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最後のターゲット

合同授業

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キーンコーンカーンコーン

予鈴がなり先生が声をかけて教室から出て行く。
次の時間は合同授業だ。そのため体操服に着替えるので男女で別れるのだ。

悠「待ってるから一緒に行こうね」

雛「うん!」

悠はふっと笑って雛の頭を撫でてから和音と一緒に出て行った。悠達と入れ替わりで今度は亜衣が雛の席に来た。

亜衣「合同授業ラッキー!
ヒナと一緒にいる時間は少しでも多い方がいいもんねっ!」

雛「うん!私も亜衣と一緒で嬉しいよ」

亜衣は雛を少しびっくりしたような顔出見た。

雛「ここではだめだよ?キャラブレちゃう」

そう言って2人でサッサと着替えを済ませて亜衣は雛の手を引きながら廊下を歩く。和音達は何やら話していた。

雛「みんなーっ!置いてくよーっ!」

歩くのを止めない亜衣に引きずられながら雛は悠達に声をかけた。みんなはおう!と言って付いてきた。

亜衣「ヒナまじでめっちゃ可愛すぎるんですけどっ!」

雛「わっ!」

そう言って亜衣は雛をぎゅーっと抱きしめた。

悠「はっ!?亜衣だけずるくねっ!?」

今度はそれを見た悠が雛と亜衣を引き剥がそうとする。

雛「あの…2人とも…腕いたい…離れて…あとそこ3人…見とらんで助けんかい…」

朔達は笑いながら近づいてくる。

和音「悠」

朔「亜衣」

2人を引き剥がしたあと翔が雛を担ぎ上げる。

翔「ヒナは俺がいただいた~☆」

悠「チャイムなるから走るよ!」

雛「翔下ろして!
私も自分ではしるっ!」

翔「お前は担がれてろ!
ヒナ1人くらい担いでも担がなくても一緒だから」

なにそれ…まるで人数稼ぎみたいな言い方…
ま、いーや楽だし…

雛「翔~?まだぁ~?
酔ってきた…」

翔「あと少しだからワガママ言うな!」

雛「自分で走るって言ったのにあんたが無理やり担いだんだろ、ばかやろ~~~っ!」

雛は翔の背中をグーでポコポコ叩いた。
おもいっきり殴ってやろうと思ったのに担がれてる上に揺れてしかも逆さまになっているためうまく力が入らない。

雛「くそぉ…」

結局雛達はギリギリセーフで体育館に入った。


雛「そういえばさっきなんの話をしてたの?なんかめっちゃ深刻そうな顔してたけど…」

隣にいた朔にきくと、

朔「お前は気にすんな」

雛「なんでぇ~…私に隠し事はなしですーっ!」

朔「わかってるよ。でも大したことないから気にすんな」

雛「大したことないならあんな険しい顔しないと思うけど…」

そう言うと朔は口を噤んでしまった。

これは是が非でも教えてくれないやつだな…
むぅ…ヒナちゃん怒ったぞ!
あとで何がなんでも聞き出してやる!

そう思いながらあたりをキョロキョロすると…

「ヒナちゃん誰を探してるの?」

へ?と振り向くとそこには穂波ちゃんの姿があった。

雛「別に誰も?」

にこっと笑って答える。
穂波ちゃんから絡んでくるなんて珍しい。雛のことをジロジロ見てくる穂波ちゃんにどうかした?と笑いながら問う。

そのとき…

悠「ヒナ、雪斗先生が呼んでる」

後ろからクイっと腕を引かれ悠の腕にぽすっと収まる。悠が嘘をつくのは大抵私絡みのとき。そう…以前の田隈のように…

雛「なら行ってくる~!」

そう言っていこうとした時

悠「あ、俺も行くから」

雛「ふぁ?」

亜衣達は行ってらっしゃいと言わんばかりの顔をしていた。

なぜに悠も…?
わけのわからない声を上げてしまった…

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