しすぎている気もするな……」
手毬糸「……ゴホン、お菓子の家の魔女の話はそこまでだ。今回の総括だが、結成順としては『赤ずきん』、『アラビアンナイト』、『ヘンゼルとグレーテル』、『桃太郎』が初期チーム、5年後に『西遊記』と『オズの魔法使』、その4年後に『竹取物語』、そして2年後に『不思議の国のアリス』、といった具合だ」
白ウサギ「今後増える予定あんのか?」
手毬糸「正直、増えるかどうかは私には分からない。管理も大変だからな……」
帽子屋「分かるわ、その気持ち……」
手毬糸「いずれ帽子屋は私のようにLoOKsの運営側に回るかもしれないな、ではまた」
白ウサギ「日本支部が15年前なら、イギリスにあるっていう本部はどんぐらい前からあるんだろうな……」
帽子屋「いずれ行きたいものね」
白ウサギ「そうだな。んじゃ、ぼちぼち帰るか」
帽子屋「そうね」
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