九情承太郎の「この映画を勧めるぜ」

九情承太郎

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500ページの夢の束

500ページの夢の束 後編 クリンゴン語、無双

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 ちゃんと鑑賞してから後編に来ました?
 本当?
 本当に?
 本当なら、クリンゴン語で「私は『500ページの夢の束』を鑑賞しました。マジで。心配ない」って言ってみて。


 よし、進んでよし。


 駄犬だとばかり思っていたピートくんの服装が「スター・トレック」の制服だって、言われて気付いた(笑)
 ガンガン貼られていますよ、「スター・トレック」ネタの伏線が。
 ウェンディを一番優しく見守ってくれる人物の名前がスコッティだし。脚本の良さを理解してくれるのは、最後ですけれど。
 中盤まで、スコッティは「スター・トレック」を全然理解しておらず、「スターウォーズ」との区別すら付かない程。

 もう完全に、この方面には無関心の状態ですよ。
 それが変わる瞬間が、いい。

 息子さんが「スター・トレック」の良さを問われて「登場人物だよ。特にスポック。彼は地球人と異星人のハーフで、『感情』に手を焼いている」と応えたのが切っ掛け。
 そこでスコッティが刮目して、息子とウェンディが、深く感動する壮大な物語に触れていると悟るシーンが、最後にウェンディの脚本を賞賛するラスト付近に繋がる。
 堪らないですわ。
 「スター・トレック」のメインテーマ、価値観の異なる存在との交流を、この映画では全編で散りばめて、最後に見事に着地させている。

 鑑賞しながら、右拳を何度も突き上げちゃいましたもん、俺。

 作りたい作品を作り上げ、距離を顧みずに届けたい場所に、届ける勇気。
 最後に立ち塞がる、作品を作る者と、作らない者との温度差。その冷たい仕打ちにも、敢然と立ち向かう、作品への愛。
 たとえ落選しようとも、全力で作品を完成させた者だけが持つ、誇り。

 持っています。
 今でも、持っています。


 全てを演じ切ったダコタ・ファニングに、幸あれ。
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