27 / 76
偽物婚約者(1)
しおりを挟む
「やっぱりお兄様は最高なのよ!!!!」
アデライトはご機嫌だった。
「ちょっと美人に言い寄られたからって、靡いたりはしないのよ! あんなのかっこよくてモテるのに、一途で誠実なんだから!!」
「……はあ」
「はあ、じゃないわミシェル! あなたのことなのよ!!」
気のない返事の私を咎め、アデライトはガッと肩を掴んで揺さぶる。
だけど今の私には、抵抗する気力もない。
なにせ自室に戻ってからの数時間、アデライトはずっとこんな調子なのだ。
「婚約イベントが起きたときは、そりゃあちょっとは焦ったけど。でもあれもお父様が勝手にやったことだって! お兄様は止めたんだけどぜんぜん話を聞いてくれなくて、他に好きな人がいるって言ってもオレリアのことだと思い込んでいて、困ってたんだって!」
――はあ……。
明るいアデライトとは対照的に、私は暗い顔で窓の外に目を向ける。
フロランス様の部屋を辞した時点で夜も更けていたけれど、今はもうほとんど深夜と言っていい。
もちろん、就寝時間なんてとっくに過ぎている。
なのにアデライトは興奮冷めやらぬ様子で、まだまだ私を解放してはくれそうにない。
眠りやすくなるように、とホットミルクも入れてみたけど、アデライトにはまるで効果が内容だ。
――元気だわ……。
今朝のように泣いて震えているよりは、元気なアデライトの方がずっと良い。
ときどきなにを言っているかわからないし、振り回されて疲れてしまうけど、無邪気に笑う彼女はとても可愛らしいのだ。
……とは思っているのだけど。
「お兄様は旅の間も、ずっとミシェルのことを想い続けていたのよ! お兄様はやっぱり最高のお兄様だったわ! もちろん、私は最初から信じてたけど!!」
「……オレリア様との愛は確定だったんじゃないんですか」
あまりの調子の良さに、私は呆れ半分――意地悪半分に呟いてしまう。
泣きながら離宮に駆け込んで、アンリとオレリア様の愛を確信して――それで、『アンリを取り戻す!』と追いかけ回したのはアデライトではないか。
おかげで私は地下に閉じ込められ――そこからは、怒涛の展開だ。
アデライトのせいではない、とはわかっているけれど、ついつい恨めしさを込めて見つめれば、彼女はぐっと唇を噛んだ。
「それは……だ、だって、ゲームだと絆がなくちゃ倒せなかったから……! 魔王ってちょっと特殊な存在でね? 二人がちゃんと愛し合ってないと、絶対に魔王が消滅しないって設定で――――」
言い訳でもするように、アデライトはもごもごと口ごもる――が、それも一瞬だ。
すぐに勢いよく顔を上げ、「ふんす!」と鼻息を荒くする。
「でも! 別に絆なんていらなかったのよ! だって現実に、お兄様は魔王を倒したんだから! ゲームにもない方法で倒すなんて、お兄様って本当にすごいわ!!」
「…………そうですね」
熱のあるアデライトの言葉に、私は小さく同意を返す。
アデライトの言う通り、アンリは本当にすごい人だ。
絆のことはよくわからないけど、どんな方法でもアンリは魔王を倒してきた。
人々のために過酷な旅に出て、命を懸けて戦って、やり遂げて帰ってきたのだ。
アンリのおかげで、世界を侵略していた魔王軍の魔族たちもいなくなった。
魔王が生み出し、世界中にあふれていた魔物たちも徐々に姿を消しているという。
戦いは終わり、世界は平和になり、みんながアンリに感謝している。
――すごい人だわ。……眩しいくらい。
だからこそ、私の胸中は複雑だった。
アデライトから目を逸らし、私は見るともなく自分の足元に目を向ける。
頭の中を占めるのは、ずっと同じことばかりだ。
フロランス様の部屋を辞し、アデライトに付き添っている間も、一つの思考だけが頭の中に渦を巻く。
――偽者とはいえ……アンリの婚約者……。
もちろん、こうなった以上は投げ出すつもりはない。
ないのだけれど、時間が経つごとに荷の重さを感じて胃が痛くなってくる。
――アンリに恥をかかせるわけにはいかないわ。顔立ちは変えられなくとも、せめて仕草くらいは美しく……でもソレイユ語も学ばないといけないし……。それ以前に、謁見まであと十日しかないのよ!
