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7.記憶の欠片
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神霊術の膜が、今日も静かにリシェルの身体を包み込んだ。
熱も冷たさもなく、ただ均一な温度。
意識がふわりと持ち上げられ、輪郭が溶けていく。
だが今日は、どこか違った。
膜の内側に、微細なざらつきが生まれる。
いつもなら、ただ包み込むだけの力が、ゆっくりと内側を撫でているようだった。
「セオ……?」
呼ぶが、集中しているらしい彼には届かなかった。
力が、さらに内側へ伸びてくる感覚。
生命力の流れ。感情の揺らぎ。それらを辿るように、見えない指先が触れてくる。
セオの様子を見ていて、意図的なものなのだろうとぼんやり理解した。
(……まあ、いいか)
(……セオなら、大丈夫)
そう思った瞬間、足元の感覚が消えた。
◆
風の通らない、薄暗い部屋。湿気た匂い。
リシェルはまだ、十四歳だった。
院長に呼ばれて、いつもよりきちんとした服を着せられ、髪を梳かされ、応接室に通された。
そこには見慣れない大人が一人いた。
「この子です。名前はリシェル」
神霊術士の綺麗なローブを着た大人は、こちらを気の毒そうに見た。
汚い床に跪いてリシェルを囲む。頭の先が目の前に見えた。
「おめでとうございます。貴女様は神域の花嫁に選ばれました」
その瞬間、部屋がしんと静まり返った。
はなよめ。花嫁。――結婚?
頭の中で、言葉だけが浮かぶ。
院長と大人は顔を見合わせ、数字を告げあっていた。
聞いたことのない大きな数字だった。
「勿論……花嫁様御本人にも、婚礼のその日まで、二度と生活の苦労はさせません」
よくわからなかったけれど、わからないと言って困らせたくなかった。役に立つと思われたかった。
だから、わからないまま、「わかりました」と言ったら、二人ともすごく、ほっとしたようだった。
連れて行かれた王城は、とても、とても広かった。
ずっと分厚いヴェールを掛けられて暮らしていたから、あまり周囲の様子は見えなかった。
優しく言葉遣いを正され、穏やかに姿勢を直されて、「花嫁」のことを教えられる。
聞き分け良くしていると、いつも安心した様子で褒めてもらえた。
だから、――大丈夫だと、思った。
◆
ふと、身体が強く揺れた。
「――リシェル」
低い声。
現実が滲む。
硝子窓。揺籠の中。――眼鏡越しの、薄い黄緑色の瞳。
(……綺麗。陽に透かした葉の色みたい)
頭がぼぅっとしていた。
セオが、少し困ったように眉を寄せて、こちらを覗き込むように見ていた。
リシェルの身体はゆっくりと浮いたまま運ばれ、寝台に寝かされた。
「終わりました。気分は」
「……だいじょうぶ、です」
声が掠れていた。
身を起こそうとすると少々慌てた様子で止められる。
それから、セオは不器用に言った。
「……その顔色で、立位は推奨できません」
言いながら、セオは視線を彷徨わせた。
リシェルの顔色を確認し、呼吸を数えて。
その様子を見て、思わず小さく笑ってしまった。
「ふふっ、本当に、大丈夫ですよ」
「……そうですか」
安心したように、しかしどこか納得がいっていない顔で、セオは一歩引く。
「……先程の検査ですが」
少し間を置いて、低く言った。
「通常より、深度を上げました。情報が欲しくて……少しでも、何か掴みたくて。状態が安定していたので、問題ないと判断しました。だが、……あなたが、とても不安そうな顔に見えたので。申し訳ない」
「……そう?」
自分ではわからなかった。
「びっくりはしましたけど。大丈夫です」
「……」
「少し疲れた、かな……眠たいかも。それだけ」
セオは何か言おうとして、言葉を探し、見つからなかった。
「……過去の記憶に触れましたね」
確認するような声音。
「ええ。……まあ、はい」
