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30 正体(エリーゼ視点)
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「ディートハルトを縛り首にしよう」
最初そう言っていたハンナを、私は必死になだめた。考えてみればおかしなことだとは思う。本来なら怒るのは私の役割で、ハンナがなだめるほうだったはずなのに。
だけれどカーマクゥラの御前さまとコネクションをもっているのはハンナで、そのハンナの怒りはディートハルトさまの命に直結している。だから私はハンナに対して、ディートハルトさまの助命をしなければならなかった。
不思議だけれど、私自身にディートハルトさまへの恨みはない。聞けばディートハルトさまは、ケヴィンさまと恋仲だったそうで、そうなると、むしろ同志としての情すらわいてくる。私も同性の友人に想いを寄せる人間だったから…。
この2日、カーマクゥラのお屋敷で穏やかに暮らすうち、ときどき様子を見にきてくれるハンナを私は説得した。そしてどうやら、ハンナは翻意してくれたようだ。
「エリーゼがそう言うのなら仕方がないねえ。こうなったら、皇帝にはせいぜい恩を売りつけてやろう」
そういう言葉でハンナはディートハルトさまを許した。けれど、ハンナと御前さまはいったいどういう関係なのだろう。ハンナの言葉が嘘でないのなら、彼女はカーマクゥラに対してかなりの発言力をもっていることになる。なにせ、帝国を滅ぼすか否かの決断を、御前さまにせまることができるのだから。
その疑問の答えは、ディートハルトさまと再会したとき明らかになった。
前日、私はハンナに訊かれていた。
「ディートハルトが頭を下げたいそうだ、エリーゼはあのクソ野郎に会う気があるかい?」
会いたくない━━正直に言えば、そう思っていた。ディートハルトさまに会えば、婚約破棄のときの恐怖心を、ふたたび味わうような気がしたから。
けれど、私はハンナにディートハルトさまの助命を乞うた。彼を許してやってほしいとハンナには言っておきながら、私自身が許さないという態度はとれない。
だから私は覚悟を決めて、オザーシキという部屋に足を踏み入れた。
そのとき受けた衝撃は、忘れようもないだろう。
広い室内の、上座に座っているのがハンナだった。そして1段低い場所で、草のマットのうえに手をついているのが、ディートハルトさまと━━皇帝陛下だったのだ。
手まねきされるままに、ハンナの隣に座った私は、皇帝陛下を見下ろすかたちになった。これではまったく、立場が逆だ。どちらが皇帝陛下で、どちらが貴族令嬢なのかわからない。私は夢でもみているのだろうか。
戸惑ううちに、皇帝陛下が私に頭を下げた。
「エリーゼ嬢、こたびのことは、本当にすまなかった。皇帝として正式に謝罪する」
「へ、陛下、顔をお上げください!」
パニックになる私に、今度はディートハルトさまが頭を下げた。
「エリーゼ、すまない。今度のことは、完全に俺が悪かったのだ。貴様の気持ちも考えず、勢いだけで乱暴なやり方をした。許してほしいとは言わない。思うように俺を罰してくれ」
「いえ、そんな…。私は、その、ディートハルトさまがお幸せならそれで━━」
━━私のかわりに想いを遂げてくれるのなら。ケヴィンさまと結ばれてくれるのなら。たぶんハンナと結ばれることがない私は、救われた気持ちになる。
ディートハルトさまが切ない微笑みを浮かべた。
「…ああ、貴様はそんな優しい顔ができたのだな。だとしたら、俺は今までなにを見ていたんだろうか。空虚な女だと勘違いして、ずっと貴様を遠ざけていた」
ギクリ、と図星をつかれた気持ちだった。ディートハルトさまは見抜いていたんだ。私がなんの想いもなくディートハルトさまとの婚約関係を維持しようとしてきたことを。だとしたら、これは私の自業自得でもあったんだろう。