それまでにソレイユ語も完璧にして、アンリに少しでも相応しい令嬢にならないと。
少しでもみっともないところを見せれば、陛下に嘘がバレてしまうかも知れない。
そうなったら――アンリを助けるつもりが、逆に彼を窮地に立たせる結果になる。
私のせいで――――。
「――――さっきから、なに暗い顔してるのよ!」
ばちん! と両頬を叩かれ、私ははっと我に返った。
いつのまにか俯いてしまっていたらしい。
顔を上げれば、しかめつらのアデライトと目が合う。
「どうも元気がないと思ってたけど、まーた細かいこと気にしてたんでしょう! お兄様の婚約のこと? それともお父様のこと?」
「……アデライト様」
内心を言い当てられ、今度は私の方がばつの悪い思いをする番だ。
気まずさに身を引こうとするけれど、しかしアデライトは私の頬を掴んだまま離さない。
睨むように私を見据え、不機嫌そうにこう言った。
「お兄様もいて、お母様もいるのに、なにが不安なのよ。お兄様はもちろんかっこよくてすごいけど、お母様だってすごいのよ? 頭もいいし、人望もあって、お父様よりも信頼されているくらい!」
だから――と言って、アデライトはようやく私の頬から手を離す。
行き場のない手のひらをさまよわせ、言いにくそうに唇を尖らせ――それから、どこか気取ったようにツンと澄ました顔をする。
「だから、ミシェルが心配するようなことなんて、なにもないのよ! そんな不安になるなんて、お母様とお兄様に失礼なんだから!」
「…………」
私は少しの間、無言でアデライトの姿を見上げた。
責めるような口調に、きつい眼差し。私を見下ろして胸を張る姿は、一見すると怒っているように見えるけれど――。
――……慰めてくれたのね。
不器用な彼女の優しさに、ふっ、と笑うような息が漏れる。
アデライトに叩かれたせいか、強張った頬が少しだけ緩んだ気がした。
「……そうですね」
私はアデライトのように前向きにはなれないけど――彼女のおかげで、少しだけ気持ちが軽くなる。
だから、お礼を言おうと口を開き――。
「アデライト様、ありが――――」
「それにこれ、怪我の功名って言うのよ! これで堂々と、ミシェルがお兄様の婚約者になれるわ!」
とう、まで言えないままに私は再び強張った。
輝くばかりに明るいアデライトの顔を見上げ、私はしばし瞬く。
――……はい?
堂々と、婚約者?
「あの……アデライト様? 私は偽の婚約者で…………」
「本物にすればいいのよ!」
はい?
「だってあと十日もあるんでしょう? なら、その間に婚約を本物に変えるの! まだエンディングが残ってるんだから、油断できないじゃない! お兄様にその気がなくても、婚約宣言イベントが起きたくらいだし!」
そう言って、アデライトはぐっと拳を握りしめる。
力強く胸を張り、どこか不敵に口元を歪める姿は、いつも通りのアデライトだ。
……いつも通り過ぎて、嫌な予感がする。
おそるおそるアデライトを見やれば、彼女は私に満面の笑みを向けた。
「私の処刑回避のためにも、お兄様とミシェルをちゃんと最後までくっつけるわよ!!」
け、結局こうなるんですか! このお姫様――――!!