「……記憶層は、極めて繊細です。特に、幼少期のものは。神域と記憶領域はどういうわけか結びつきが強く、神霊術による刺激が記憶層への意図しない反応を呼び起こし――」
「セオ」
名前を呼ぶと、ぴたりと口が止まった。
へら、と眉を下げて笑ってみせる。
「難しい話は、今は……ちょっと、頭に入りません」
「……そう、ですね」
納得はしたが、どうすればいいのか分からないという顔だ。
沈黙が落ちる。
「……甘いものでも召し上がりますか。食べたいものは……」
「へ」
「いやすみません。調子が悪い人に勧める内容ではなかったです。その、つまり、つまり俺は……」
言葉を探すように視線が落ち着かない。
記録を閉じ、部屋の端に視線を落としたまま動かなくなる。
「…………とても申し訳ないと感じました。……多分」
「……多分?」
「恐らく……」
「あんまり変わってないですね」
リシェルは、毛布の中で指先を握った。
さっきまで、胸の奥にあった重たいものが、少しだけ形を変えている。
――大丈夫です。気にしないで。
そう答えれば、この場はそれで済むはずだった。
怖くない、つらくない、理解しているから平気だと。そう振る舞えば、誰も困らない。
(この人は、私が我儘を言ったらどうするんだろう)
(肉やお菓子や……食べ物なんかじゃなくて。私が、セオには受け止めきれないような、とんでもない我儘を言ったら)
「今後は、記憶層への干渉のリスクが最小限になるよう、努めます」
「……うん。そうしてください」
セオがこちらを見ないまま言う。
短く返事をしてから、少し考えた。
「……セオ」
「はい」
呼ばれて、今度はちゃんとこちらを見る。
「さっきの検査で……ちょっと、昔のことを思い出して」
「……」
「それで……」
言葉が、続かない。
どう言えばいいのか、自分でも分からない。
しばらく黙ってから、結局誤魔化すように小さく笑った。
「……私、もしかしたら、少しだけ…………つらかったのかも、しれません」
とても曖昧な言い方だと自分で思う。
セオは、すぐには返事をしなかった。
その沈黙はなぜか怖くなかった。セオは多分、相手の言葉で態度を変えたりはしないだろうから。
「ただの貧しい平民から、突然「花嫁様」になって、お城で分不相応に扱われて居心地が悪いのだと思っていたのですが」
「……」
「皆、私が……花嫁が、静かで穏やかな様子でいると、安心するようだったので……でも時折、頷いた時、胸のあたりが重たくて」
「……」
「……それだけです」
ぼうっとした頭のまま、放り出すように言う。
「……そう、ですか」
ようやく出てきた声は、低くて、慎重だった。
「……こんな話、嫌だった?」
「まさか」
セオは立ち上がりかける。だがすぐに腰を下ろした。
まさか、ともう一度低く呟いて、額に手を当てる。
「それは……大切な、……」
言葉にならないらしい。
そうして、返事に困っているセオの様子を見ていたら、なんだかひどい話だけれど、胸の奥が少しだけ軽くなるのを感じた。
「心配してくれてありがとう、セオ」
「……」
――たとえ、研究材料として大切に取り扱われているということであったとしても。
ゆっくりと息を吸う。
セオは、相変わらずどうしていいか分からない顔をしていた。
「今日は、もう休みます」
そう言うと、どっと眠気が押し寄せてきた。
彼は少しだけ安堵したように頷いた。
安堵してくれたのが嬉しくて、大丈夫だと言いかけたけれど。溜め息をついて、気づけば言葉がすべり落ちていた。
「とても……すごく疲れてしまったので……」
「……」
「多分しばらく眠るから」
予定通りの調査はできないだろう、と言うつもりだった。
「明日また来ます」
「へ……」
セオは、それだけ言った。
「明日、仕事が終わり次第すぐに来ます。……あなたが許すなら」
「……うん。でも私、多分……ねて、ますよ……」
「寝顔は、あまり見ないように努力します」
「……なんの調査、するの……?」
眠りに落ちかけながら問うたら、セオが困ったようにこちらを見ていた。