「…貴族といえど男女のことでございます。揉め事がおこったとして、どちらかが一方的に悪かったということはございません。ですから、もう良いのです」
「だが貴族だからこそ体面をほどこさねばならぬことはある」
陛下が言った。
「帝家には、エリーゼ嬢を皇太子妃として迎える準備がある」
なにを━━私が反応するよりはやく、隣に座っていたハンナが、たたんだ扇で床を叩いた。パンと乾いた音がする。
「ちょいとお待ち、たしか皇太子妃はすでに存在しているはずだが?」
「エリーゼ嬢にその地位を望む気持ちがあれば、いまの皇太子妃は廃妃する所存にございます」
「ヴィルヘルム、あんた、エリーゼに中古品をつかませようってのかい!」
ハンナが皇帝陛下に扇を投げつけた。私は真っ青になる。けれどハンナの勢いは止まらない。
「皇太子だかなんだかしらないが、いったん他所の女に手ぇつけたようなモンに、かわいいエリーゼを預けられるわけないだろう!」
あっ、いまハンナが私のことをかわいいって。いやいや、そんな場合じゃない。さっきからハンナのやっていることはむちゃくちゃだ。上座に座るわ、皇帝陛下を名前で呼ぶわ、皇太子殿下を中古品呼ばわりするわ、あげくに扇を投げつけるなんて。ひかえめにいって狂人のふるまいだった。
こんな態度が許される人間は、この地上にただひとり━━。
「し、失礼いたしました!なにごとも御前さまのお気の済むように…」
えっ、いま皇帝陛下が御前さまって言った?ハンナのことを御前さまって━━まさか、そんな、だってハンナは15歳の女の子で、伯爵令嬢で、普通だったらこんな場所にいるはずがない…。
ハンナが仁王立ちに立ち上がって、腰に手を当てる。
「いいかい、エリーゼの縁談は、このアタシが預かる。鎌倉の御前がみずからそう言ってるんだ。だれにも文句はつけさせないよ!」
あまりのことに頭がクラクラした。まさかハンナがカーマクゥラの御前さまだったなんて。そんな話、誰が信じるっていうのだろう。あまりにも荒唐無稽だったけれど、皇帝陛下の態度がすべてを物語っていた。
私が好きになったひとは、人類史上最大最高の権力者だった。
最初そう言っていたハンナを、私は必死になだめた。考えてみればおかしなことだとは思う。本来なら怒るのは私の役割で、ハンナがなだめるほうだったはずなのに。
だけれどカーマクゥラの御前さまとコネクションをもっているのはハンナで、そのハンナの怒りはディートハルトさまの命に直結している。だから私はハンナに対して、ディートハルトさまの助命をしなければならなかった。
不思議だけれど、私自身にディートハルトさまへの恨みはない。聞けばディートハルトさまは、ケヴィンさまと恋仲だったそうで、そうなると、むしろ同志としての情すらわいてくる。私も同性の友人に想いを寄せる人間だったから…。
この2日、カーマクゥラのお屋敷で穏やかに暮らすうち、ときどき様子を見にきてくれるハンナを私は説得した。そしてどうやら、ハンナは翻意してくれたようだ。
「エリーゼがそう言うのなら仕方がないねえ。こうなったら、皇帝にはせいぜい恩を売りつけてやろう」
そういう言葉でハンナはディートハルトさまを許した。けれど、ハンナと御前さまはいったいどういう関係なのだろう。ハンナの言葉が嘘でないのなら、彼女はカーマクゥラに対してかなりの発言力をもっていることになる。なにせ、帝国を滅ぼすか否かの決断を、御前さまにせまることができるのだから。
その疑問の答えは、ディートハルトさまと再会したとき明らかになった。
前日、私はハンナに訊かれていた。
「ディートハルトが頭を下げたいそうだ、エリーゼはあのクソ野郎に会う気があるかい?」
会いたくない━━正直に言えば、そう思っていた。ディートハルトさまに会えば、婚約破棄のときの恐怖心を、ふたたび味わうような気がしたから。
けれど、私はハンナにディートハルトさまの助命を乞うた。彼を許してやってほしいとハンナには言っておきながら、私自身が許さないという態度はとれない。