アデライトはご機嫌だった。
「ちょっと美人に言い寄られたからって、靡いたりはしないのよ! あんなのかっこよくてモテるのに、一途で誠実なんだから!!」
「……はあ」
「はあ、じゃないわミシェル! あなたのことなのよ!!」
気のない返事の私を咎め、アデライトはガッと肩を掴んで揺さぶる。
だけど今の私には、抵抗する気力もない。
なにせ自室に戻ってからの数時間、アデライトはずっとこんな調子なのだ。
「婚約イベントが起きたときは、そりゃあちょっとは焦ったけど。でもあれもお父様が勝手にやったことだって! お兄様は止めたんだけどぜんぜん話を聞いてくれなくて、他に好きな人がいるって言ってもオレリアのことだと思い込んでいて、困ってたんだって!」
――はあ……。
明るいアデライトとは対照的に、私は暗い顔で窓の外に目を向ける。
フロランス様の部屋を辞した時点で夜も更けていたけれど、今はもうほとんど深夜と言っていい。
もちろん、就寝時間なんてとっくに過ぎている。
なのにアデライトは興奮冷めやらぬ様子で、まだまだ私を解放してはくれそうにない。
眠りやすくなるように、とホットミルクも入れてみたけど、アデライトにはまるで効果が内容だ。
――元気だわ……。
今朝のように泣いて震えているよりは、元気なアデライトの方がずっと良い。
ときどきなにを言っているかわからないし、振り回されて疲れてしまうけど、無邪気に笑う彼女はとても可愛らしいのだ。
……とは思っているのだけど。
「お兄様は旅の間も、ずっとミシェルのことを想い続けていたのよ! お兄様はやっぱり最高のお兄様だったわ! もちろん、私は最初から信じてたけど!!」
「……オレリア様との愛は確定だったんじゃないんですか」
あまりの調子の良さに、私は呆れ半分――意地悪半分に呟いてしまう。
泣きながら離宮に駆け込んで、アンリとオレリア様の愛を確信して――それで、『アンリを取り戻す!』と追いかけ回したのはアデライトではないか。
おかげで私は地下に閉じ込められ――そこからは、怒涛の展開だ。
アデライトのせいではない、とはわかっているけれど、ついつい恨めしさを込めて見つめれば、彼女はぐっと唇を噛んだ。
「それは……だ、だって、ゲームだと絆がなくちゃ倒せなかったから……! 魔王ってちょっと特殊な存在でね? 二人がちゃんと愛し合ってないと、絶対に魔王が消滅しないって設定で――――」
言い訳でもするように、アデライトはもごもごと口ごもる――が、それも一瞬だ。
すぐに勢いよく顔を上げ、「ふんす!」と鼻息を荒くする。
「でも! 別に絆なんていらなかったのよ! だって現実に、お兄様は魔王を倒したんだから! ゲームにもない方法で倒すなんて、お兄様って本当にすごいわ!!」
「…………そうですね」
熱のあるアデライトの言葉に、私は小さく同意を返す。
アデライトの言う通り、アンリは本当にすごい人だ。
絆のことはよくわからないけど、どんな方法でもアンリは魔王を倒してきた。
人々のために過酷な旅に出て、命を懸けて戦って、やり遂げて帰ってきたのだ。
アンリのおかげで、世界を侵略していた魔王軍の魔族たちもいなくなった。
魔王が生み出し、世界中にあふれていた魔物たちも徐々に姿を消しているという。
戦いは終わり、世界は平和になり、みんながアンリに感謝している。
――すごい人だわ。……眩しいくらい。
だからこそ、私の胸中は複雑だった。
アデライトから目を逸らし、私は見るともなく自分の足元に目を向ける。
頭の中を占めるのは、ずっと同じことばかりだ。
フロランス様の部屋を辞し、アデライトに付き添っている間も、一つの思考だけが頭の中に渦を巻く。
――偽者とはいえ……アンリの婚約者……。
もちろん、こうなった以上は投げ出すつもりはない。
ないのだけれど、時間が経つごとに荷の重さを感じて胃が痛くなってくる。
――アンリに恥をかかせるわけにはいかないわ。顔立ちは変えられなくとも、せめて仕草くらいは美しく……でもソレイユ語も学ばないといけないし……。それ以前に、謁見まであと十日しかないのよ!