「……」
心配だから、と言われた気がしたけれど、最後はよく聞こえなかった。
熱も冷たさもなく、ただ均一な温度。
意識がふわりと持ち上げられ、輪郭が溶けていく。
だが今日は、どこか違った。
膜の内側に、微細なざらつきが生まれる。
いつもなら、ただ包み込むだけの力が、ゆっくりと内側を撫でているようだった。
「セオ……?」
呼ぶが、集中しているらしい彼には届かなかった。
力が、さらに内側へ伸びてくる感覚。
生命力の流れ。感情の揺らぎ。それらを辿るように、見えない指先が触れてくる。
セオの様子を見ていて、意図的なものなのだろうとぼんやり理解した。
(……まあ、いいか)
(……セオなら、大丈夫)
そう思った瞬間、足元の感覚が消えた。
◆
風の通らない、薄暗い部屋。湿気た匂い。
リシェルはまだ、十四歳だった。
院長に呼ばれて、いつもよりきちんとした服を着せられ、髪を梳かされ、応接室に通された。
そこには見慣れない大人が一人いた。
「この子です。名前はリシェル」
神霊術士の綺麗なローブを着た大人は、こちらを気の毒そうに見た。
汚い床に跪いてリシェルを囲む。頭の先が目の前に見えた。
「おめでとうございます。貴女様は神域の花嫁に選ばれました」
その瞬間、部屋がしんと静まり返った。
はなよめ。花嫁。――結婚?
頭の中で、言葉だけが浮かぶ。
院長と大人は顔を見合わせ、数字を告げあっていた。
聞いたことのない大きな数字だった。
「勿論……花嫁様御本人にも、婚礼のその日まで、二度と生活の苦労はさせません」
よくわからなかったけれど、わからないと言って困らせたくなかった。役に立つと思われたかった。
だから、わからないまま、「わかりました」と言ったら、二人ともすごく、ほっとしたようだった。
連れて行かれた王城は、とても、とても広かった。
ずっと分厚いヴェールを掛けられて暮らしていたから、あまり周囲の様子は見えなかった。
優しく言葉遣いを正され、穏やかに姿勢を直されて、「花嫁」のことを教えられる。
聞き分け良くしていると、いつも安心した様子で褒めてもらえた。
だから、――大丈夫だと、思った。
◆
ふと、身体が強く揺れた。
「――リシェル」
低い声。
現実が滲む。
硝子窓。揺籠の中。――眼鏡越しの、薄い黄緑色の瞳。
(……綺麗。陽に透かした葉の色みたい)
頭がぼぅっとしていた。
セオが、少し困ったように眉を寄せて、こちらを覗き込むように見ていた。
リシェルの身体はゆっくりと浮いたまま運ばれ、寝台に寝かされた。
「終わりました。気分は」
「……だいじょうぶ、です」
声が掠れていた。
身を起こそうとすると少々慌てた様子で止められる。
それから、セオは不器用に言った。
「……その顔色で、立位は推奨できません」
言いながら、セオは視線を彷徨わせた。
リシェルの顔色を確認し、呼吸を数えて。
その様子を見て、思わず小さく笑ってしまった。
「ふふっ、本当に、大丈夫ですよ」
「……そうですか」
安心したように、しかしどこか納得がいっていない顔で、セオは一歩引く。
「……先程の検査ですが」
少し間を置いて、低く言った。
「通常より、深度を上げました。情報が欲しくて……少しでも、何か掴みたくて。状態が安定していたので、問題ないと判断しました。だが、……あなたが、とても不安そうな顔に見えたので。申し訳ない」
「……そう?」
自分ではわからなかった。
「びっくりはしましたけど。大丈夫です」
「……」
「少し疲れた、かな……眠たいかも。それだけ」
セオは何か言おうとして、言葉を探し、見つからなかった。
「……過去の記憶に触れましたね」
確認するような声音。
「ええ。……まあ、はい」
「……記憶層は、極めて繊細です。特に、幼少期のものは。神域と記憶領域はどういうわけか結びつきが強く、神霊術による刺激が記憶層への意図しない反応を呼び起こし――」
「セオ」
名前を呼ぶと、ぴたりと口が止まった。