だから私は覚悟を決めて、オザーシキという部屋に足を踏み入れた。
そのとき受けた衝撃は、忘れようもないだろう。
広い室内の、上座に座っているのがハンナだった。そして1段低い場所で、草のマットのうえに手をついているのが、ディートハルトさまと━━皇帝陛下だったのだ。
手まねきされるままに、ハンナの隣に座った私は、皇帝陛下を見下ろすかたちになった。これではまったく、立場が逆だ。どちらが皇帝陛下で、どちらが貴族令嬢なのかわからない。私は夢でもみているのだろうか。
戸惑ううちに、皇帝陛下が私に頭を下げた。
「エリーゼ嬢、こたびのことは、本当にすまなかった。皇帝として正式に謝罪する」
「へ、陛下、顔をお上げください!」
パニックになる私に、今度はディートハルトさまが頭を下げた。
「エリーゼ、すまない。今度のことは、完全に俺が悪かったのだ。貴様の気持ちも考えず、勢いだけで乱暴なやり方をした。許してほしいとは言わない。思うように俺を罰してくれ」
「いえ、そんな…。私は、その、ディートハルトさまがお幸せならそれで━━」
━━私のかわりに想いを遂げてくれるのなら。ケヴィンさまと結ばれてくれるのなら。たぶんハンナと結ばれることがない私は、救われた気持ちになる。
ディートハルトさまが切ない微笑みを浮かべた。
「…ああ、貴様はそんな優しい顔ができたのだな。だとしたら、俺は今までなにを見ていたんだろうか。空虚な女だと勘違いして、ずっと貴様を遠ざけていた」
ギクリ、と図星をつかれた気持ちだった。ディートハルトさまは見抜いていたんだ。私がなんの想いもなくディートハルトさまとの婚約関係を維持しようとしてきたことを。だとしたら、これは私の自業自得でもあったんだろう。
「…貴族といえど男女のことでございます。揉め事がおこったとして、どちらかが一方的に悪かったということはございません。ですから、もう良いのです」
「だが貴族だからこそ体面をほどこさねばならぬことはある」
陛下が言った。
「帝家には、エリーゼ嬢を皇太子妃として迎える準備がある」
なにを━━私が反応するよりはやく、隣に座っていたハンナが、たたんだ扇で床を叩いた。パンと乾いた音がする。
「ちょいとお待ち、たしか皇太子妃はすでに存在しているはずだが?」
「エリーゼ嬢にその地位を望む気持ちがあれば、いまの皇太子妃は廃妃する所存にございます」
「ヴィルヘルム、あんた、エリーゼに中古品をつかませようってのかい!」
ハンナが皇帝陛下に扇を投げつけた。私は真っ青になる。けれどハンナの勢いは止まらない。
「皇太子だかなんだかしらないが、いったん他所の女に手ぇつけたようなモンに、かわいいエリーゼを預けられるわけないだろう!」
あっ、いまハンナが私のことをかわいいって。いやいや、そんな場合じゃない。さっきからハンナのやっていることはむちゃくちゃだ。上座に座るわ、皇帝陛下を名前で呼ぶわ、皇太子殿下を中古品呼ばわりするわ、あげくに扇を投げつけるなんて。ひかえめにいって狂人のふるまいだった。
こんな態度が許される人間は、この地上にただひとり━━。
「し、失礼いたしました!なにごとも御前さまのお気の済むように…」
えっ、いま皇帝陛下が御前さまって言った?ハンナのことを御前さまって━━まさか、そんな、だってハンナは15歳の女の子で、伯爵令嬢で、普通だったらこんな場所にいるはずがない…。
ハンナが仁王立ちに立ち上がって、腰に手を当てる。
「いいかい、エリーゼの縁談は、このアタシが預かる。鎌倉の御前がみずからそう言ってるんだ。だれにも文句はつけさせないよ!」
あまりのことに頭がクラクラした。まさかハンナがカーマクゥラの御前さまだったなんて。そんな話、誰が信じるっていうのだろう。あまりにも荒唐無稽だったけれど、皇帝陛下の態度がすべてを物語っていた。
私が好きになったひとは、人類史上最大最高の権力者だった。
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