「あまがみのみこと」

あまがみのみこと

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「あまがみのみこと」「謎を歌うカリナンディムの葬送曲」第一章:闇を切り裂く刃と魂の嘆き

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漆黒の渦が出現し並行世界へと繋がる扉を抜け一行がカリナンディムの星の深い霧に包まれた山村にたどり着いたのは時折ポツポツと雨が降る夜だった

「あまがみ」と「リーネ」と「みこと」と「こと」と「リケア」と「アッシュ」と「アレン」と「レオナール」の八人は辺境伯の館に身を寄せていた館は老いた木の骨組みで支えられ古びており廊下を歩くたびに床板が呻き声を上げ軋む暖炉の火だけが一行の顔をぼんやりと照らし炎の揺らぎが壁に影を踊らせ重苦しい沈黙を際立たせていた村人や門兵からは怯えた囁きで奇妙な話を聞かされ

さらに一同の心を冷やした数日前から村で死の歌が聞こえ始め

それ以来、村人が一人また一人と姿を消しているという

「この館……妙な空気が漂っている……」

「リーネ」が眉をひそめ静かに冷たい棘となって仲間の胸に刺さる声で呟いた彼女の予知能力が、この館に潜む不穏な気配を警告していた

その日の夜遅く外から再び美しくも悲しい歌声が聞こえてきた死の旋律が村に響き渡った

それは「あまがみ」の音色に酷似していたが、どこか違う音質を持っていた

「死の歌声?……まさか魔王の呪い魔物か?……」

「アッシュ」は剣を握りしめた、しかし「リーネ」は顔をしかめ首を振った

「違う……これは魔物の唸りじゃない……もっと……深い悲しみの匂い人間的な気配だ……」

「うん……すごく悲しい……なんだか胸が締め付けられるみたい……あれは呪いじゃない誰かが過去に起きた事を歌で伝えているみたい……」

「みこと」の言葉に「アレン」と「レオナール」は顔を見合わせ頷いた「みこと」の浄化の力は呪いだけでなく人の深い感情や過去に触れる事ができるのだ外は雨も止み霧も

すっかり晴れて雨雫に濡れた石畳を月明かりが一統の足元を照らす声の

する方へ、その調べに導かれる様に駆けつけ村の広場にたどり着いた

そこには一人の村人が倒れており彼の胸には短剣が突き刺さって

その周囲の地面には血が広がっていた彼の胸には黒い紋様が浮かび上がっていた

そして彼の傍らには銀髪の少女で「あまがみのみこと」の一族に連なる者「みこ」と名乗る少女が立ち尽くし震え、ながら歌を奏でていた

その歌声は単なる旋律ではなかった彼女の手が空中で淡く光を描くと指先から魔法の詠唱が滲み出る

「魂よ安らぎに帰れ~【ルーメン・レクイエム~鎮魂曲~】」

微細な光の粒子が歌唱の響きに応じて舞い倒れた男の周囲に渦巻く次の瞬間「みこ」の情感の歌が爆ぜるように広がり歌の一つ一つの音節が亡くなった男の魂の残滓を最後の記憶として映像に変え具現化し一行に見せていた彼女の悲しい曲節を表現する力は死んだ男の魂を鎮める葬送曲であり同時に過去の記憶を映し出す魔法の詠唱でもあった

そこには短剣を手に男を襲う仮面をかぶった人物の姿が映し出されていた

『不思議な歌声……魂が……まるで共鳴しているみたい……これ魂が引き裂かれて歌がその断片を繋ごうとしている……』

「こと」が胸を押さえ悲痛な表情と声なき心で「リケア」に

そう呟いた魂を視る力を持つ彼女の言葉を「リケア」がその想いを代弁した

「この子は……君は一体?……」

「レオナール」が問いかけると「みこ」は恐怖におののく表情で声を洩らし答え

「私は何も知らない誰が彼を殺したの?」

「アレン」は手記の記述を思い出した彼女は歌声を発するたびに過去の出来事に関する幻影を見てしまう「アレン」がその事を伝えた

「彼女の歌声は呪いを増幅させるのではなく過去の呪いを呼び起こす力があるのかもしれない……これは災いの連鎖か……それとも真実への道標か……」

「リーネ」が冷ややかで静かに言った、その時「みこと」が一歩進み出る

「【聖歌セイクリッド・カンティクル】」

彼女の癒しの音律が溢れ祈りの浄化の力が倒れた村人の胸にある紋様を穏やかな光へと変えた

すると「みこと」の目から一筋の涙がこぼれた

「この紋様この人の心に刻まれた過去の悲しい記憶この村の呪い」

「この紋様なんだか魂の悲鳴が聞こえてくるみたい」

「あまがみ」が静かに呟いた「リケア」は冷静に分析した

「興味深~い……この歌声が事件の真相を映像として見せる能力これは通常の呪文や魔術とは異なる特性を持つみたいだね~……この子の歌声が事件の証拠を提示しているってこと彼女自身が探偵役ってわけさ~……」

「リケア」の言葉に一同はハッとした「あまがみ」たちは改めて事件の異常性を感じた事件の核心と鍵を握る少女の歌声に宿る謎を解き明かすために村の探索を始めるのだった
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