それまでにソレイユ語も完璧にして、アンリに少しでも相応しい令嬢にならないと。
少しでもみっともないところを見せれば、陛下に嘘がバレてしまうかも知れない。
そうなったら――アンリを助けるつもりが、逆に彼を窮地に立たせる結果になる。
私のせいで――――。
「――――さっきから、なに暗い顔してるのよ!」
ばちん! と両頬を叩かれ、私ははっと我に返った。
いつのまにか俯いてしまっていたらしい。
顔を上げれば、しかめつらのアデライトと目が合う。
「どうも元気がないと思ってたけど、まーた細かいこと気にしてたんでしょう! お兄様の婚約のこと? それともお父様のこと?」
「……アデライト様」
内心を言い当てられ、今度は私の方がばつの悪い思いをする番だ。
気まずさに身を引こうとするけれど、しかしアデライトは私の頬を掴んだまま離さない。
睨むように私を見据え、不機嫌そうにこう言った。
「お兄様もいて、お母様もいるのに、なにが不安なのよ。お兄様はもちろんかっこよくてすごいけど、お母様だってすごいのよ? 頭もいいし、人望もあって、お父様よりも信頼されているくらい!」
だから――と言って、アデライトはようやく私の頬から手を離す。
行き場のない手のひらをさまよわせ、言いにくそうに唇を尖らせ――それから、どこか気取ったようにツンと澄ました顔をする。
「だから、ミシェルが心配するようなことなんて、なにもないのよ! そんな不安になるなんて、お母様とお兄様に失礼なんだから!」
「…………」
私は少しの間、無言でアデライトの姿を見上げた。
責めるような口調に、きつい眼差し。私を見下ろして胸を張る姿は、一見すると怒っているように見えるけれど――。
――……慰めてくれたのね。
不器用な彼女の優しさに、ふっ、と笑うような息が漏れる。
アデライトに叩かれたせいか、強張った頬が少しだけ緩んだ気がした。
「……そうですね」
私はアデライトのように前向きにはなれないけど――彼女のおかげで、少しだけ気持ちが軽くなる。
だから、お礼を言おうと口を開き――。
「アデライト様、ありが――――」
「それにこれ、怪我の功名って言うのよ! これで堂々と、ミシェルがお兄様の婚約者になれるわ!」
とう、まで言えないままに私は再び強張った。
輝くばかりに明るいアデライトの顔を見上げ、私はしばし瞬く。
――……はい?
堂々と、婚約者?
「あの……アデライト様? 私は偽の婚約者で…………」
「本物にすればいいのよ!」
はい?
「だってあと十日もあるんでしょう? なら、その間に婚約を本物に変えるの! まだエンディングが残ってるんだから、油断できないじゃない! お兄様にその気がなくても、婚約宣言イベントが起きたくらいだし!」
そう言って、アデライトはぐっと拳を握りしめる。
力強く胸を張り、どこか不敵に口元を歪める姿は、いつも通りのアデライトだ。
……いつも通り過ぎて、嫌な予感がする。
おそるおそるアデライトを見やれば、彼女は私に満面の笑みを向けた。
「私の処刑回避のためにも、お兄様とミシェルをちゃんと最後までくっつけるわよ!!」
け、結局こうなるんですか! このお姫様――――!!
12
あなたにおすすめの小説
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
婚約者を奪い返そうとしたらいきなり溺愛されました
宵闇 月
恋愛
異世界に転生したらスマホゲームの悪役令嬢でした。
しかも前世の推し且つ今世の婚約者は既にヒロインに攻略された後でした。
断罪まであと一年と少し。
だったら断罪回避より今から全力で奪い返してみせますわ。
と意気込んだはいいけど
あれ?