へら、と眉を下げて笑ってみせる。
「難しい話は、今は……ちょっと、頭に入りません」
「……そう、ですね」
納得はしたが、どうすればいいのか分からないという顔だ。
沈黙が落ちる。
「……甘いものでも召し上がりますか。食べたいものは……」
「へ」
「いやすみません。調子が悪い人に勧める内容ではなかったです。その、つまり、つまり俺は……」
言葉を探すように視線が落ち着かない。
記録を閉じ、部屋の端に視線を落としたまま動かなくなる。
「…………とても申し訳ないと感じました。……多分」
「……多分?」
「恐らく……」
「あんまり変わってないですね」
リシェルは、毛布の中で指先を握った。
さっきまで、胸の奥にあった重たいものが、少しだけ形を変えている。
――大丈夫です。気にしないで。
そう答えれば、この場はそれで済むはずだった。
怖くない、つらくない、理解しているから平気だと。そう振る舞えば、誰も困らない。
(この人は、私が我儘を言ったらどうするんだろう)
(肉やお菓子や……食べ物なんかじゃなくて。私が、セオには受け止めきれないような、とんでもない我儘を言ったら)
「今後は、記憶層への干渉のリスクが最小限になるよう、努めます」
「……うん。そうしてください」
セオがこちらを見ないまま言う。
短く返事をしてから、少し考えた。
「……セオ」
「はい」
呼ばれて、今度はちゃんとこちらを見る。
「さっきの検査で……ちょっと、昔のことを思い出して」
「……」
「それで……」
言葉が、続かない。
どう言えばいいのか、自分でも分からない。
しばらく黙ってから、結局誤魔化すように小さく笑った。
「……私、もしかしたら、少しだけ…………つらかったのかも、しれません」
とても曖昧な言い方だと自分で思う。
セオは、すぐには返事をしなかった。
その沈黙はなぜか怖くなかった。セオは多分、相手の言葉で態度を変えたりはしないだろうから。
「ただの貧しい平民から、突然「花嫁様」になって、お城で分不相応に扱われて居心地が悪いのだと思っていたのですが」
「……」
「皆、私が……花嫁が、静かで穏やかな様子でいると、安心するようだったので……でも時折、頷いた時、胸のあたりが重たくて」
「……」
「……それだけです」
ぼうっとした頭のまま、放り出すように言う。
「……そう、ですか」
ようやく出てきた声は、低くて、慎重だった。
「……こんな話、嫌だった?」
「まさか」
セオは立ち上がりかける。だがすぐに腰を下ろした。
まさか、ともう一度低く呟いて、額に手を当てる。
「それは……大切な、……」
言葉にならないらしい。
そうして、返事に困っているセオの様子を見ていたら、なんだかひどい話だけれど、胸の奥が少しだけ軽くなるのを感じた。
「心配してくれてありがとう、セオ」
「……」
――たとえ、研究材料として大切に取り扱われているということであったとしても。
ゆっくりと息を吸う。
セオは、相変わらずどうしていいか分からない顔をしていた。
「今日は、もう休みます」
そう言うと、どっと眠気が押し寄せてきた。
彼は少しだけ安堵したように頷いた。
安堵してくれたのが嬉しくて、大丈夫だと言いかけたけれど。溜め息をついて、気づけば言葉がすべり落ちていた。
「とても……すごく疲れてしまったので……」
「……」
「多分しばらく眠るから」
予定通りの調査はできないだろう、と言うつもりだった。
「明日また来ます」
「へ……」
セオは、それだけ言った。
「明日、仕事が終わり次第すぐに来ます。……あなたが許すなら」
「……うん。でも私、多分……ねて、ますよ……」
「寝顔は、あまり見ないように努力します」
「……なんの調査、するの……?」
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「……」
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