婚約者様の様子がおかしいのだけど…
※ 4/26
内容とタイトルが合ってないない気がするのでタイトル変更しました。
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》
【完結】財務大臣が『経済の話だけ』と毎日訪ねてきます。婚約破棄後、前世の経営知識で辺境を改革したら、こんな溺愛が始まりました
チャビューヘ
恋愛
三度目の婚約破棄で、ようやく自由を手に入れた。
王太子から「冷酷で心がない」と糾弾され、大広間で婚約を破棄されたエリナ。しかし彼女は泣かない。なぜなら、これは三度目のループだから。前世は過労死した41歳の経営コンサル。一周目は泣き崩れ、二周目は慌てふためいた。でも三周目の今回は違う。「ありがとうございます、殿下。これで自由になれます」──優雅に微笑み、誰も予想しない行動に出る。
エリナが選んだのは、誰も欲しがらない辺境の荒れ地。人口わずか4500人、干ばつで荒廃した最悪の土地を、金貨100枚で買い取った。貴族たちは嘲笑う。「追放された令嬢が、荒れ地で野垂れ死にするだけだ」と。
だが、彼らは知らない。エリナが前世で培った、経営コンサルタントとしての圧倒的な知識を。三圃式農業、ブランド戦略、人材採用術、物流システム──現代日本の経営ノウハウを、中世ファンタジー世界で全力展開。わずか半年で領地は緑に変わり、住民たちは希望を取り戻す。一年後には人口は倍増、財政は奇跡の黒字化。「辺境の奇跡」として王国中で噂になり始めた。
そして現れたのが、王国一の冷徹さで知られる財務大臣、カイル・ヴェルナー。氷のような視線、容赦ない数字の追及。貴族たちが震え上がる彼が、なぜか月に一度の「定期視察」を提案してくる。そして月一が週一になり、やがて──「経済政策の話がしたいだけです」という言い訳とともに、毎日のように訪ねてくるようになった。
夜遅くまで経済理論を語り合い、気づけば星空の下で二人きり。「あなたは、何者なんだ」と問う彼の瞳には、もはや氷の冷たさはない。部下たちは囁く。「閣下、またフェルゼン領ですか」。本人は「重要案件だ」と言い張るが、その頬は微かに赤い。
一方、エリナを捨てた元婚約者の王太子リオンは、彼女の成功を知って後悔に苛まれる。「俺は…取り返しのつかないことを」。かつてエリナを馬鹿にした貴族たちも掌を返し、継母は「戻ってきて」と懇願する。だがエリナは冷静に微笑むだけ。「もう、過去のことです」。ざまあみろ、ではなく──もっと前を向いている。
知的で戦略的な領地経営。冷徹な財務大臣の不器用な溺愛。そして、自分を捨てた者たちへの圧倒的な「ざまぁ」。三周目だからこそ完璧に描ける、逆転と成功の物語。
経済政策で国を変え、本物の愛を見つける──これは、消去法で選ばれただけの婚約者が、自らの知恵と努力で勝ち取った、最高の人生逆転ストーリー。
逃げたい悪役令嬢と、逃がさない王子
ねむたん
恋愛
セレスティーナ・エヴァンジェリンは今日も王宮の廊下を静かに歩きながら、ちらりと視線を横に流した。白いドレスを揺らし、愛らしく微笑むアリシア・ローゼンベルクの姿を目にするたび、彼女の胸はわずかに弾む。
(その調子よ、アリシア。もっと頑張って! あなたがしっかり王子を誘惑してくれれば、私は自由になれるのだから!)
期待に満ちた瞳で、影からこっそり彼女の奮闘を見守る。今日こそレオナルトがアリシアの魅力に落ちるかもしれない——いや、落ちてほしい。
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。
ぽんぽこ狸
恋愛
気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。
その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。
だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。
しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。
五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる